序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

「通る夜・仰げば尊し」物語15

2015-01-11 21:39:12 | 覗かれる人生芝居
さて続き。


怖がったり、探し回ったり大騒ぎの一同に澄江は言ったもんだ。


通夜なんだからあの世に行く前に此処にいるのは当たり前だってな。




確かに通夜なんだから先生がこの場に居ても不思議じゃないと妙に納得する一同だったが・・・


先生を見たのは友近・雪乃・美紀の三人で、共に二十年も音信不通のご無沙汰モノばかりだった。






その事で照光が「先生が見えるのは分かる。でもよ、なんで雪乃達に見えて俺たちに見えねえのよ」と文句jを言い出した。






その気持ちはホタムイにいるみんなの気持ちだったんだな。




それに対して澄江は、みんなは同じ地区いて先生と顔を合わしているんだから安心してるから見えないんだと言うんだ。

ところが雪乃達三人は先生にとって行方不明者みたいなもんだら、心配で姿を見せたんだ言うんだな。





すると光彦が大声で「俺も見えてえ」と叫びだす。




自分達も先生に会いたいというんだ。

それを聞いて孝男と玲奈も会いたいと言い出す始末さ。





そんなに先生に会いたいんだったら学校へ行けとうるさがった美智子が言ったんだ。






するとその言葉を真に受けた酔っぱらいの光彦は今は廃校になっている学校へ行こうと言い出し孝男と玲奈を連れて寒い夜の道に駆け出て行っちまった。


裸や薄着のままで寒空の中飛び出した光彦達を心配した照光達は風邪をひかしちゃまずいと衣類を持って後を追うんだ。







後に残ったのは雪乃と澄江だけさ。


この続きはまた後で。


撮影者 鏡田伸幸


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