第二次世界大戦後、GHQ(連合国軍総司令部)民政局員として日本国憲法の男女平等などの条項を起草した米国人女性、ベアテ・シロタ・ゴードンさんが昨年12月30日、ニューヨーク市内の自宅で死亡した。89歳だった。
ゴードンさんは生前、「日本の憲法は米国の憲法より素晴らしい。決して『押しつけ』ではない」と主張し、9条(戦争放棄)を含む改憲の動きに反対していた。親族は、故人への供花をする代わりに、作家の大江健三郎さんらが設立した「9条の会」への寄付などを呼びかけている。
5~15歳まで東京で暮らしたシロタ・ゴードンさんは米国の大学に進学後に太平洋戦争が開戦となり日本に残った両親の無事を知ってGHQの民間人要員に応募、1945年に再来日した。
25人の民政局員の中では最年少の22歳だった。憲法起草委員会では人権部門を担当し10年間の日本生活で、貧しい家の少女の身売りなどを見知っていたことから、女性の地位向上を提案。14条(法の下の平等)や24条(両性の平等)に反映された。
米国に戻った後もしばしば講演などで来日し2000年5月2日には国会の憲法調査会で意見陳述し、「日本国憲法は世界に誇るモデルだから50年以上も改正されなかった。他の国にその精神を広げてほしい」と訴えた。
10年程前?大津であった母親大会にも来ていただいて憲法の話など聞き、真近でその姿に接することが出来ました。優しい物腰と上品さを感じたものでした。ご冥福をお祈りいたします。
自民党圧勝の中 安倍政権は悲願だった憲法改正をはっきりと掲げています。いろいろな箇所が改正され国民の生活が本当に物心両面で締め付けられていきそうです。皆で何とかくい止めていかなければなりませんね。