ロボット技術を応用して整体!篠崎技術士事務所の日記

身体の状態をコンピュータ解析し、骨盤矯正やギックリ腰などを科学的に分析する新しい整体院です。

前後ZMP(ゼロモーメントポイント)と発生加速度の関係

2010-09-09 16:02:05 | 整体のできる技術士として
「患者さんのデータも集まってきました。」

「まとめは進んでいるのか?」

「今回はZMP(ゼロモーメントポイント)、つまりここで言う床面重心バランスと、発生加速度がどのような関係にあるか・・・まとめていました。」

「どう言う事だ?」

ロボット工学で使われているZMPは、重心位置に発生した3軸加速度を幾何学的に変換し、床面に投影しています。各加速度がどのように影響しZMPを形成しているか?まとめてみました。」

「それが以下の結果だな・・・」

「今回は前後ZMPと3軸加速度の関係をまとめてみました。」

図がご覧になれない場合は→こちら

(注)
発生する加速度とZMPの移動量(バラツキ)にどのような相関関係があるか調査した。
生体の運動のためノイズも大きい。範囲(max-min)ではデータに信頼性が無いため、ここではバラツキを移動量、変化量とした。

1-1 前後ZMP移動量と前後加速度変化量の相関関係

100913-1
100913-2


「男女とも上下の加速度変化量が大きくなれば、前後のZMPの変化量も大きくなる・・・という結果でした。」


1-2 前後ZMP移動量と左右発生加速度変化量の相関関係

100913-3
100913-4


「左右の変化量が大きくなれば、男性の前後ZMP変化量はやや大きくなりました。しかしそれに比べ、女性の前後ZMPは左右の加速度にほとんど影響していない・・・・と言うことになります。」

1-3 前後ZMP移動量と上下発生加速度変化量の相関関係

100913-5
100913-6


上下に発生する加速度の変化量が、前後ZMPの移動量にどのような影響を与えているか? 男女別に調査しました。
ロボット工学の理論では、
「上下の加速度が大きくなると同時に前後(又は左右)の加速度も大きくなる。よってZMPは足裏から外れない。」
と言われています。
それでは人体の足踏み運動はどのような状態だろうか? その関係を男女別に調査しました。


「結果男女とも上下の加速度変化量が大きければ前後ZMP移動量も大きくなる・・・となりました。」

「意外と違いがあるもんだな・・・つまり病気のなり方や整体治療法も違いがあるというこ
とか・・・」

「その可能性は高いです。左右のZMPではまた違った現象が確認できました。」

「そっちも早く見てみたい。」

「少々お待ちください。」







各患者のZMP平均位置

2010-09-09 09:38:23 | 整体のできる技術士として
「お久しぶりです。」

「いつまでサボっていたんだ!」

「ちょっとデータをまとめるのに苦労しまして・・・・」

「時間がかかりすぎだ!早く次のデータを説明しろ!」

「今回は患者さんのZMP(ゼロモーメントポイント)の平均位置をヒストグラムで表現してみました。」

「なるほど・・・だんだん統計的になってきたな。」

「以下のグラフをご覧ください。」

図がご覧になれない場合は→こちら

データ数 男性45名 女性35名 合計80名(2010年度測定データ使用)

100714-3
図1

「図1は患者さん全員のZMP平均位置です。」

「平均位置とバラツキが気になるな・・・・」

「平均位置は前後が-0.65 左右が0.56cmです。バラツキは前後が5.49 左右が2.03cmです。」

「う~ん・・・ちょっとピンとこないな・・・」

「今回は申し訳ありませんが、グラフだけご覧ください。」

「よし!まずグラフだけを見てみよう」


100714-2
図2

「図2は男性のZMP平均位置です。」

100714-1
図3

「図3は女性のZMP平均位置です。」

「これだけじゃこのデータから何が分かったのか?どのように治療に応用しようとしているのか?まったく分からないな?」

「そうなんですよ。それが今まで更新できなかった原因です。」

「言い訳はするな!これからどうするんだ?」

「まずやることが二つあります。
まず去年のデータを集め、データ数をもっと増やすこと
そしてZMPと各パラメータの相関関係を調べること
現在この二つを実行し、治療に応用する・・・・
こんな感じで始めています。」

「急いだ方がいいな。」