しおちゃんの小学生への教育指導

子どもの自立に向け体験を通し楽しみながらいろいろな知識や技能を身につけていく。机上で覚えさせるだけは学力にはなりません。

学力テスト市町村別平均正答率の公表は・・・・

2014-09-06 08:21:00 | 教育に対する行政の対応
文科省が実施要領無視「二重の違反」と言っているにもかかわらず、
静岡県知事川勝氏は市町村別の平均正答率と前回最下位だった小学国語Aで平均を上回った学校の校長名を公表した。

私は3月末まで静岡県の小学校現場に勤めていたので一連の学校現場をつぶさに見てきたし、教え子達に指導してきた。

忘れてはならないのは、
この「学力テスト」で調べられるのは学力のほんの一部である、と言うことである。
これが一人歩きし、この結果がよい学校がよい学校と考える人がいるだろうし、これからもっと増えていくのだろう。
それが残念である。


昨年は全国平均を5ポイント下回り最下位だったが、今年は全国平均は下回ったものの27位になった。ただ、国語Bは全国平均を3ポイント上回っている。


これは先生方が意欲的に指導してきたからである。
朝自習の時間や国語の時間を使いテスト勉強をしたのである。

今まで学力テスト対策を全くやっていなかったのであるからやればこのような結果になるのは教員の誰もがわかっていた。

ただ、問題はその他の時間を削って学力テスト対策をすることである。
現在、文科省が言っている学力で一番大事なものは「意欲・関心」である。
それを十分伸ばしているだろうか。

また、思考力や表現力を伸ばしているだろうか。
1年間の学習時間は決まっているので
学力テスト対策に時間を使いすぎるとそちらがおろそかになる。

全国の学校で大事なのは「普段の毎日の授業でいかに学力を付けるか」ということである。


文科省の言う「小学校6年生の国語学力」とは

(1) 相手や目的に応じ,調べたことなどについて,筋道を立てて話す能力,話の中心に気を付けて聞く能力,進行に沿って話し合う能力を身に付けさせるとともに,工夫をしながら話したり聞いたりしようとする態度を育てる。
(2) 相手や目的に応じ,調べたことなどが伝わるように,段落相互の関係などに注意して文章を書く能力を身に付けさせるとともに,工夫をしながら書こうとする態度を育てる。
(3) 目的に応じ,内容の中心をとらえたり段落相互の関係を考えたりしながら読む能力を身に付けさせるとともに,幅広く読書しようとする態度を育てる。
(文科省HPより)

である。


どうして、テスト結果の公表の弊害について先生達は声を上げないのだろうか。
新聞ではなぜ報道されないのだろうか。


学力テストで計れるものはほんの1部に過ぎないのだ。
手元に今年の学力テスト問題があるが、教科書のどこでどんな力を確実に付けるか再確認をすることが大事である。



静岡県HPより