サードウェイ(第三の道) ~白井信雄のサスティナブル・スタイル

地域の足もとから、持続可能な自立共生社会を目指して

信州サステナビリティウィーク

2009年08月22日 | 講義・講演
写真:善光寺

夏休みをとり、長野市に出かけた。信州大学で「環境コミュニティ・ビジネス論」の講義を行うためだ。

17日から21日の週は信州サステネビリティ・ウィークと銘打たれ、ほぼ毎日、なんらかの環境ビジネス関連の講義・講演が行われた。

私が分担したのは、17日の夜、18日の夕方と夜の3コマ。

参加者は、信州大学の経営大学院や工学部博士課程の学生、それから中小企業診断士等の一般の方々。

皆さん、熱心な方々で、「エクセントリック(?)な講義」でよかったと言ってくれた。

私なりの「環境コミュニティ・ビジネス論」では、
「地域資源と社会関係資本を活用し、環境問題の解決という公益性と事業性を両立させる事業」を環境コミュニティ・ビジネスと捉える。

 一般に、コミュニティ・ビジネスの事例というとNPOの収益事業が取り上げられるが、私は、「NPO法人の場合も含めるが、株式会社や有限会社といった収益の配分を行う」形態を重視する。

 これは、地域経済への波及性や雇用創出効果が大きな経済事業の創出を重視したいからだ。

 また、環境ビジネスという観点から、「環境ビジネスのうち、地域資源や社会関係資本にこだわりをもつもの」を環境コミュニティ・ビジネスとして捉える。

 環境技術をもった地域の中小企業が小さな国際企業として、グローバルな市場開拓を図る場合は地域ビジネスと言えるが、地域資源や社会関係資本に志向性がなければ、環境コミュニティ・ビジネスではないと定義した。

 逆に、環境ビジネスを大規模な企業が展開する場合であっても、消費者との関係性を重視した事業を営む場合は環境コミュニティ・ビジネスとした。

 こうした視点から、日本国内の環境コミュニティ・ビジネスの事例を探し、訪問により社長さんたちにヒアリング調査をさせてもらった。

 自分なりには感触のある内容になったと思う。別の機会もあるので、多くの方々に聞いてもらい、意見交換ができればと幸いである。


 

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