朝七時、小さな庭がきらきら光っていました。
初夏のおひさまは明るく元気です。空気はほんわかと温められて
辺り一面、葉っぱの上に朝露が転がっていました。
サンダルの素足が濡れてしまいました。
濃い緑の葉隠に小さなちいさな白珠のようなつぼみがそうっと
揺れていました。
なんて可愛いのかしら。
鈴蘭はその呼び名も姿も六月のみずみずしい透き通った緑の中に
ふさわしい可憐な花です。その愛らしさを語るには多くの言葉は
いりません。
君影草(君懸草)と名づけた人の想いは心を熱くします。
谷間のゆり、谷間のひめゆりとも呼ばれています。
ヨーロッパの国々では少しお花の季節が早いようです。
幸せを運んで来る五月の花、May flower、 May lilyと名づけ
これを記念して五月一日にはお祭りの一日を祝うようです。
「ヤコブの梯子」と呼ぶのはどこのお国でしょうか。
ヤコブは旧約聖書の創世記に登場する少年です。
父親を騙して双子の兄エソウから長子の権利を奪いました。
エソウの怒りのために母は少年を旅に出します。
途中、野に眠ってしまいますと天まで届く梯子の夢を見ました。
その階段を天使たちがのぼったり降りたりしていました。
目をさましたヤコブは神さまに守られていると強く思いました。
後にヤコブは神さまにイスラエルという名前を頂きました。
「神、共にいる」という意味です。
小さな花のひと粒ひと粒がつながっている細い茎を梯子の階段に
つぼみは楽しそうに遊んでいる天使たちに見立てたのでしょうね。
小さな小さな花のつぼみから夢のお話がふくらんでいきます。
s・y
この恋はいまどのあたりすずらんは下から咲いて下から枯れる
俵 万智
初夏のおひさまは明るく元気です。空気はほんわかと温められて
辺り一面、葉っぱの上に朝露が転がっていました。
サンダルの素足が濡れてしまいました。
濃い緑の葉隠に小さなちいさな白珠のようなつぼみがそうっと
揺れていました。
なんて可愛いのかしら。
鈴蘭はその呼び名も姿も六月のみずみずしい透き通った緑の中に
ふさわしい可憐な花です。その愛らしさを語るには多くの言葉は
いりません。
君影草(君懸草)と名づけた人の想いは心を熱くします。
谷間のゆり、谷間のひめゆりとも呼ばれています。
ヨーロッパの国々では少しお花の季節が早いようです。
幸せを運んで来る五月の花、May flower、 May lilyと名づけ
これを記念して五月一日にはお祭りの一日を祝うようです。
「ヤコブの梯子」と呼ぶのはどこのお国でしょうか。
ヤコブは旧約聖書の創世記に登場する少年です。
父親を騙して双子の兄エソウから長子の権利を奪いました。
エソウの怒りのために母は少年を旅に出します。
途中、野に眠ってしまいますと天まで届く梯子の夢を見ました。
その階段を天使たちがのぼったり降りたりしていました。
目をさましたヤコブは神さまに守られていると強く思いました。
後にヤコブは神さまにイスラエルという名前を頂きました。
「神、共にいる」という意味です。
小さな花のひと粒ひと粒がつながっている細い茎を梯子の階段に
つぼみは楽しそうに遊んでいる天使たちに見立てたのでしょうね。
小さな小さな花のつぼみから夢のお話がふくらんでいきます。
s・y
この恋はいまどのあたりすずらんは下から咲いて下から枯れる
俵 万智