流雲片々   ~ 香川県・高松市 曹洞宗 祥福寺 ~

おりおりの風光とよしなし事を思いつくままに。栗林公園の南西、小高い山の中腹に閑居する禅寺和尚の雑記です。

ミュシャ展

2017年04月10日 | 日記
三日見ぬ間の桜かな

とばかり
花ばかり 追いかけて

東京での
もうひとつの 
素晴らしい出会いを 失念していました

今回の出張では
会議場近くの駅から 
地下鉄に乗って 7分
六本木にある 新国立美術館に 



新国立美術館では
現在 草間彌生展が 開催中でした




が!
和尚の目的は そこではなく
アールヌーボーを代表する芸術家であり

16年という 歳月をかけた
スラブ叙事詩という 巨大な連作を 遺した

チェコの巨人 
アルフォンス・ミュシャ【チェコ語発音 ムハ】



とにかく
一枚一枚が 大きく
一枚一枚に 何かを 
訴えかける力が ありました

どれほど 大きいかと 言えば




この絵の サイズは・・・



左手前の人は 本物の人間 つまり それだけ 絵が大きいということです



この 展示スペースだけが 撮影可でした


スラブ叙事詩は
チェコを 舞台にした 
スラブ民族の 歴史が 描かれています

冒頭の1枚は(図録から)
略奪者である兵士に 村を焼かれ 逃げ惑うスラブ人



スラブ叙事詩は

戦争に 
負けた側の 
市井の人々の 悲しみ 苦しみ

戦争に
勝った側の 
市井の人々の 悲しみ 苦しみ 
そして 戸惑い 決意が 描かれていました

戦争に 負けると 
何も 残りませんが

たとえ
戦争に 勝ったとしても 
兵士や 市井の人々に 犠牲は つきものです

ミュシャは
民族や宗教の 違いによって 
いつの時代も 翻弄されてきた 
スラブの民を 等身大のスケールで 描くことで

人間が 
本当に 大切に しなければいけないものは何か 
ということを 訴えたかったのではないでしょうか?

ミュシャ展は
六本木の 新国立美術館で 
6月2日まで 開催されています

今回
思わぬ発見だったのは

ピンポイントで
好きな作品を じっくり 見ようと思ったら

月曜日の
お天気が下り坂で
しかも 閉館の1時間前に 行くこと

入館者が まばらで
作品に 近づいたり・離れたり
作品群を 何度も 行ったり来たりできます

そんな見方を する人は めったに いないと思いますが・・・(^^;)
コメント
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