愛知県岡崎の酒 二兎(にと)を楽しむ
侘輔 今日のお酒は愛知県のお酒なんだ。
呑助 愛知県のお酒ですか。今まで我々の会で楽しんだことのない県のお酒なんですね。
侘助 そうなんだ。愛知県にもそれなりに美味しいお酒はあるようなんだ。
呑助 どんな銘柄のお酒があるんですか。
侘助 「醸し人九平次」が良く聞く銘柄のお酒かな。
呑助 そう言えば、名酒居酒屋のメニューによく見るお酒ですね。
侘助 その他には「蓬莱泉」という銘柄のお酒もあるようだ。
呑助 お酒は日本全国どこにでもあるんですね。
侘助 日本酒だからね。日本のどこにも日本の酒を好む日本人がいるからね。
呑助 そうか、瑞穂の国には瑞穂で醸したお酒があるというわけですね。
侘助 そう、でもね。鹿児島県、沖縄県には日本酒を造る蔵はないようだよ。
呑助 鹿児島は焼酎、沖縄は泡盛でしょうからね。
侘助 鹿児島や沖縄には日本酒文化とは違う蒸留酒の文化があるんじゃないかと思うんだ。
呑助 気温の関係でしようかね。
侘助 それだけでなく、鹿児島や沖縄は江戸時代から中国南部や東南アジア諸国との交易があったから、それらの国々からの蒸留酒製造の技法が伝わったからなんじゃないかと思うんだ。
呑助 日本酒は日本独自の固有の飲酒文化財のようなものなのかもしれないですね。
侘助 そう、そうなんだ。酒蔵は日本酒文化を地域に発信する拠点でもあるからね。
呑助 蔵祭は確かに地域の人々に日本酒文化を普及していますよね。今年も参加した釜屋さんの蔵祭は楽しかったですね。
侘助 絞りたての酒と加須のうどん、まさに騎西町の食文化を味わいましたよね。
呑助 そうでしたね。ミス酒の女性とも交流できたしね。四回も握手したと言っていたのは誰でしたっけ。
侘助 今日楽しむ愛知県赤崎市の酒、「二兎(にと)」を醸す丸石醸造さんでは年に四回も蔵祭をしているようだよ。
呑助 年四回ですか。
侘助 そのようなんだ。まずは蔵開きを二月に、春祭りを四月、夏祭りは七月、締めの秋祭りを十一月にやるようだ。
呑助 年に四回ですか。毎週土曜に開催している「清流」の蔵見学も一種の蔵祭ですよね。
侘助 「清流」にも又行ってみたいですよね。
呑助 飲酒の楽しみのようなものがあの会にはありますね。
侘助 飲酒の文化が清流の会にはあると思うな。三味線と魚の解体ショウ、刺身を味わう。実に楽しい。楽しいとお酒も美味しいし、魚も美味しい。
呑助 先ずは楽しいということが一番でしょうね。
侘助 お酒の美味しさは楽しさなのかもしれないなぁー。一人で飲むお酒の楽しさもあるけれども、仲間が集まり、お酒の美味しさを味わうのも格別の楽しさだからね。
呑助 そうですよ。楽しくなくちゃ、お酒を飲む意味はないですよ。
侘助 そうだよね。それで今日の楽しむ「二兎」の造りは酒造米「雄町」、精米歩合四八、純米大吟醸、生原酒のお酒なんだ。甘さと酸味のバランスが絶妙だと坂長さんの弁だ。