食養生365日 食材の栄養や漢方・薬膳的な効能のお話

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便秘にも下痢にも♪夏向きの大麦

2014-06-12 | 体の熱を冷ます
押麦(大麦)が密かなブームだそうですね。
先日NHKのあさイチでも特集されてました。

数日後スーパーに行ってみたら麦の棚が空っぽ!店員さんがせっせと品出しされてました。
TVの効果は健在なんですね~(ノ゜ο゜)ノ

これからの季節にピッタリなので、ここでも取り上げてみようと思います。
ということで今回のテーマは「大麦」です。


番組では、大麦に含まれる水溶性の食物繊維「βグルカン」の働きで、血糖値を上がりにくくしたり、コレステロールや脂肪の吸収をおさえたり、便秘を改善するなどの効果が期待できると紹介されていました。

ちなみに麦茶も原料は大麦ですが、煮出されたものには食物繊維は含まれないそうです。
また、ビールは作る過程でβグルカンを取り除いてしまうそうです(´・ω・`)
残念!

ほかにはビタミンB1やカルシウムが多く含まれています。

ビタミンB1不足で起こる病気といえば、脚気(かっけ)。
全身の倦怠感、食欲不振、足のむくみやしびれなどの症状があらわれ、進行すると心不全を起こすこともあります。
現代ではよほど偏った食生活をしない限りかかることはないですが、昔は多くの人にとって身近な病気でした。

まだ発病のメカニズムも解明されていなかった日露戦争の頃。
海軍の食事を、軍医の提案で白米に大麦を混ぜた麦ごはんに変えたところ、脚気にかかる人が激減したんだとか。

なんか大麦、スゴイですね(^-^)

漢方では、体の余分な熱を取り脾(ざっくり胃腸とイメージしてください)の調子を整える、水分を尿で排泄して下痢を止める働きがあるとされています。

あれ…便秘を改善するものが下痢を止めるって逆じゃない?と思われますよね?
この「水分を尿として排出させることで、腸内に溜まった水分を減らして下痢を止める」という方法は、漢方ではしばしば登場します。

は消化吸収にかかわる臓器です。
胃とともに食べ物を消化し、栄養物質に変化させたり、水分を吸収したり、必要なところに運搬したりします。
これを「運化(うんか)」といい、脾の運化を正常にして水分が正しく代謝されるようになれば、下痢は改善される、ということなんですね。

大麦は便秘にも、下痢にも、消化促進にも、尿が出にくい時にも有効というわけです。
糖尿病の薬膳にも応用されます。喉の渇きを抑える働きがあります。

体を冷やす涼の性質なので、暑い夏にピッタリです。
夏は麦ごはんに変えてみてはいかがでしょう?

ご飯以外にも意外といろいろ使えるんですよ(^ー^)
カロリーが抑えられるからダイエットメニューにも!

来月のワークショップ、夏の薬膳では大麦を使ったレシピご紹介します☆
スケジュールは近日お知らせします。

魅力いっぱいの大麦ですが、冷え症の方と、脱水症状がある時は食べ過ぎないようにしてくださいね。

それではみなさんまたお会いしましょう(^-^)ノシ



【薬膳的分析】
性味/帰経
涼、甘・鹹/脾・胃

効能
体の余分な熱を取り、脾の調子を整える
腸内に溜まった水分を尿で排泄し、痢を止める



まだ間に合う!6月のワークショップ
6/29(日)『生理痛の養生と薬膳』
詳しくはこちらをご覧ください

おうち薬膳ワークショップsoraからごあいさつ
漢方・薬膳との出逢い

「あさイチ」大麦特集


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