JR目黒駅から徒歩圏の 東京都庭園美術館
1933年に朝香宮邸として建造された建物
吉田茂が外相・首相公邸として使用したり、白金迎賓館や民営の結婚式場を経て1983年に美術館として開館(今年が40周年)
2015年に国の重要文化財に指定される(本館・茶室・正門等)
延べ床面積2,100.47㎡
RC造り、地上3階、地下1階
設計者 宮内省内匠寮工務課
主要内装デザイン アンリ・ラパン(フランス人芸術家)
朝香宮邸自体が美術品で、美術関連メディアにも取り上げられることが多いです。
毎年、朝香宮邸のアール・デコ建築そのものを見るための展覧会が開催されます。朝香宮邸の美しさを堪能できる企画です。
毎年テーマがあり、今年は「建物公開2023 邸宅の記憶」
4月1日~6月4日まで。
チケットは公式サイトで時間予約購入をすることができます。
入場料は大人1000円
当日券も販売されていますが、混雑時は予約が優先されるそうです。
開場時間10分前に到着しましたが、既に列ができていました。
訪れた日は適度な混雑状況でした。
本館(邸宅)入口から惚れ惚れする美しさです。
正面にラリック作品の女性像のあるガラス・レリーフがはめ込まれています。
床のタイル模様も美しく、色合いと館内からの光で優しい雰囲気
右手の受付でチェックを済ませ、館内に入ります
館内に入って最初に目に入る風景
小客室・大客室の間にある次室
セーブル製香水塔は有名ですね。
アンリ・ラパンがデザインし、フランス海軍より朝香宮家に寄贈されたもの。朝香宮邸当時は上部の照明内部に香水を施し、照明の熱で香りを漂わせたという由来から、後に香水塔と呼ばれるようになった。
半円球のドーム型白漆喰の天井とのバランスも美しい
小客間の壁紙もアンリ・ラパンのデザインでロゴ(H.Rapin)が入っていた。
壁紙と建具の接触個所にはモールが施されていた(トップ画像)
大食堂の入口付近から大客間(香水塔の次室方向)を撮ったところ。
写真右は庭に面した窓
左は大広間とのガラス扉で、ため息が出るほどの美しいエッチングガラスだった
まだ1階の途中だというのに、スマホのカメラロールには沢山の朝香宮邸が・・・
この後、有名な大食堂を観、2階に行って宮家が生活した各部屋を見学
1階が来賓用の華やかなエリアに対し、2階は大きなデザインはないものの、各部屋の照明が個性的であったり、天井の形・大理石の色・壁紙と興味が尽きなった。
2階 殿下・妃殿下の寝室からはベランダに通じていて庭を眺められるようになっています。
タイルの市松模様や、照明など、インテリアカタログの様。
イヤホンガイドはありませんが、説明書きは充実していました。
各部屋の用途やデザインの注目点など丁寧に案内されていました。
2階にあった使用タイルの説明
美しいものが沢山あって、心が充実します。
個人的に驚いたのが1-2階の階段室の壁面装飾
アイアン装飾に最初は目がいっていたのですが、下の茶色の部分は大理石でした!
パッと見木目のようで、庶民としてはアイアンに気がとられてましたが、大理石と気づいて、その色合いや模様・色合わせなど、繊細さにまたまたため息がでました。
ご紹介したい写真が沢山ありすぎて、またの機会に譲りたいと思います。
庭園美術館では、建物の公開展以外にも企画展が行われています。
が、建物を存分に味わうなら建物公開が一番良いでしょう。
私は今から来年が楽しみです。
庭園美術館はカフェとレストランを併設しています。
カフェは美術館入場をしないと利用できません。
ランチ時間は予約をしている方が多く、この日もウェイティングの列ができていました。
名前のとおり、美しい庭園があり、手入れも行き届いています。
入口には庭園MAPが置いてあり、どんな花が楽しめるかわかります。
庭園のみ入場も可能です。
眼福の一日でした。