*****ご注意!!一部ネタバレの可能性があります!*****
五十嵐律人のデビュー作
第62回メフィスト賞受賞 「無辜の神様」を改題
2021年このミス3位
映画化され今秋(11月)に公開予定
舞台は法律家を目指す同期3人(久我清義、織本美鈴、結城馨)のロースクールから。
学校では学生たちで行われる無辜(むこ)ゲームが本物の裁判に近い状態で行われていた。
あるとき、清義の過去を暴くようなビラがまかれ、さらに美鈴のアパートに嫌がらせがされます。
清義と美鈴は同じ施設の出身で、誰の仕業かと警戒する二人
しかし、何事もなく卒業し、司法試験も合格、法律家の道をそれぞれ歩んでいくことになる
ある日薫から無辜ゲームを行うとの案内がくる。
ロースクールの模擬裁判室に到着した清義はナイフに刺された薫と血まみれになった美鈴を目にする。
美鈴の弁護士として無実を主張し裁判を進める清義
美鈴の非協力な態度に美鈴の思惑を測りきれず、また、薫の過去を知り驚愕することとなる。
前半のロースクール時代は敢えて法律用語を多く用いて説明を加えていた印象。
法律用語に慣れた後半の殺人事件→裁判は一気に読めるし、ストーリーの面白さに引き込まれる
作者の五十嵐律人さんは司法試験に合格し、現在は弁護士
これからの作品も楽しみ
2020年7月13日第一刷発行
装丁 小口将平
装画 榎本マリコ