side by side:湘南夫婦のあしあと

二人が好きな地元湘南、スポーツ観戦、旅行、食べ歩き,音楽・美術鑑賞など、日々のあれこれを綴ります

旧岩崎邸庭園 講演会

2024年10月14日 | あしあと in 東京
台東区池之端(不忍池近く)にある旧岩崎邸庭園で開催された講演会を聞きに行った
旧岩崎邸とは三菱財閥3代目社長の岩崎久彌の別邸だったところ

今回講演会の情報を得て、不忍池近くにこんな素敵な場所があることを知りました。
北側にある正面玄関
ジョサイア・コンドルの設計

江戸時代は越後高田藩榊原家の中屋敷
明治初期 旧舞鶴藩主牧野家の邸宅
明治11年 岩崎彌太郎が購入、岩崎家本邸へ
明治24年 岩崎家家政を改革、茅町邸は久彌の本邸になる
明治27年頃 茅町本邸の建設計画が始まる

今回の講演会は「旧岩崎邸の不思議」と題し、講師 河東 義之氏を迎えての講演
川東氏は国立小山工業高等専門学校 名誉教授、元千葉工業大学 教授で、東京都文化財庭園の保存・復元・管理等に関する専門委員会委員を務める

今回の建物(茅町本邸)は本邸であったが、当時の本邸(住居)と別邸(迎賓館=客人のもてなしの場)と位置づけ、ということから始まり、茅町本邸建築設計図案の変更から推測されるコンドルと久彌とのやり取りなど興味深い話だった

コロニアル風の建物を好むコンドルは当初案で2つの塔屋を図案に入れていたが、久彌は1つにし、サンルームや大きなベランダを追加した
これは久彌に米国留学が影響したものと考えられ、またコンドルは発注主の意向を取り入れる姿勢も伺えるエピソードとのこと

ビリヤードルームの増築やガス爆発による復旧工事など茅町本邸の歴史について大変興味深い講演会だった
なにより、当時三菱家が所有していた別邸の多さに驚き、コンドルと三菱家の密な付き合いにも興味をかられた。

講演会後建物を見学したが、見どころは多い
週末は館内撮影禁止で、平日は人物(と持参物)が入らない建物だけの撮影は可能
(講演会は土曜日だったので今回は撮影できず)
柱をはじめとする装飾が見事で細部までのこだわりにうっとりしてしまう。
ミントン製のタイルも素敵だった
和館と呼ばれる日本家屋も公開されていた
庭園からみた旧岩崎邸洋館

サンルームへの入口の石が再現されていて、現在アプローチ部分は立ち入り禁止

現在は当初の敷地の三分の一になっているそうで、当時の岩崎家・三菱家の隆盛が推測される
写真左側の木の茂みの後ろに日本家屋


東京都の管理で入場料わずか400円
利用者としてはありがたい価格設定だが、内部の保存状態をみるともっと入場料を上げてでも維持に力を入れた方が良いのではと思う

私はといえば、岩崎家ゆかりの庭園やコンドル作品を見る旅行もいいな、と刺激を受けました


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