葉山・三ヶ岡から堀内地区を望む。(クリックで拡大)
週刊東洋経済誌の4/28-5/5号で、「がんの完全解明2012」なる特集が
組まれていたので、読んでみた。
がんを取り巻く課題、医師とのコミュニケーション、いい病院とは、セカンド
オピニオンのポイント、がんの標準治療とは、抗がん剤の効果、先端治療、
再発・転移との向き合い方、カネ、仕事をどう続けるか、国の対策、、、、、
がんという病気を知らない人が一定の知識を得るには、一通りの内容に
なっているのかも知れない。
ただ、・・・・・
結局、良くわからないのだ。標準治療の項を読んでも、いや、全編を通し
て語られているのは、「新薬」や「薬の選択肢が増える」ということなのだ。
その新薬がどれほど効くのか(完治が目指せるのか、或いは生存期間が
増えるのか)、また、どれほどの副作用を伴うのか、は判らない。例えば、
分子標的薬について、副作用は従来よりは「激しくない」が、長所ばかり
でもない、とか。。。
読み進めていくと、希少がん薬が「開発」の主戦場になっている、との記
事が出て、「どのメーカーがどんな製品を作っているのか」、という記事に
なり、挙句の果てには、がんの業界地図まで出てくるのだ。この業界地
図を見ると、当局や研究機関、医療機関よりも、製薬業界の方が断然
大きく描かれており、この国でいったい誰が、がん対策を主導しているの
かわからないどころか不安になる。そして記事は更に、がんの治療費は
高額になるばかり、経済負担が大きい、と書き、がん保険の選び方という
記事に続くのだ。見事!としか言いようがない。読者に対するアドバイス
には違いない。でも、これでは何の為の記事なのか、さっぱりわからなく
なるのだ。
新薬の研究は日進月歩。確かにそうなのだろう。そうであることを願いたい。
抗がん剤の評価の新しい尺度にQOLを活用する、という記事があった。こ
れはある意味いいことだとは思うが、でも、未だそんなデータは見たことが
ないし、そもそも、QOLを計るとすれば、患者に副作用の度合を質問する
ことになるのだから、もしそれで各社が抗がん剤を競うとしたら、そら恐ろし
いことだ。
膠芽腫の義母の闘病は既に10ヶ月。QOLを含め、或いは終末期医療を
含め、展望を語ってくれる医師は残念ながらいない。。。
不透明だ。
やはり、それほど、がんとは難しい病気ということなのだろう。
だからこそ、がん病棟の一線で奮闘する医師が、がん治療の現実を語り、
その上で、本当に大切なことは何かを、対患者、対当局、対研究機関、
対製薬業界、そして医療機関に向けて、発信するような記事を書いたら、
本当のことがわかるような気がするのですが、そんな企画は如何でしょう。
参考になった記事があります。
未だにがん患者の就労について、職場はおろか医療機関でも理解が乏
しいという現実。以前の記事でも書きましたが、未だに進捗がないようで、
残念でなりません。
もう一つ、がんの原因は、解明されつつあるもまだまだ発がんメカニズム
研究の余地は大きい、という現実。私はここだと思っています。
がんはなぜ発生するのか。
その答えが早く「解明」されることを願うばかりです。
いつも言いますが、がんを「やっつける」視点だけでは、うまくいかないと
思うから。。。
私は副作用についてQOLの観点で質問はされていません。それは私が
罹患したがん種が比較的抗がん剤の効くものだったからかも知れません。
あと1年無事で過ごせれば、罹患したがん種の5年生存率の向上に寄与
するでしょう。いえ、本当に有難いことだと、心からそう思っています。
24時間完全看護の現場で奮闘する看護師各位に敬意を表します。
医療の現場に関わる全ての人を応援します。
Toshi
週刊東洋経済誌の4/28-5/5号で、「がんの完全解明2012」なる特集が
組まれていたので、読んでみた。
がんを取り巻く課題、医師とのコミュニケーション、いい病院とは、セカンド
オピニオンのポイント、がんの標準治療とは、抗がん剤の効果、先端治療、
再発・転移との向き合い方、カネ、仕事をどう続けるか、国の対策、、、、、
がんという病気を知らない人が一定の知識を得るには、一通りの内容に
なっているのかも知れない。
ただ、・・・・・
結局、良くわからないのだ。標準治療の項を読んでも、いや、全編を通し
て語られているのは、「新薬」や「薬の選択肢が増える」ということなのだ。
その新薬がどれほど効くのか(完治が目指せるのか、或いは生存期間が
増えるのか)、また、どれほどの副作用を伴うのか、は判らない。例えば、
分子標的薬について、副作用は従来よりは「激しくない」が、長所ばかり
でもない、とか。。。
読み進めていくと、希少がん薬が「開発」の主戦場になっている、との記
事が出て、「どのメーカーがどんな製品を作っているのか」、という記事に
なり、挙句の果てには、がんの業界地図まで出てくるのだ。この業界地
図を見ると、当局や研究機関、医療機関よりも、製薬業界の方が断然
大きく描かれており、この国でいったい誰が、がん対策を主導しているの
かわからないどころか不安になる。そして記事は更に、がんの治療費は
高額になるばかり、経済負担が大きい、と書き、がん保険の選び方という
記事に続くのだ。見事!としか言いようがない。読者に対するアドバイス
には違いない。でも、これでは何の為の記事なのか、さっぱりわからなく
なるのだ。
新薬の研究は日進月歩。確かにそうなのだろう。そうであることを願いたい。
抗がん剤の評価の新しい尺度にQOLを活用する、という記事があった。こ
れはある意味いいことだとは思うが、でも、未だそんなデータは見たことが
ないし、そもそも、QOLを計るとすれば、患者に副作用の度合を質問する
ことになるのだから、もしそれで各社が抗がん剤を競うとしたら、そら恐ろし
いことだ。
膠芽腫の義母の闘病は既に10ヶ月。QOLを含め、或いは終末期医療を
含め、展望を語ってくれる医師は残念ながらいない。。。
不透明だ。
やはり、それほど、がんとは難しい病気ということなのだろう。
だからこそ、がん病棟の一線で奮闘する医師が、がん治療の現実を語り、
その上で、本当に大切なことは何かを、対患者、対当局、対研究機関、
対製薬業界、そして医療機関に向けて、発信するような記事を書いたら、
本当のことがわかるような気がするのですが、そんな企画は如何でしょう。
参考になった記事があります。
未だにがん患者の就労について、職場はおろか医療機関でも理解が乏
しいという現実。以前の記事でも書きましたが、未だに進捗がないようで、
残念でなりません。
もう一つ、がんの原因は、解明されつつあるもまだまだ発がんメカニズム
研究の余地は大きい、という現実。私はここだと思っています。
がんはなぜ発生するのか。
その答えが早く「解明」されることを願うばかりです。
いつも言いますが、がんを「やっつける」視点だけでは、うまくいかないと
思うから。。。
私は副作用についてQOLの観点で質問はされていません。それは私が
罹患したがん種が比較的抗がん剤の効くものだったからかも知れません。
あと1年無事で過ごせれば、罹患したがん種の5年生存率の向上に寄与
するでしょう。いえ、本当に有難いことだと、心からそう思っています。
24時間完全看護の現場で奮闘する看護師各位に敬意を表します。
医療の現場に関わる全ての人を応援します。
Toshi
このような記事にコメント誠に有難うございます。
仰る通りと思います。
病を得たからこそ気付いたことや、広がった世界があります。
ただ、日々の暮らしの中で、さまざまなことが気になってしまうことがあるのです。
マイペースに、、、まだまだです。
有難うございました。
Toshi