正直、全く予想通りの展開だった。サンプはアタランタの攻めにちゃんと対応した
あわよくばセリエA9連勝を阻止、しかも勝利まで可能性は有ったはずだ。インテルやラツィオと比べてやはり全く戦えない相手では無い
試合の流れを変えたのは監督だった
上手くいってないと自覚したガスペリーニは4‐2-3-1のような形に変化して活路を見出した
一方のラニエリは審判に抗議して退席処分。ラニエリの的確なコーチングと叱咤激励を失ったサンプイレブンは急速にエネルギーとまとまりを失って、結果はセットプレーから2失点して敗れた。
ただ、試合前から言ってる通りこの試合は負けても大して問題ない
それより内容は良かったし怪我人も出していない事が重要
もちろん悔しいは悔しいので、あとは次のウディネーゼ戦でしっかり結果を出さないと意味が無い
Serie A 第31節 7/8(水) 21:45@ゲウィス スタジアム(ベルガモ) 主審:ジュア氏(Olbia出身)
アタランタ 2‐0 サンプドリア
得点者:後半30分トロイ、40分ムリエル
↑↑©Forza Italian Footballより
75分までは互角の戦い。そこから2失点で敗北
写真はサンプへの敬意から、ゴールを決めても喜ばないムリエル
[試合前情報]
マッチプレビューで予想したスタメンからはサンプは1人だけ外れた。ラミレスを外して4-5-1にしてかなりディフェンシブと言える布陣
一方のアタランタは2人外れた。いずれも同ポジションでどっちかなーと思っていた選手。アタランタもやはりサンプより層が厚くなっているなと感じる。しかし良く良く見ると現在のアタランタはほとんどが外国人のチームになっていた。GKゴリーニとDFカルダーラ(マジェッロが冬に出ていって代わりに加入)以外は実質イタリア人はいない。セリエAのレギュレーションをクリアするために、2000年以降生まれの若手イタリア人4人(Okoli,Bellanova,Riva,Piccoli)を登録はしているが・・・別に否定をするつもりは無いが、やはりこれだけ旋風を起こしてCLでも活躍しているという事は、ちゃんとお金を使って補強もしているという事だ。かつての育成人材供給クラブの面影は現在は無い。
おーーーい、フェレーロさんよー、見えてるか?アタランタの躍進が
さて、ラニエリ監督は4-5-1を使ってきた。
SPAL戦から中2日での試合。
まずトルスビーが出場停止から帰ってきた。怪我で召集外はフェラーリ、トネッリ、ヴィエイラ
ベンチに戻ってきたクアリアレッラだがスタメンはまだ難しかった
DFはセンター、コリーと吉田麻也。右はここまで唯一出ずっぱりのベレジンスキを6連投。大丈夫か?左はムッルーが戻る
MFはキャプテンのエクダルをアンカーにその前にリネッティとトルスビー
そしてサイドに左ヤンクト、右デパオリ
前線は1トップにガッビアディーニ
元アタランタは、そのガッビアディーニ。アタランタユース出身の彼は早々にユーヴェに買われてサンプに来たが、アタランタでも1年だけ24試合2ゴール
SAMPDORIA<4-5-1> 監督クラウディオ・ラニエリ■66分
ガッビアディーニ(82分ラ・グミーナ)
ヤンクト(82分アウジェッロ) デパオリ(91分ダミーコ)
リネッティ トルスビー
エクダル(Cap)(82分ラミレス)
ムッルー ベレジンスキ
コリー 吉田
アウデーロ
ベンチ:GKセクリン DFチャボット、MFアスキルドセン、マローニ、レリス、ベルトラッチ FWボナッツォーリ、クアリアレッラ
イエロー:トルスビー、ベレジンスキ、ヤンクト、ラニエリ監督
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一方のアタランタはガスペリーニ監督の3-4-1-2。
DFパロミーノが出場停止。よって3バックは必然的に戻ってきたカルダーラとトロイ、ジムシティ
中盤はフロイラーと予想のデ・ローンでは無くてパサリッチがダブルボランチ。右WBはハテブール。左WBはゴセンス
元サンプのCFサパタとイリチッチの下をキャプテンの”パプ”ゴメスがそ動き回る
元サンプ勢はサパタとムリエルのFW2人。この2人については言うまでもない。今でも両方サンプにいて欲しい選手だ。
そしてこの2人がサンプからアタランタに移っていることが今のサンプとアタランタの順位となっている
Atalanta(3-4-1-2) 監督:ジャンピエロ・ガスペリーニ
サパタ(86分スタロ)
A・ゴメス(Cap) イリチッチ(69分マリノフスキ)
ゴセンス(86分カスターニェ) ハテブール
フロイラー パサリッチ(69分ムリエル)
ジムシティ(52分デローン) トロイ
カルダーラ
ゴリーニ
ベンチ:F・ロッシ、スポルテエッロ、タメゼ、シボッラ、グース、ベッラノーヴァ、E・コリー
イエロー:ジムシティ、カスターニェ、ガスペリーニ監督
*備考:無観客試合;芝状態良好
★日曜21:45、ミッドウィークに行われたナイター。サンプ、アタランタ共にJOMAを使ってるJOMAユニ対決
<あらすじ>
ハイライト動画⇒
Atalanta 2-0 Sampdoria | Tolói and Luis Muriel Score as Atalanta Win it Late! | Serie A TIM
Atalanta continued their winning run with a 2-0 win over Sampdoria tha...
youtube#video
開始1分30秒、ヤンクト⇒ムッルー⇒ガッビアディーニ⇒ムッルーと見事なフラッシュパスでファーストシュートはムッルー。しかし惜しくも右に外れる
アタランタは”パプ”がかなり下がってゲームメークするが、サンプもしっかり守りを固めて対応。逆にカウンターから
30分:ガッビアの左足キャノン砲炸裂!GKゴリーニがナイスセーブ
アタランタも反撃を見せて、吉田麻也の裏をあっさり取ったサパタがGKアウデーロと1対1になるが、ここはアウデーロがナイスセーブ
↑↑©La Repubblicaより
ロスタイム3分。前半は0-0で終了。
ポゼッションはサンプ37.8%:アタランタ62.2%
前半のサンプのゲームプランは物凄く良かった。しっかり中央を守って、カウンターから何度か良いチャンスを作り出す。
この日は21:45キックオフと言う事も有ってさすがに涼しいのか、給水タイムも無し。それもあってかサンプも中2日の試合ながら、かなり良いプレスを全体的にかけられていた。足が止まるとちょっと怖いが・・・
上手くいってないと自覚したガスペリーニは後半動いてくる。同点の段階でDFを下げてデローンを投入してより攻撃的に来る。
さらに一番大きかったのは、前半中央固められてなかなか上手くいかなかったので”パプ”ゴメスと途中で入ったマリノフスキをサイドに張らせて、サイドを起点にチャンスを作らせた事。
両監督共に徐々にヒートアップしてきて、62分には同時に抗議でイエローを貰う。ただ、これで止まらなかったラニエリ監督は、さらに65分にもベレジンスキへのイエローが出たプレーに怒って審判に暴言を⇒2枚目のイエローで退場
ここで、チャンスと思ったかガスペリーニは元サンプのムリエルを投入してさらに攻撃的に
アタランタ後半24分~ 2-4-4
(実際はこんな書き方しないだろうが、ゴセンスとハテブールの本来MFが攻撃的なSBやってる事を考えれば実質はこう)
ムリエル サパタ
ゴメス マリノフスキ
フロイラー デ・ローン
ゴセンス ハテブール
カルダーラ トロイ
ゴリーニ
このある意味ばくち的な采配が結果どハマりする
そしてラニエリ監督退場あたりから、急にスタミナ切れか足が止まり始めたサンプ
アタランタの先制点は、審判の誤審で本来は存在しないはずのCKから一瞬の油断を突かれたものだったので残念だが
さらにまたもセットプレーのこぼれから、ムリエルの見事なミドルシュートで追加点
ラニエリ監督がベンチからいなくなって選手交代も後手後手に回ってしまったサンプ
もう反撃する力は残っていなかった・・・
ロスタイム5分。そのまま0-2で終了・・・
(ポイント)
・後半のポゼッションはサンプ35.6%:アタランタ64.4%。最終シュート数はサンプ13本(枠内3):アタランタ13本(枠内6)
・クアリアレッラに無理はさせなかった。出来なかっただけかもしれないが・・・ガッビアディーニの1トップはかなり奮闘していた
流れの中では今季一番良かったのでは?
・今後にも不安を残したのが吉田がサパタとの対決に圧敗していた事。裏を取られた1本以外にもポストはほとんど収まっているし、やはりジェコ、ルカクに続きゴリゴリ系のワールドクラスのCFに対してはかなり分が悪い。左右のポジションの違いは有るが、コリーがサパタのマークすれば良かったのにと前半から思っていた
↑↑©Tele Nordより
ラニエリは試合後のインタビューで⇒
Atalanta-Sampdoria, Ranieri: «Gara decisa da dettagli, bravi comunque»
Un piano-partita quasi perfetto, poi un dettaglio, un corner invertito...
youtube#video
「私はチームの出来にはすごく満足している。75分までは本当に良く戦った。あと、わずかな差が勝敗を分けた。(失点を喫した)コーナーキックが存在したかはわからない。何人かがそう言っていたが、私は見えないところにいたから。とにかくチームは高い位置からプレスをしっかりかけて、十分良いサッカーを見せていた。これ以上の要求は選手にはできない」
「私は過去に私が退場になった事があるかどうかは覚えていない。まぁ正しい判定だと思うが、無観客試合でなければ普段も同じような事を言っているので、ここまでハッキリ目立ってしまって退場になるような事はなかったかもしれない。」
「もう我々の頭は次のウディネーゼ戦に向かってる。次は日曜の試合なので、1日余分に休む時間がある。どこまで選手が回復するか見てフォーメーションを決めたいと思う」
などとコメント
この日の試合は本当に監督の明暗が分かれた。無観客試合になってわかったが、ラニエリ監督は物凄い大声で試合中絶えず支持を出している。それはかなり細かく多岐にわたるもので、通常GKやCBがやってるような守備のコーチングもかなりラニエリが声を出している。もちろんかなり効果は有ると思うし、逆にこの日はそれを失った(ラニエリが退場になった)瞬間から本当にサンプは足が止まってしまった。
また、ゲームプランはラニエリ監督良かったが(特に前半)、交代選手ではガスペリーニ采配が上回った。まぁ退場になって交代できなかったのかもしれないが。ガスペリーニの戦術の変化についていけなかったのも事実。非常に良い試合だっただけに、残念だ
↓↓以下、今節を終えての順位。
順位 チーム 勝点 試 勝 分 負
13 Fiorentina 35 31 8 11 12
14 Udinese 35 31 9 8 14
15 Torino 34 31 10 4 17
16 Sampdoria 32 31 9 5 17
17 Lecce 28 31 7 7 17
--------------(↓↓ 降格 ↓↓)---------------
18 💩enoa 27 31 6 9 16
19 Brescia 21 31 5 6 20
20 Spal 19 31 5 4 22
サンプは負けてしまったが、なにはともあれ💩ェノアがついに降格圏内に落ちた!うれしい!
まぁとりあえず、他人より自分。早く残留を決めましょ
あと7試合で勝点8。3勝すれば残留!
FoooooooorzaSaaaaaaamp!!
31試合 9勝5分17敗 勝点32 得点36 失点53 得失点差-17 現在16位
次節:セリエA 第32節 2021年 7/12(日) 対Udinese@ウディネ 現地19:30Kick Off(日本時間深夜2:30)
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