遂に念願のビスポークが完成したので大阪まで行って参りました!(こちらも参照→①、②)
前回の記事でチラッと触れましたが、踝のフィッティング調整の為、持ち帰りは出来ず配送となりましたが先日無事に我が家へ到着しました。
もう素晴らしいの一言です。
本当に良い革を使っています。ジワっとした輝きが何とも言えません!
フィッティングの際、ペンを使っての皺入れを行いました。
本来僕は自然な皺を好んでペンによる皺入れの儀式はしないのですが、何か考えのあってのことなんでしょうね。他のビスポーク工房はどうなのか気になります。
指示に従い片足2回に分けて皺を入れました。画像じゃ皺がどこかも分かりませんが、、、
つま先のパラレル。U字はライトアングルで縫ってもらいました。
ソールは半カラス仕様。カラスはダークブラウンでとお願いしたハズなんですがブラックでした。まぁカッコいいので良いか(^-^;)しかしこんな美しいレザーソールはなかなか見られませんよ。履くのがもったいない。
ヒールはアップチャージを支払いフィリップススペシャル(フルハンドはアップチャージなしだそうです。)をお願いしていましたが、サイズが合わずにダヴテイルになりました。ヒールもカラス仕立てで引き締まった印象でカッコいいです。ウィールも美しいです。
デザイン:U-TIP "Round Toe"
【スキンステッチ】甲:ライトアングル つま先:パラレル
素材 :【甲革】DU PUY =Light Brown Calf=
【底材】Joh.Rendenbach
製法 :Handsewn Welt(九分仕立て)
ソール :Half Mid Leather Sole
ヒール :Dove Tail(Double welt)
価格 :126,100円(木型・シューツリー込み)
スキンステッチのUチップと言うことでライトブラウンがステッチが良く映えるので勧めてもらいましたがこの色で大正解でした。
当初、明るい色味でしたので合わせにくいのではないかと不安もありましたがこれは杞憂でした。本当に良い色。ただ思っていたよりもトウが少し細い作り。もう少しポッテリしている方が好みなんですが、履けば慣れるでしょうか。
フィッティングは踝以外はほぼ完璧です。その踵も今は修正済みで問題は解消しております。足入れの際、「シュッ」と空気の抜ける心地良い音がして、職人氏も一足目としてはフィッティングはなかなか良いと言うことでした。
履いてみた印象ですが非常にアッパーもソールも非常に硬いです。ソールはハーフミッドソール(スペードソールとも言いますね。)です。馴染むまでは少し大変かもしれません。つま先にスチールを付けましたが最初はかなり削れるだろうとのことです。ソールはピカピカに磨いてあるため、良く滑りますが一度履いてしまえば問題ないでしょう。
ステッチにはオリジナルの要素を取り入れてみました。
カウンターパーツのステッチはトップライン下が2本、その下のカウンターパーツ部分は3本にしてもらいました。結構いい感じ!
羽根の付け根の閂(かんぬき)は手縫いで円を描くように縫ってもらいました。
また鳩目に沿って縫われたステッチと閂が交わる箇所では閂とは逆側へ撥ねるように縫ってもらいました。地味ではありますが、あまり見ない意匠。
と、ここまでは良かったんですが、カウンターパーツのパターンが依頼していたのとは若干異なっていました。全体のバランスを見て若干デザインを変更するとは聞いておりましたが何か理由があるのか。。。聞くのを忘れてしまいましたが、これもこれで良いと感じそのままに。
内鳩目。
踵はシームレス仕様です。立体的で美しいです!踵の収まりも良い感じ。
コバは角コバ、ヒールはダブルウェルトということでどっしりしています。フィリップススペシャルが合わないわけです。笑
カカトのアップ。3枚の革(インソックも入れれば4枚)が合わさっています。こりゃ硬いわけだ。
インソックのロゴは縦向きでした。受け取りの際は横向きだった気がしたのですが、、、
恐らく踝調整でインソック自体を交換したようです。
専用シューツリーです。持ち手が木ハンドルですが通常九分仕立てでは金具タイプとなるようです。僕はアップチャージで対応しました。木の方がカッコいいんでね。
このシューツリー、脱着が非常に大変です。しかしこれは木型に忠実に作られた証。ちょっとコツが要りますが慣れるしかないですね。
若干オーダーと異なる部分がありましたが、非常に良い靴が出来て満足しています。
Bontaは作業が丁寧で値段も良心的、とても良い工房なのですが良くも悪くもあっさりした対応のお店です。口頭のみで希望を伝えるよりかは下手でも良いので絵や希望を紙に書いて渡した方が良いと感じました。
とは言うもののこの値段でこれだけの靴を作る工房は少ないと思いますので、Bontaはやっぱりオススメです。