昨日よりはっきりとし、若草山頂上から中腹の三笠温泉郷付近の山桜もきれいに。
新元号「令和」から万葉集バブルと云う昨今ですが、春日山を詠んだ歌を探すと
万葉集 巻10 1872 作者未詳
『見わたせば 春日の野辺に 霞立ち 咲きにほへるは 桜花かも』
訳)遠くを見渡すと、春日の山裾の野辺一帯に 霞が立ち込めて、
その中に美しく照り映えて咲いている花、何と美しい、あれは桜花であろう
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一方奈良の平地の桜、本当に見頃から満開までの日数が少なくもう散り始め、
今年の桜は今日までと。というのも今夜からの雨が花散らしに。
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これからの奈良の桜の名所と云えば、蔵王権現の供養のため神木として
植えられた「吉野の桜」、シロヤマザクラが主で約200種3万本の山桜が、
山全体を埋め尽くす様は・・・
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古今和歌集 巻12 588 紀貫之の歌に
「越えぬ間は 吉野の山の 桜花 人づてにのみ 聞きわたるかな」
吉野桜は現在、下千本は満開、中千本は7分咲き、そして上千本は5分咲きで
満開は13日とアナウンスされており、ここ数日が見頃になりますね。
でも一番遅い奥千本、18日が満開と・・・。
奥の千本はパワースポットとされ、世界遺産の金峯神社や鎌倉時代の歌人、
西行法師が三年間住んでいたとされる「西行庵」があり、歌集「山家集」に
「吉野山 こずゑの花を 見し日より 心は身にも そはずなりにき」(66)
「木のもとに 旅寝をすれば 吉野山 花のふすまを 着する春風」(125)
死生観が・・・なにを感じられますか。