9分ほどの入りの3階のアンサンブルホールムラタ(小ホール)に。
会場に入ると最後部座席にはデジタルミキサーやカメラが置かれており、
舞台に椅子が一脚だけで譜面台もなく、左右の袖に大きなスピーカーと
モニタースピーカー2台が・・・後部にもカメラが
この舞台に登場されたのは、初日本ツアー中の若き男ばかり四人の
『ヴィジョン弦楽四重奏団』です。
2012年にベルリンに拠点を置き、下記のメンバーで結成されている。
・ヤーコブ・エンケ ヴァイオリン
・ダニエル・シュトル ヴァイオリン
・ザンダー・シュトゥアート ヴィオラ
・レオナルド・ディッセルホルスト チェロ
2016年にはジュネーヴ国際音楽コンクールで優勝、続き
メックレンブルク=フォアポメルン音楽祭で聴衆賞とヴュルト賞を受賞
次世代の四重奏団になります。
プログラムは全て暗譜、立奏するという独特の演奏スタイルで、
シューベルトの弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 D810「死と乙女」からで、
始まると直ぐにチェロの強めのボーイングで弓から二本の馬の毛が切れ、
それほどまでに感情が入れ込み過ぎ?、第二バイオリンの表情も・・・
一言でいうと若い演奏、強弱が明瞭でありすぎるようであった。
ただ第三楽章の終わりで拍手がパラパラと、観客の方がはしゃぎすぎ?
15分の休憩をはさんだ後半は、シューズメイカーやベニーグッドマン
という英語が聞こえたのですが・・・オリジナル曲やジャズ、ロックや
ポップスをアレンジして奏されることになったようだ。
楽器にマイクが繋がれ、場所を替えボディをやさしくまたは激しく叩き、
弦をギリギリ擦り付けてドラムのハイアットの音と聞き間違う程の
リズムを、またヴィオラが腰の位置でウクレレのように指で演奏、
スタンドマイクでボイパ用の使い方も・・・
このように色々な方法で音を紡ぎ出してくれ、技術の高さが伺われた。
会場も照明が色とりどりに変化して、徐々にヒートアップ。
最後は大拍手が続き、アンコールへ。真っ暗な中から始まったのは
エンケの「ヘイルストーンズ」という電流が走るような、開放的な
躍動感、ほとばしる若さ、溢れる生命力、恐れ知らずと言った言葉が
ぴったりの演奏で、新し物好きの京都人には似合うのかもしれない。
舞台と観客席との一体感を感じさせた75分であった。
やはり保守的な私は、王道をゆく四重奏が良い。
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