今朝は晴天で、気持ちの良い朝を迎えましたが、お布団から抜け出せない。
11時、10.4℃、49%
放射冷却で奈良の最低気温はシーズン最低の1.0℃と冷え込み、早くも初氷と
初霜が一緒に発表され、全国各地の469地点も今季一番の冷え込みと。
奈良での初霜は、平年より11日遅く、昨年よりは11日早い。
初氷は、平年より5日遅く、昨年よりは18日早いと 。去年は暖かかったのに
今年の初雪は、いつになるのでしょう。(平年は12月13日)
現在ペルー沖では海水温が低い「ラニーニャ現象」が発生しており、この影響
は日本では冬の寒さが厳しくなりやすいとされ、長期予報も厳冬と・・・、
一足早く、本格的な寒さを予感させる初氷、初霜の便りでした。
山の辺の道・奈良道北コースⅢは、新薬師寺を出発して「百毫寺」です。 国土地理院地図より
新薬師寺を出て、のどかな畑の中を歩くはずが、新薬師寺を振り返れば
宅地開発の波がここにも。真ん中に鐘楼?と本堂の屋根が見えるだけ
東側には高円山が迫ります。
セメントで固められた護岸の能登川までくれば、大きなマンションと、
新興住宅、そして昔の集落が混在している。
下流側
この辺りは古代豪族の大宅氏が北大和を領していた際の要衝の「大宅郷」で、
「宅春日神社(やけかすがじんじゃ)」があり、遷宮の後、雷火に社焼し、
焼春日とも属称され、大宅氏の「宅」を「やけ」と読ませている?
ご祭神は天児屋根命、比売神さまです。
交差点を左折して上れば、柿が・・・そしていつも見るとは違う若草山です。
百毫寺への上りの石段が見えれば、手前に有料の駐車場、その角に祠がある
「薬師瑠璃光如来 石仏」さま。
借用
交差点を少し上がれば、百毫寺との標識があり、階段が現れ、外門に着く。
ここからは本格的な100段余りの石段が続き、途中の山門からは有料ですと
札が掛かる。
両側が萩の花なのですが、剪定されてすっきりと。
本堂前の紅葉がきれいですね。
石段を上り切れば、受付があり拝観料を納め、そして御朱印もここになる。
高円山(たかまどやま)西麓の高台に位置する境内、西を見れば奈良市街が一望、
興福寺の五重塔も・・・
「百毫寺」は真言律宗のお寺、草創については諸説あり、天智天皇の子、
志貴皇子(しきのみこ)の山荘跡に建てられたという言い伝えられる。
鎌倉時代に興正菩薩叡尊により再興され、その叡尊の弟子・道照が中国から
宋版一切経(いっさいきょう)の刷本を持ち帰られて「一切経寺」とも呼ばれる。
本尊阿弥陀如来坐像や地蔵菩薩立像、興正菩薩叡尊坐像、閻魔王坐像、その
眷属司命・司録像など鎌倉期の重要文化財の仏像八体は、この宝蔵に。
宝蔵
毎年1月16日に行われる白毫寺最大の行事「閻魔もうで」、参拝者の無病息災と諸願成就を「えんまさん」にお願いする加持祈祷が勤修されている。
当日は入山料が無料、さらに甘酒の接待や紙芝居なども行われている。
子昨年はコロナ禍で縮小されたが、来年は???
閻魔王坐像(重要文化財)
宝蔵脇から石仏の道が続く
不動明王様もおられます。
さて百毫寺は「関西花の寺25霊場 第十八番 」、秋は石段に覆いかぶさる両側の萩も切られるも、残された萩に僅かに咲いていた。
寂しいとおもえば、「御影堂」と本堂の脇に咲く白い花、
三本の「十月桜」が控えめに咲いていてくれた。
十月桜
百毫寺の春は椿、3月下旬から4月初旬は県天然記念物、古木の「五色椿」、
東大寺の糊こぼし椿、伝香寺の散り椿と共に奈良三名椿の一つと、さらに
多宝塔跡近くに大椿が樹齢500年ともで別名「百毫寺椿」の名も。
五色椿の奥に万葉歌碑がある。巻二 二三一 笠金村
「高圓之 野邊秋芽子 徒 開香将散 見人無尓 」
『高圓の 野邊の秋萩 いたづらに 咲きか散るらむ 見る人無しに』
本堂に戻れば、一番の紅葉が見れました。
ここまで足を延ばされる観光客は少ない。
お抹茶と和菓子で一服できればと思わせる良い季節ですが・・・