「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」という 祝日「秋分の日」は
スカッとした晴天かと思えば、東の春日奥山は霞む。
大陸からのPM2.5が要因らしく、今日は「多い」以後一週間ほど「やや多い」
との予報が出されている。
またこの日は昼夜の時間が等しいとされるが、実は昼の時間の方が長い。

この3日のうち初めて東の空に出てきた月、昨晩は「十六夜(いざよい)月」、
午後7時半頃雲の切れ間から顔を出した。

十六夜月とは満月の翌晩の月の出はやや遅く、月がためらっていると見立て、
14夜月は「待宵の月」、満月、「十六夜月」、次の17夜月は「立待月」に。
小庭で秋の風情を感じさせる優雅な花『シュウメイギク・秋明菊』が咲く。
茶花としてピンク色と白色の品種を植えている。


アネモネと同属のキンポウゲ科で別名は「キブネギク・貴船菊」や「秋牡丹」
古くは中国から伝わり、京都・貴船に野生種があることからキブネギクとも
呼ばれるようだ。
『貴船菊その名を知りてより親し』 三木朱城
花びらのように見えるのは萼片で、花弁は退化している。
開花後は綿毛に包まれたタネが実るというが、タネのできない品種が多い。

『貴船菊高まつてきし月の院』 松山足羽
シュウメイギクの俳句にこんな句がありました。
『貴船菊そこらに白し十三夜』 山口青邨
「十三夜」とは、日本独特の風習で、十五夜に次いで美しい月とされており、
「後の月」と呼ばれ、別名は収穫物で「豆名月」や「栗名月」と。
今年の十三夜は10月18日、あれっ前ではなく、約一月後のことになる。
古来、十五夜と十三夜の二つの月を楽しむことが大切にされ「二夜の月」と
いい、一方しか見ないことを「片見月(かたつきみ)」「片月見」と呼ばれ、縁起
が悪く、災いが来るといって忌まれていたようだ。
10月18日(月)、忘れずに月見をしなくてはいけませんね。