カメラを片手に

大和文華館「やまと絵のこころ」展へ

今朝も霜折れの朝、-0.1℃迄しか下がらなかった奈良、雲量は多いのだが
少ない日差しでも、13時過ぎに最高気温は11.0℃迄上がる。
      13時、10.4℃、56%

120年前、1904年のこの日は「日露戦争」宣戦布告の日、ロシアに宣戦布告し
1905年9月まで1年4か月続く戦争が始まる。
なお2月4日の御前会議で開戦が決定され大命が下り、6日から作戦発動(戦時)
され、直接戦闘は8日に始まり、この宣戦布告が10日となっている。
どの日を戦争開始とするかは資料により異なる。 
 
近年、120年前の日露戦争時のような世界情勢に似てきたとの意見も・・・
ああ、嫌ですね。

さて奈良では8日から14日迄15回目の「しあわせ回廊なら瑠璃絵」が開催中
奈良公園一帯をイルミネーションで飾られ、30万人以上の来場者が・・・。

繋げる想い つながる光奈良の夜に誘う安寧の輝きをテーマに、シルク
ロードを通って日本にもたらされた宝石「瑠璃」をイメージした深い青を
基調としたイルミネーションで彩られると。
            浮雲園地での様子
 試験点灯時(2/7)奈良テレビ       毎日新聞

今年は世界遺産の春日大社、興福寺と東大寺を瑠璃色の幻想的な光の道で結び 
初めてメイン会場となる春日大社境内「萬葉植物園」も瑠璃色の光で溢れると

プロジェクションマッピングも・・・
      NHK・TVより

先日、大和文華館の「特別企画展 やまと絵のこころ 」へ。2月18日迄です。
      

当館学芸員「仁方越洪輝」さんの丁寧な解説を聞きながら鑑賞でき、主旨は
幕末期に活躍した公家召抱えの復古大和絵の絵師「岡田(冷泉)為恭ためちか
2023年は為恭が生まれて200年、2024年は没後160年にあたる節目の年を記念
して、当館所蔵作品4件を一挙公開し、時代を経て作成された多様な作品等、
やまと絵の根底に流れつづける美の本質”やまと絵のこころ”に迫っている。

”やまと絵”とは中国の唐絵に対して、日本の物を描くことが原点で、始まりは
平安時代、特徴は日本の風物を細やかに描き込まれた四季のうつろい、繊細な
人物描写により表された感情、鮮やかな絵具やきらびやかな金銀の装飾です。

前後期に分かれ、今回は後期で国宝1件、重要文化財4件を含め、総数33件。
Ⅰ.やまと絵の原点
・寝覚物語絵巻(国宝・平安後期)、夜半の寝覚物語を絵画化
 特徴は吹き抜け屋台の技法で部屋の中を表し、金銀の装飾を多用されて、
 引目鉤鼻、鮮やかな彩色、柔かな形態と季節の植物が描かれている。
           寝覚物語・春
・小大君像(重文・鎌倉時代)佐竹三十六歌仙絵断簡
      

Ⅱ.やまと絵の継承と変容
 室町時代朝廷の絵画制作を担当した「土佐派」、桃山時代以降「土佐光吉」
・源氏物語図帖(桃山~ 伝土佐光吉筆)小さな部分に親しみのある可愛ら
 しい顔立ちの人物や植物を細密に描く。
・源氏物語図屏風(江戸前期 伝岩佐又兵衛筆)

Ⅲ.琳派の絵画と装飾
 琳派とは俵屋宗達の画風を受け継いだ絵師たちの総称
・新古今和歌色紙(本阿弥光悦筆1606年)、料紙装飾で桔梗などの植物が描く
・伊勢物語図色紙(伝俵屋宗達筆 江戸前期)六段芥川
 丸い形の岩など独自のデフォルメを加味し、引目鉤鼻や金銀の多用 

・扇面貼交手筥(重要文化財 江戸中期)尾形光琳筆      

Ⅳ.岡田為恭の復古やまと絵
 岡田為恭(ためちか1823-1864)狩野派の飽き足らず、古画学習にて写生を繰り 
 返す。師匠とした「田中訥言とつげん1767-1823」への憧れがあり、訥言の没
 年1823年が、為恭の生まれ年で、生まれ変わりと思っていたようです。
・女和歌三神像、衣通姫(江戸後期、田中訥言筆、奈良県立美術館蔵)
・捨集古器図冊 (江戸後期、岡田為恭筆)
・粉河寺縁起摸本(江戸後期 伝岡田為恭筆 個人蔵)

・伊勢物語 八橋図 (江戸後期 岡田為恭筆)
 空間の描き方や、松や青いカスミの様な絵具で描かれやまと絵風、
 柔かな曲線を取り込む。奥行き感は江戸後期の描き方になると言う。


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