曇り空の朝、陽射しはほぼ無く気温は18.5℃から午後1時前の22.9℃迄しか
上がらずじまい、10月末なのに秋雨前線が南海上に停滞し、一月遅れの気圧
配置となり、この先一週間はぐずついた日が続きそうです。

小庭では、このところの暖かさで木槿の葉に幼虫が・・・

さて95年前1929年のこの日、ニューヨーク・ウォール街の株式取引所で株価が
大暴落、世界大恐慌のきっかけとなり「暗黒の木曜日・ブラックサーズデー 」
と呼ばれた。
そして4日後の28日月曜日は13%も下落し「ブラックマンデー」、 続く5日後
10月29日火曜日にも、取引開始と同時に「暗黒の木曜日」を超える売りが殺
到、壊滅的な下落12%をきたし 「悲劇の火曜日・ブラックチューズデー 」と
されている。
この大暴落が、世界大恐慌のきっかけになったとされる。

経済学的には、この大暴落は単に景気循環と呼ばれる継続するプロセスで起こ
ったひとつの歴史的事件に過ぎないとしている。
傾聴に値する説として、深刻な不況に陥れたのは、1930年から1933年に続い
た3波の恐慌の間に起きた「金融システムの崩壊」だったと唱えている。
恐慌はその後の10年間世界を包んだ景気後退の象徴として機能したのは事実
ですね。
半世紀後の1987年10月19日(月)にも23%近く暴落し、ブラックマンデーが
起きています。
ここ近年、過熱気味の株高、 何が起きてもおかしくない世界情勢もあり、
1930年代に似た世界的な経済状況となりつつあるように感じられませんか。


時計を、大暴落に先立つ10年間、すなわち狂騒の1920年代といわれ、都市に
おける富が過剰の時代で、少なからず警告を発する人もいたようだ。
多くの人は市場が高い価格水準を維持できるものと信じ、1920年代半ばから
上昇を続けたダウ工業株平均は、1928年から1929年にかけて急速に上昇し、
アメリカの一部に株投資ブームを起こしていた。
大暴落の直前、経済学者アーヴィング・フィッシャーは、「株価は、恒久的に
高い高原のようなものに到達した」という有名な予言があった。
警鐘を鳴らす人の一人、日本人の経済学者でアメリカ・プリンストン大学教授
「清滝信宏」さんを挙げなければいけませんね。
清滝さんはマクロ経済学の専門家で、金融市場や資産市場の混乱が景気や経済
成長にどのような影響を及ぼすのかを理論化した業績で知られています。
一時的なショックが経済に長期的な負のインパクトを与えてしまうということ
を研究されており、何か金融危機のようなことが起こりそうであれば、政府や
中央銀行が、いろいろな金融商品の流動性を高めるなど、早期に対応すること
の重要さを論証している。
コロナ禍の不況への対応でも、この理論が生かされ、この研究の重要性は、
世の中でどんどん増しており、ノーベル賞・経済学賞受賞が期待されていた。
だが今年のノーベル賞・経済学賞は、アメリカのマサチューセッツ工科大学の
ダロン・アセモグル教授など3人の研究者が選ばれている。
授賞理由は「制度がどのように形成され、国家の繁栄に影響を与えるかの研究
で、植民地化の際に導入された社会制度が、各国の繁栄の違いを説明する一
つの要因であることを示した。
国の間の大きな所得格差を縮小することは、現代における最大の課題の一つ
受賞者はこの目標を達成するため社会制度が重要であることを実証した」と。
なおアセモグル教授は、AI=人工知能について、規制がないまま開発が進む
ことで、社会や経済などに幅広く悪影響を与える可能性があると警鐘を鳴ら
している。
本当にAIは人を人間としてダメにしてしまうかもしれない。