横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

初見の花と蛾

2015-08-13 06:28:16 | 近所



ムラサキモメンヅル(マメ科)
箱根湿生花園で地を這うように延びて咲く紫色の花があった。






ムラサキモメンヅルはゲンゲ属だそうで、そういえばレンゲソウに似た花だ。
モメンヅルはまだ見たことがないが実色い花だそうだ。






シャジクソウ(マメ科)
高峰高原でも紫色のマメ科の花に会っていた。
シャジクソウはクローバーなどと同じシャジクソウ属の花だ。
頭状花序が球状になるアカツメクサやシロツメクサとは違ってやや寂しい。






細長い小葉が3~5個ぐらいの掌状複葉が互生するので上から見ると車軸を連想する。







高峰高原ホテルの玄関でじっと止まっていた・・・大きな蛾。
赤と黒に黄色など、なかなか派手な色合いだ。
調べたらジョウザンヒトリというヒトリガの仲間と分かった。
定山渓にちなんで名付けられたのだろう。




虫を食べる

2015-08-12 06:58:10 | 近所



箱根湿生花園で食虫植物の企画展示をやっていた。






イビセラルテア(ツノゴマ科)
イビセラルテアが食虫植物と分かったのは比較的最近のことらしい。






大きな葉に腺毛がたくさん生えていて小さな虫が止まると離れられなくなる。
触ってみると何かねばねばするような感じがする。






ムシトリスミレ(タヌキモ科)
ムシトリスミレも葉に腺毛があり捕えた虫を消化吸収する。
花の姿は似ているがスミレの仲間ではない。






ハエトリグサ(モウセンゴケ科)
ハエトリグサは葉の先端に二枚貝のような捕虫器を備えている。






捕虫器の紅い部分に何本かの感覚毛があって・・・






これに2回あるいは2個同時に触れると葉を閉じる。
周辺のトゲで獲物を閉じ込めると時間をかけて消化液で溶かし養分を吸収する。






ウツボカズラ(ウツボカズラ科)
ウツボカズラはいろんな種類がある。どれも壺のような捕虫器を持っている。
捕虫器の縁などに止まった虫は中に滑り落ちる。






壺の中には水が入っている。
消化液を含んでいるので次第に消化され捕虫器の内側から吸収される。

ウツボカズラのウツボはウツボグサと同じく矢を入れる筒のことだ。
捕虫器の形状を靭に見立てたもののようだ。


これでもキキョウ?

2015-08-11 06:00:00 | 近所



箱根仙石原の湿性花園に湿原植生復元区という区域がある。
仙石原の湿原は湿原としては末期にあるらしく湿原保全の事業が行われている。

仙石原湿原保全計画 

遠くに見える斜面は秋になると一面のススキ腹になるところだ。






復元区の一部を木道で巡ることができる。
草を触ってみると湿原としてはやや乾いているように思えた。






今の時期はコオニユリやチダケサシがたくさん咲いていた。






ところどころではオミナエシの黄色い花序も目立った。







そんな中で1mぐらいにすっと伸びた茎の先の方に青い花をつけているのがあった。






サワギキョウ(キキョウ科)だ。
湿原や沢の近くに多いらしい。






唇形の花はキキョウの仲間とは想像できない。
上唇は細い羽根を広げるように2裂し、下唇は3裂している。

田んぼ周りで見かける ミゾカクシ↓ の仲間なのだ。


高峰高原と箱根

2015-08-10 06:01:47 | 近所



箱根・駒ケ岳へのロープウエーから下を見ると紅紫色のかたまりが見える。







シモツケソウ(バラ科)
頂上でもあちこちの山肌に群れて咲いていたのはシモツケソウだった。






シモツケソウは高峰高原でも見た。






シモツケ(バラ科)
高峰高原ではシモツケソウとよく似たシモツケも咲いていた。
シモツケは木でシモツケソウは草だ。
シモツケは木と言っても背が低いので花を見ただけではシモツケソウかと見間違う。
しかし葉の形が全く違うので区別できる。






ウツボグサ(シソ科)
ほかに高峰高原で見た草花としてウツボグサがある。






ウツボグサは駒ケ岳でもたくさん咲いていた。
ウツボというと海の魚を思い出すが、ウツボグサの靭は矢を入れる筒(壺)のことらしい。






ほかにシシウドがたくさん見られ、マルバダケブキに近いオタカラコウも咲いていた。
高峰高原と箱根では高度や周囲の環境も違うが、同じような植物もいろいろ見られるものだ。





箱根・駒ケ岳

2015-08-09 06:32:59 | 近所



大涌谷付近で噴火警戒レベルが3に引き上げられ箱根の観光客が減少しているというので、
少しは箱根に協力しようというつもりで行ってみた。

ロープウエーで駒ケ岳に上がって芦ノ湖と小涌園を見下ろす。
残念ながら富士山は雲の向こうだった。






その場所へ後で戻ると大勢の人がみんな芦ノ湖を見ている。
ざっと見たところ7割ぐらいは外国人だった。






頂上の元宮神社も外国人ばかり。






芦ノ湖と反対側を眺めると遠くに相模湾。小田原、国府津あたりだろうか。
すぐ下には箱根湯の花ゴルフ場も見える。






左方向には明星ヶ岳の大文字が見える。
8月16日の送り火を前にきれいに整備されている。
強羅夏まつり大文字焼きと花火をたくさんの人が楽しむことを願う。







駒ケ岳の標高は1357mでオタカラコウやシモツケソウなど亜高山の植物が咲いていた。

そんな中で、この細い葉に白い花があちこちで見られた。






花を正面から見る。
キイチゴの仲間で、4年ぐらい前に芦ノ湖西岸で見たバライチゴ(バラ科)だ。






大きな赤い実もなっていて美味しそうな感じだ。





車百合

2015-08-08 06:12:45 | 旅行



高峰高原に着いて一番最初に見た花は、実はクルマユリだった。






クルマユリ(ユリ科)
花は5cmぐらいで小振りだが、花被片がきれいに反り返って魅力的な姿だ。






花の近くにも小さな葉がつくが、茎の中ほどに多数の葉が輪生しクルマユリの名前になった。







甘い蜜にコヒョウモンなどチョウもやってくる。







ウスユキソウ(キク科)
ウスユキソウもあちこちで咲いていた。






ミネウスユキソウと呼ばれるものかもしれないが、詳しい区別は知らない。







一帯にはシシウド(セリ科)も多かった。
いろんな昆虫を集めていたが、ヒオドシチョウが目立った。






ところが林道のヒオドシチョウは妙なところに止まる。






目の前を飛んでいるなと思ったらガードレールとかロープとか擁壁とかに止まる。
何頭かいたが、どれも滅多に草木の方に近寄らない。
どういうふるまいなのだろう。




黄ばな、白ばな

2015-08-07 06:40:14 | 旅行



ヤマホタルブクロ(キキョウ科)

高峰高原ではヤマホタルブクロもたくさん咲いていた。
ホタルブクロは近所でも見るが、ヤマホタルブクロは久しぶりに見た。






キバナノヤマオダマキ(キンポウゲ科)
ヤマつながりで、ヤマオダマキもよく見かけた。






萼が距まで黄色くキバナノヤマオダマキと呼ぶのだろう。
ヤマオダマキは萼片が赤紫色ということで区別するが、
距の部分が赤紫のもあったのではっきり区別するものではないかもしれない。







シロバナノヘビイチゴ(バラ科)
黄花の に対して 白花の・・・シロバナノヘビイチゴの実を2カ所で見た。
残念ながら花は見なかったが、それらしき葉の草はあちこちにあった。







シロバナニガナ(キク科)
ところどころでシロバナニガナも咲いていた。
舌状花は7個以上ある。






黄色いハナニガナの舌状花が白いということか。







ニガナ(キク科)
普通の黄色いニガナも咲いていた。
舌状花の数が7個以上のがハナニガナだそうだ。







バス停留所のあたり、ハクサンフウウロ、シャジクソウ、ヒメシャジンなどが咲くところ、
ひとり背が高く黄色い花を線香花火のように散らしているのがあった。







ホタルサイコ(セリ科) 蛍柴胡
仲間のミシマサイコは何度も見ているがホタルサイコには初めて会った。
柴胡は漢方で根を生薬とするそうだ。




麝香に蝶

2015-08-06 06:33:11 | 旅行



高峰高原の林道の擁壁の上、目の高さにピンク色の花の群生があった。






イブキジャコウソウ(シソ科)
ジャコウソウは草本だが、イブキジャコウソウは木本で、花の見た目も違う。






木と言っても高さ10cmぐらいで地表を這うように広がっている。






ウラギンヒョウモンなどのチョウもやってくる。






よく見かけたイブキジャコウソウと違って、この白い小さな花は見落としそうになった。






オオヤマフスマ(ナデシコ科)
とりあえず撮って、家で調べたらオオヤマフスマらしい。
両性花と雌花があるというが、観察できるほど花がなかった。







家の近所の市民の森でしばらく前に咲いていた黄色い花。






オトギリソウ(オトギリソウ科)
オトギリソウは池の平湿原の外周の尾根道でよく見かけた。






イワシャジン(キキョウ科)
ツリガネニンジンやその仲間のイワシャジンが同じぐらい咲いていた。
もしかしたらヒメシャジンも混じっていたかもしれないが、しっかり確認はできなかった。






イワインチン(キク科) イワヨモギ
岩つながりのイワインチンは1カ所だけで見た。
湯の丸山山頂付近には群生地があるそうだ。





零余子がいっぱい

2015-08-05 06:32:53 | 旅行



高峰高原ホテルの近くの笹薮の中に穂状のものが何本もあった。






よく見ると褐色の実のようなものがついている。






ムカゴトラノオ(タデ科)
翌日、別の場所で同じ実のようなものとその上部に白い花が咲くのがあった。
ムカゴトラノオというもので、褐色の実のようなものはムカゴ(零余子)だそうだ。






クガイソウ(オオバコ科、旧はゴマノハグサ科)
こちらは細長い穂に青紫の小さい花をびっしりつけていた。
九蓋草の名前は花穂より下の茎につく葉が何層にもなっていることによる。

ここにもキシタギンウワバ(蛾)が来ている。






こちらの蝶はコヒョウモンのようだ。







向こう側にはショウマの仲間も咲いている。






ほかの場所では群生しているところもあった。






トリアシショウマ(ユキノシタ科)
トリアシショウマとヤマブキショウマは花がよく似ている。
葉の形や葉脈で見分けるようだがけっこう難しい。



ヤナギランとかバイケイソウとか

2015-08-04 06:24:51 | 旅行



高峰高原ホテルの近くの草原にヤナギランのちょっとした群生があった。







ヤナギラン(アカバナ科)
ヤナギランはニッコウキスゲなどより茎を高く伸ばしている。






一つの花は数センチで花弁や雌しべの様子がアカバナ科らしい花だ。







池の平湿原の近くにはアヤメが咲いていた。






アヤメ(アヤメ科)
文目の模様が名前の由来とは知られたところだ。
近所の泉の森などに比べるとかなり遅い。






ノハナショウブ(アヤメ科)
木道で池の平湿原に入っていくとノハナショウブも咲いていた。
アヤメからノハナショウブにバトンタッチしていく時期だ。






シュロソウ(ユリ科)
シュロソウがすっと伸びた茎や枝に赤紫色の小さな花をいっぱいつけていた。






一つの株に雄花と両性花が一緒に咲く。







バイケイソウもシュロソウと同じ属の仲間だ。






バイケイソウ(ユリ科 シュロソウ属)
シュロソウの写真ではよく分からなかったが、
このバイケイソウでは茎の中心あたりの花と側枝の花との様子が違う。







こちらが側枝に多い雄花。雄しべだけしかない。






そしてこちらが茎中心で多く見られる両性花だ。






よく見ると細い雌しべの花柱3個がある。
雌雄同株の中でも雄花と両性花を同株につけるのを雄性両全性同株というそうだ。
ヤツデなども雄性両全性同株だ。




高峰高原アサギマダラと・・・

2015-08-03 06:11:44 | 旅行



マルバダケブキ(キク科)
高峰高原で花盛りのニッコウキスゲに迎えられた後、
ヤナギランやハクサンフウロなどとともにマルバダケブキの大きな花に気が付いた。






マルバダケブキは先日宮ケ瀬で見たメタカラコウと同じ属の花だ。
アサギマダラがマルバダケブキの花から離れない。






アブたちに混じって数多くいるのは蝶だろうか蛾だろうか。






帰ってから調べたらキシタギンウワバというヤガ科の蛾だった。






ノアザミ(キク科)
アサギマダラは旅をする蝶、キシタギンウワバは高地に住む蛾。
大きさも違うのに好む花は似ているようだ。







ツツジの仲間ジャノメチョウの仲間

2015-08-02 06:56:39 | 旅行



高峰高原ホテルから100mほど上がると高峰山頂上だった。

最初ちょっと登りが続くがすぐになだらかになり花を楽しむことができる。






登山口に入ってすぐのところに小さな花がたくさん咲いていて何頭もチョウが来ていた。






ミヤマホツツジ(ツツジ科)
先ず花のほうはというとミヤマホツツジだった。
8年前に池の平湿原を訪れたときに見ているのに、すっかり忘れていた。

花冠が3裂してくるりと後ろに巻いている。
花柱が伸びて上に反っているのも面白い。雄しべは6本だ。






チョウのほうはクロヒカゲもいるが、別のジャノメチョウが大部分だ。
帰ってきて調べたらヒメキマダラヒカゲと分かった。






近くのトリアシショウマやほかの草木に止まってもミヤマホツツジに戻ってくる。






次の日、池の平湿原の外周を歩いているときもときどき見かけた。






林のあたりで生活しているようだ。


池の平湿原の外周で

2015-08-01 06:01:06 | 旅行



池の平湿原に下る前に雲上の丘など周囲の尾根道を歩く。






咲き始めたノアザミにチョウやトンボが止まる。

高峰高原から池の平湿原で見た花は下記40数種類。

アキノキリンソウ、アヤメ、イブキジャコウソウ、イワインチン、イワシャジン、
ウスユキソウ、ウツボグサ、オオヤマフスマ、オトギリソウ、カラマツソウ、
カワラナデシコ、キバナノヤマオダマキ、クガイソウ、クルマユリ、グンナイフウロ、
コマクサ、シシウド、シモツケ、シモツケソウ、シャジクソウ、シュロソウ、
シロバナニガナ、シロバナヘビイチゴ実、ジンヨウイチヤクソウ、ツリガネニンジン、
トモエシオガマ、トリアシショウマ、ニガナ、ニッコウキスゲ、ノアザミ、
ノコギリソウ、バイケイソウ、ハクサンオミナエシ、ハクサンフウロ、ホタルサイコ、
マツムシソウ、マツヨイグサ、マルバダケブキ、ミヤマホツツジ、ムカゴトラノオ、
ヤナギラン、ヤマブキショウマ、ヤマホタルブクロ、ヨツバヒヨドリ、ワレモコウ

その一部を何回かに分けて掲載してみたい。






コマクサ(ケシ科)
見晴岳と三方ヶ峰の2カ所にコマクサ園がある。






昔は金網で遮られていたが、今はロープが張られているだけなので撮りやすくなった。
小岩のごろごろしたところで、よく咲くものだ。






トモエシオガマ(ハマウツボ科 旧分類ではゴマノハグサ科)
ある場所でトモエシオガマの小さな群生があった。






トモエシオガマの仲間のシオガマギクも花は同じように巴状になっている。
シオガマギクは伊吹山で見たことがある。






ジンヨウイチヤクソウ(イチヤクソウ科)
白い花で突き出た雌しべに見覚えがある。イチヤクソウの仲間だ。






撮った時はイチヤクソウだろうと深く考えもしなかったが、
帰って調べると葉が腎形であることとか萼が短いことなどからジンヨウイチヤクソウらしい。
ただ他の仲間の可能性もあり、細かいところを撮っていないので自信はない。