横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

箱根特有

2011-10-31 06:00:22 | 近所

箱根では地形的、気候的などの影響からか、植物に地域特有の変種が見られるようだ。






マツムシソウ(マツムシソウ科)
マツムシソウも箱根に咲くのはアシタカマツムシソウと呼ぶことがあるらしい。
アシタカは富士山の近くの愛鷹山に因んでいる。






ヤマトリカブト(キンポウゲ科)
神山の上り下りでも芦ノ湖西岸歩道でも鯉紫色のヤマトリカブトが見られた。






ヤマトリカブトにしてはずいぶん低い所で咲くようで、ハコネトリカブトと呼ばれる。






リュウノウギク(キク科)
ほかに野菊の仲間でハコネギクというのも咲くらしいが今回は見つけられなかった。
代わりにリュウノウギクはたくさん見られた。




今日明日、出かけますのでコメントの返信が遅れることがありますが、よろしくお願いします。

リンドウと仲間

2011-10-30 06:43:17 | 近所

リンドウ(リンドウ科)
箱根・駒ケ岳山頂で最初に目に入った花はリンドウだった。





広がった草原の中でも道端の土の上でも咲いていた。





大涌谷から姥子まで下りてきたところでも見られた。全山ちょうどその季節なのだろう。






桃源台に着いたのが2時過ぎだったので、芦ノ湖西岸歩道のほうまで足を伸ばしてみた。






アケボノソウ(リンドウ科)
ノコンギク、リュウノウギク、ヤクシソウそれにヤマトリカブトなどを見ながら歩いていると、
深良水門の近くでアケボノソウが咲いているのを見た。






昨年このあたりで見たのは10月初めだったから、けっこう長く咲くものだ。






さすがに実になり始めているのも多かった。
花弁が閉じて実を包んでいるのが面白かった。






センブリ(リンドウ科)
仲間のセンブリも咲いているかなと思ったがこの一株を見ただけだった。
センブリは夕方には閉じてしまうのだと初めて知った。リンドウ科らしいところだ。

アケボノソウもリンドウ科なのだけれど夕方に閉じる性質は強くないようだ。



すぐには分からない

2011-10-29 07:00:05 | 近所

箱根の駒ケ岳、神山から大涌谷に向かう道にはクマザサが多かった。





しかし大涌谷に近いエリアでは、この低木が目立った。
何の木だかすぐには分からない。





コアジサイ(アジサイ科、ユキノシタ科)
家に帰ってからいろいろ調べてようやくコジサイらしいと分かった。
そういえば6月に塩原で咲いているのを見て装飾花のないアジサイと知ったのだった。





今は花後。  花柱が残った果の姿が面白い。






大涌谷から湖尻・桃源台へ下る道にはシラヤマギクやノコンギクがたくさん見られたが、
野菊たちに比べるとだいぶ寂しげな姿の花も咲いていた。






フクオウソウ(キク科)
これも家でいろいろ調べてフクオウソウらしいと分かった。
ニガナにも似ているが、長い雄しべが目立つ。
三重県の福王山に因んだ名前だそうだが、京都育ちの私は宇多野・福王子(神社)を思い出した。






フクオウソウは全体に腺毛が多くて無毛のものはフクオウニガナと区別されるそうだが、
今回のがどちらなのかよくは分からない。



箱根

2011-10-28 06:07:42 | 近所

おととい箱根へ行って、いつもは見ているだけだった駒ケ岳に上がった。
と言っても箱根園からロープウエーなので、ここまでは楽なものだ。
残念ながら富士山は雲の中だったが、すぐ下の芦ノ湖に加えて左手に駿河湾が見えた。





駒ケ岳山頂には箱根元宮がある。
箱根最高峰の神山は神が降臨するところ、隣の駒ケ岳は神を拝するところとして、
2400年も前から神道の祭祀が行われ長く山岳信仰の聖地だったそうだ。
明治時代に途絶えたが50年ほど前に箱根神社の奥宮として箱根元宮が建立された。






あたりは広々としていて季節によってさまざまな草花が見られそうだ。
この日はナギナタコウジュのほかにリンドウなども咲いていた。
しばらく休んだ後、駒ケ岳から神山を経由して大涌谷へ向かうことにした。





これは午後になって対岸から撮ったもので右側が駒ケ岳(1327m)で左側が神山(1438m)だ。
標高差は110mだが、いったん100mほど下ってから再び200mほど登るのでけっこうな運動だ。





上り下りの道際のあちこちでこの白い花が見られた。
シラヤマギクだろうと思うのだが背丈が大変低いものが多かった。






紅葉のほうは凄いというような場面に出会えなかった。






そでもカエデなどの紅葉が進んでいた。






葉の形は違うように見えるがチドリノキもカエデの仲間。





神山をバックに大涌谷の噴煙。あのあたりで黒い玉子を作って売っている。

この後、湖尻から深良水門の先まで歩いて夕方のバスで帰った。
途中で見たいろんな花は明日以降に・・・



最近見た草木の実

2011-10-27 06:34:37 | 近所

ザクロ(ザクロ科)
だいぶ前からザクロの丸い実が下がっている。





弾けたのがあったが、果肉や種が少ない。落ちたのか誰かが食べたのか。





アキニレ(ニレ科)
ザクロとは対照的に小さくて地味な色あいの実をたくさんつけているんはアキニレ。





枯れると飛ばされるはずの翼果には小さな種が1個入っている。
その前に小鳥が中の種をついばむことも多いらしい。





ハダカホオズキ(ナス科)
谷戸ではハダカホオズキが紅く熟し始めていた。





アメリカイヌホオズキ(ナス科)
アメリカイヌホオズキはこれから黒紫色に熟す。


呼び込み担当

2011-10-26 06:28:11 | 近所

キク科の頭花は筒状花と舌状花(花弁に見えるもの)の組み合わせでできている。
タンポポなどは舌状花だけ、ダンドボロギクなどは筒状花だけ、
そしてカントウヨメナなど野菊の仲間は筒状花と舌状花の両方を持っている。





舌状花は単なる花弁でなくてちゃんとシベが伸びている。





コスモスも筒状花と舌状花の組み合わせのように見える。





しかし、よく見るとコスモスの舌状花にはシベがない。

舌状花がもともと虫を呼ぶための工夫だったとすると、
コスモスの場合は舌状花に受粉の役割を免除して呼び込み係に専念させたようだ。






コセンダングサのように呼び込み係がいなくても虫が来るのなら舌状花を無くすということにもなる。






しかし近所ではコセンダングサの群落の中で白い舌状花をつける株もある。





コシロノセンダングサ(シロバナセンダングサ)はコセンダングサのちょっとした変種なのだろう。
舌状花にはちゃんとシベもある。

この段階の進化のベクトルはどちらに向いているのだろうか。





コセンダングサの種子はトゲで衣服などについて運ばれる。


ウシハコベ

2011-10-25 07:04:06 | 近所

田んぼの近くにハコベがいっぱい咲いていた。ウシハコベだ。





ウシハコベ(ナデシコ科)
ハコベの仲間は春から夏に見ることが多い。
ウシハコベも同様だと思うが比較的遅くまで咲くのだろう。





ウシハコベはほかのハコベと違って雌しべの柱頭が5裂するのが特徴だ。






花弁の上を小さな虫が歩いていた。
蟻の仲間、アミメアリあたりだろうか。






帰ってからトリミング拡大して見ると左手にもっと小さな虫らしいものがいるのに気づいた。
正体は ? 分からない。




キク科いくつか

2011-10-24 07:04:33 | 近所

セイタカアワダチソウ(キク科)
この時期、アザミや野菊たちにコセンダングサなどキク科の花がいろいろと咲く。





アキノキリンソウ(キク科)
どこにでも見られる帰化植物のセイタカアワダチソウは在来種であるアキノキリンソウの仲間だ。





コウヤボウキ(キク科)
林の中のやや明るいところではコウヤボウキが見られる。
細長くちじれた花弁が面白い。





カシワバハグマ(キク科)
コウヤボウキとよく似たカシワバハグマも林の中で見られる。





コウヤボウキとは葉がかなりちがう。





オオオナモミ(キク科)
オオオナモミはもう実っている。
このひっつき虫は昭和初期に北米から来た帰化植物だそうだ。





海の生き物の名前 借ります

2011-10-23 06:48:10 | 近所

苔むした木の根元に生えているのはキクラゲの仲間だろう。
キクラゲを漢字で書くと木耳。海のクラゲをあてはめるならば木水母となりそうだ。





これは水辺で見られるタコノアシ。
果実が紅くなってきたので蛸の足に見えないこともない。





紅い実が弾けて黒い種が顔を出したゴンズイは権萃と書く。
毒のトゲを持つ海の魚にゴンズイというのがいて、木のゴンズイの名前の由来とも言われる。
しかし魚のゴンズイは権瑞と書くそうだ。

海の生き物の名前が陸の植物に使われているのは面白いものだ。


こらえきれない

2011-10-22 07:52:43 | 近所

湿地に広がるミゾソバの向こうにツリフネソウもたくさん咲いていた。





ツリフネソウ(ツリフネソウ科)
ツリフネソウ科ツリフネソウ属はインパチェンス(Impatiens)というらしい。
そして一緒に歩いた人たちに Impatiensとは「こらえきれない」という意味だと教えられた。





ツリフネソウの実は熟すと触れただけで莢が弾けて中の種子を飛ばす。
真ん中で見られるように、ちょっとした刺激で莢がクルクルと丸まってしまうからだ。
これぞ「こらえきれない」のゆえんのようだ。






ツリフネソウで初めて見たのだけれど、一部の葉っぱが折りたたんだような形で赤くなっていた。
ツリフネソウハオレタマゴフシという虫こぶらしい。






虫こぶといえば先日ガマズミの実の虫こぶ・ガマズミミケフシを見た。





ガマズミ(スイカズラ科)
これが虫こぶのないガマズミのきれいな赤い実だ。


イイギリ

2011-10-21 06:56:26 | 近所

イイギリ(イイギリ科)
あちこちでイイギリの実が赤くなっている。





イイギリは雌雄異株だけれど、雌株の場合は紅い実がブドウの房のように垂れさがる。





イイギリは幹がまっすぐ伸び、幹の途中ところどころから枝が八方へ放射状に出るのが特徴だ。
真下から見上げると車輪のスポークのようにも見える。






しかし、この木は斜めに生えている上に枝も片側方向にしか出ていない。
左手の松の木に遠慮しているかのように見える。
遠慮かどうかはともかくとして、植物が周辺のものの影響をうけることはありそうだ。



ところでイイギリの7~8mmぐらいの紅い実に種子は何個入っているのだろう。
1個? 2個? 3個? 




割ってみるとゴマ粒ぐらいの小さな種子がざっと数えて50個以上も入っていた。
1本の木に数百の房が下がり、一つの房に百個以上もの実が生り、一つの実に百個近い種。
なんとも凄い数だ。


ひっつき虫

2011-10-20 07:09:21 | 近所

ヒョロヒョロっとした茎に黄色い頭花がいくつかついている。





コメナモミ(キク科)
コメナモミの花は張り出した総苞片がユニークだ。
総苞片には腺毛がついていて実った時にひっつき虫になる。






ちょっと似ているけれど、これは何?





葉っぱはフキとかツワブキに似たところがある。





ノブキ(キク科)
少し離れたところに花が残っているのがあった。
そうかノブキだった。





頭花の中心のほうには雄花が、周辺には両性花が咲いている。





ノブキの実にも腺毛があって粘液を出すことでひっつき虫になる。



カマキリなど

2011-10-19 06:57:44 | 近所

池のそばの石の上にカマキリがいた。
そこに赤トンボがやってきてカマキリと微妙な距離のところで翅を休め、
いったん飛んでもまた戻ってきてさらに近い場所に止まったりしている。
カマキリは気づいているのかどうか、赤トンボの方に近づこうとしない。
むしろカメラのレンズの方向に反応したりしている。





茶色い翅の縁だけが緑色なのが洒落た感じだ。






カマキリの一文字変わるとカミキリ。
カマキリは鎌で獲物を捕らえ、キボシカミキリは長い触角で美味しい木を探すのだろう。






ヨコズナサシガメの幼虫は木のくぼみなどで生活し他の昆虫の体液を吸ったりして越冬する。






アカスジキンカメムシの幼虫は草食系で、木の葉や果汁を吸って越冬する。

生き物はそれぞれの生活スタイルをしっかり持っているようだ。




紅くなって

2011-10-18 06:54:11 | 近所

ニシキギ(ニシキギ科)
神奈川県の平地ではまだ紅葉の季節とは言えないが、ニシキギは先陣を切って紅くなっている。





熟した紅い実が弾けて中から顔を出した種子も紅い。





トキリマメ(マメ科)
トキリマメの莢豆も紅くなっている。





そばでジーッとしているのはベッコウハゴロモ。茎から汁を吸っているのだろうか。





トキリマメの紅い莢が弾けて出てくるのは赤ではなく黒い種だった。




梨?

2011-10-17 07:06:22 | 近所

小枝に並ぶ5,6mmの赤い実はウメモドキだ。





ウメモドキ(モチノキ科)
モドキとつくだけに梅の仲間ではないが葉が梅の葉に似ているからという。

ウメモドキに少し似て実が黒くなるクロウメモドキというのがあるが、それはクロウメモドキ科だそうで、
どんどん梅とは離れていく。





クロウメモドキ科の木の一つにケンポナシというのがある。





ケンポナシ(クロウメモドキ科)
なんとも複雑な形の果実だ。





本当の果実は先端の球形の部分で、果柄に肉がついているので複雑な形に見えた。
果柄の部分をかじってみるとほのかに梨の味がした。





実の中には黒っぽい種子が3個入っていた。