横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

ハギとメタカラコウ

2009-07-31 07:39:57 | 近所

ヤマハギ(マメ科)
キチョウはネムノキなどマメ科の木が好きなようで、
ヤマハギのまわりにもいくつか見られた。



ハギの仲間の花はよく似たのが多くて区別が難しい。



シロバナシナガワハギ(マメ科) 別名:コゴメハギ

こちらは草花だけれどハギの仲間のように思われた。
しかし一緒に歩いた人たちもすぐには名前が分からなかった。



帰ってから調べて、中央アジア原産帰化植物のシロバナシナガワハギらしいと分かった。




メタカラコウ(キク科)
茎の先に長い花序のメタカラコウはようやく下のほうから咲き始めたところで、
まだまだこれからだ。



どの花も舌状花が一つずつしかついていないので、いっそう寂しい感じがする。


田んぼのまわり、花とクモ

2009-07-30 08:11:40 | 近所

きのう第91回全国高校野球選手権神奈川大会の決勝戦が行われ、
横浜隼人高校が桐蔭学園を6-5で破り発の甲子園出場を決めた。
隼人高校ばかりでなく瀬谷区の高校が甲子園へ行くのは史上初のことだ。

その瀬谷区の北部には少しだが田んぼが残っていて、周辺の自然に良い影響を与えている。



田んぼの両側にはいろんな木があるが、今は黄色っぽい花をつけているカラスザンショウが目立つ。



上の方に咲いていて分かりにくいが、なんとかズームで花をアップにして見る。
カラスザンショウは雌雄異株だそうで、多分これは雄花だと思う。



畔には小さな黄色い花が咲いている。



コケオトギリ(オトギリソウ科)
大きさは6~7mmぐらいだけれど金糸梅や美容柳と同じオトギリソウの仲間だ。



萼片が長くて苞葉もあるので、緑の中に黄色い花がある感じだ。


田んぼの周辺にはクモも何種類かいるが、一つだけ・・・




別の場所で少し前に見た隠れ帯がきれいだったが、
持主のナガコガネグモは見当たらないままだった。
(最初、隠れ網と書きましたが隠れ帯のほうが正しそうなので訂正します。)


田んぼの傍にアカメガシワの実がたくさんなっている。
その実や葉が込み合った中で網を張っているナガコガネグモを見つけた。

ナガコガネグモは幼体のときだけ隠れ帯を作るそうだ。




追分の狐

2009-07-29 07:12:25 | 近所

近所の瀬谷市民の森を抜けて野境道路を渡ると追分市民の森がある。

追分という地名は全国各地にあり、道路の分かれ道の場所だったのだろう。
追分で狐に騙されたというような民話もありそうだ。



キツネノボタン(キンポウゲ科)
追分市民の森の湿地にキツネノボタンが咲いていた。



ケキツネノボタンなど類似の花もあるが、実の先端が曲がっているのがキツネノボタンの特徴だ。



キツネノマゴ(キツネノマゴ科)
その近く、ササキリ(?)の幼虫が休んでいる草に紫色の花が咲いていた。



少し早目のキツネノマゴは、花穂に一つだけしか花開いていない。



キツネノカミソリ(ヒガンバナ科)
原っぱから林に入ると、これまた早目のキツネノカミソリ。





これらの花の少し前、突然カメラにCFカードが初期化されていませんとのメッセージが出て、
クサギやヤマユリなどを撮っていたのが消えてしまった。
何か狐につままれた気分だった。




コガネムシと仲間たち

2009-07-28 07:15:24 | 近所

夏になるとコガネムシの姿を見ることも多い。
種類がたいへん多いので少しずつ姿が違って名前を覚えるのもけっこう難しい。

青緑色のコガネムシが2cmぐらいの大きさなのに対して、このマメコガネは1cmぐらい。



ビロウドコガネは1cmもない小ささだ。
ビロウドのような微毛が生えている。



ビロウドコガネとこのコフキコガネはコガネムシやマメコガネなどとは別のグル-プだ。
こちらは黄色い微毛に覆われている。



またセンチコガネとオオセンチコガネなどは別のグループに分類されている。
このオオセンチコガネは力尽きたか仰向きになっている。

カブトムシもコガネムシ科の仲間だけれど、クワガタたちはクワガタムシ科に属している。

ほかにもハナムグラ科、ホタル科、タマムシ科、ゾウムシ科、ハムシ科なども比較的近い仲間だ。



その一つにコメツキムシ科というのがある。
米搗き虫は仰向けに置いてやると胸をバネにしてパチンと跳ね上がって表向きになる。

これはシモフリコメツキで白っぽい微毛が霜のように見えるだろうか。



これもコメツキムシの仲間のサビキコリだけれど、錆はともかく何故キコリなのかよく分からない。


近い仲間の虫もきれいな色で飾ったり逆に目立たない姿をしたり不思議だが、
それぞれに理由や目的があるのだろう。

ナンバンハコベ

2009-07-27 06:58:44 | 近所

宮ヶ瀬あたりは標高300mに満たないが奥深く自然が残っている。



早戸川林道を歩くと道端にいろんな草が生えている。



ナンバンハコベ(ナデシコ科)
ナンバンハコベという草花の名前は知っていたが、咲いているところを見たのは初めてだ。
変わった形から南蛮とついているが、日本在来のハコベだそうだ。



ハコベの仲間の特徴として花弁は深く2裂しているが、
中ほどで外へ反り返ったあたりに鱗(うろこ)のようなものが付いている。



丸い実は黒く熟すらしい。


実もいろいろ

2009-07-26 07:21:15 | 近所

アカメガシワの葉の先にモコモコと実のかたまりが出来ている。



アカメガシワ(トウダイグサ科)
近づいてみると、2種類の突起をもった小さな実が寄り集まっている。
やがてはじけて中から黒い種子が顔を出すらしい。



イヌザクラ(バラ科)
しばらく前にウワミズザクラの実を見たが、イヌザクラも似たようなサクランボだ。



ホソバイヌビワ(クワ科)
シヒジクの仲間のイヌビワも実が赤く熟す。



ナツボダイジュ(シナノキ科)
ボダイジュの実や花は葉っぱから下がる。
花はいっぱい咲いていたと思うのに実は少ない。



しばらくして葉が枯れると、実と一緒になってクルクルと舞い落ちていく。



オニグルミ(クルミ科)
クルミというと、このような実とその中に入っている固い殻を思い浮かべる。




シナサワグルミ(クルミ科)
しかしサワグルミの仲間は翼のある小さな実が房状に下がる。



ノグルミ(クルミ科)
ノグルミの場合はホオノキの実か松かさのようにも見える。

花と同様に実の姿も多彩なものだ。


咲き始めたで~

2009-07-25 07:08:56 | 近所

田んぼの畦でミゾソバが咲き始めた。



淡紅色の花の先端が濃くなっているのが可愛い。
一面に咲きそろったらさらに綺麗だろう。




家の庭などでは少し前からミズヒキが咲き、そろそろ実もでき始めている。





ヤブガラシやカナムグラなど他の草の間から小さく顔を出したのはママコノシリヌグイ。



ミゾソバとも似たような花だが、
ひどい名前を付けられたのは茎などについた鋭いトゲのせいだろう。




カミキリムシ

2009-07-24 08:08:03 | 近所

きのうの午後に雨が降って、お隣のミニトマトも少し濡れた。
今朝も強く降っている。





何日か前に、庭のカイドウの木にゴマダラカミキリが来た。



ゴマダラカミキリは幼虫も成虫も生木を食べるのだそうだ。
しかも食樹の種類が多いので街中でも見かけることができる。



植木鉢で一休み・・・どこへ行こうか。


別の場所、別の日に、別の種類のカミキリムシを見た。



このルリボシカミキリだ。
ルリボシカミキリは日本固有の種類で姿も美しいので、日本を代表する甲虫とされている。
ゴマダラカミキリと違って生木を食べることはなく、花粉、果実、樹液などを餌にするらしい。
何枚も撮ろうと思っているうちに飛んで行った。

生息数が減っているらしいのも残念だ。

戻り梅雨 ?

2009-07-23 07:57:31 | 近所

自然保護センター。
池の向こうに何本かのネムノキが一斉に花咲いている。



後ろを振り返ると、たくさんのハナイカダが葉の上に実をつけている。



ハンゲショウの白い葉の上にチョコンと座っているアマガエル。



上から見ると葉の色に同化しようとしているみたいだ。



湿地には、この小さな黄色い花がたくさん見られる。



ゴマノハグサ科のミゾホオズキだ。
酸漿ではないのだけれど左側に出来ている実が似ていないこともない。



林の縁に行くと赤いバナナかアケビのようなものがあった。

ランの仲間のツチアケビだ。
花のきれいなときに撮れなかったが、面白い実が見られてよかった。




追記:ツチアケビの花は下記をご参照ください。

ツチアケビ

湿地のチョウ、トンボ

2009-07-22 08:03:46 | 近所

漫画アンパンマンに出てくる「バイキンマン」みたいな顔の虫に会った。


(あと2枚、幼虫の写真です)





クロコノマチョウの幼虫はマコモなどイネ科の植物を好む。



アゲハモドキ(蛾)の幼虫が好きなのはミズキとかヤマボウシ。
なぜか葉が落ちてしまったため、アリたちが興味を示している。






目の前を飛んだシロオビアオシャク(蛾)が草の葉の中に紛れて見失いそうになった。



ヤマトシジミはザリガニの大きなハサミに止まって・・・ミネラルでもあるのだろうか。



水辺が近いところではオオシオカラなどのトンボに混じってカワトンボも見かける。



ハグロトンボもカワトンボの仲間だ。



このオニヤンマは羽化して間もないのか動きが鈍かったが、しばらくすると飛び立った。

沼地や池に生える

2009-07-21 08:03:28 | 近所

これだけでピンと来る人も多いことだろう。



ラクウショウ(スギ科)落羽松
ラクウショウはメタセコイアにも近い大きな木だ。

ヒマラヤスギが松の仲間で、落羽松が杉の仲間とは面白い。



ヌマスギとも呼ばれるように沼地に生えるので、
根が水につかっても呼吸できるように気根をいくつも出す。



木の下にはこんな実が落ちていた。



頭を上げてみるとたくさんの若い実がついていた。




ミズカンナ(クズウコン科)
近くの池ではカンナのような大きな葉と長く延びた茎の先に咲く花も見えた。



紫色の花と白い萼の組み合わせが美しい。



若い実が出来ていた。


エゾミソハギ

2009-07-20 07:15:54 | 近所

小石川の植物園にナツアカネが飛びはじめていた。



エゾミソハギ(ミソハギ科)
北海道が原産なので蝦夷の名前が付いているが、日本全国の湿地に分布するそうだ。



見慣れたミソハギの花によく似ている。
花弁は6枚だが、中には5枚のものがあったりする。



ミソハギ(ミソハギ科)禊萩
モンシロチョウが止まっていたのがミソハギ。

雄しべに長短があるとか構造的に面白いらしいが、詳しいところは宿題にしておこう。



このエゾミソハギと 下のミソハギとの区別点はいろいろある。
たとえばミソハギのほうは茎や葉などに毛がなく、葉が茎を抱かない。

そして萼裂片間の付属片がエゾミソハギ↑では直立しているのに対して、
ミソハギ↓のそれは水平に開いている。




これが昔のクマツヅラ?

2009-07-19 18:21:11 | 近所

クマヤナギ(クロウメモドキ科)
きょうクマツヅラの記事をUPして自然保護センターを歩いたら、
こんな実が落ちているのが見つかった。

頭上を見ても実がなっているところは見当たらない。



だいぶ離れたところから木の上のほうを見ると何か赤いものが見えた。



望遠レンズを持っていなかったので、トリミングで拡大してみた。
クマヤナギは蔓で大きな木を登っていく。
古名はクマツヅラ(久末都々良)だったらしいが、いつの間にかクマツヅラは草の名前になった。



クマツヅラ

2009-07-19 06:39:04 | 近所

ニンジンボク(クマツヅラ科) 小石川の植物園で
たくさん房状の花をつけたニンジンボクの木。
離れて見ると白く見えるが・・・



近くで見ると薄紫色だ。



セイヨウニンジンボク(クマツヅラ科)
ニンジンボクが中国原産なのに対して、地中海原産のセイヨウニンジンボク。
紫色が濃いので遠くからも目立つ。



クマツヅラ(クマツヅラ科)
クマツヅラ科にはムラサキシキブやクサギなどの木も含まれる。



クマツヅラ自身はこんなに小さな草花だ。



頭上でなにやらにぎやかだと思っていたら、
ワカケホンセイインコがコノテガシワの実をとって来て食べていた。


ヤブガラシとノブドウ

2009-07-18 06:20:04 | 近所

ヤブガラシ(ブドウ科)
このごろ近所で蔓を延ばしているもの。
クズ、オニドコロ、カナムグラ、それにヤブガラシ。



ヤブガラシは多岐集散花序だそうだが、横から見ると花がほぼ同じ高さにあるようだ。

どの花も花弁や雄しべが見えず、花盤に柱頭だけが角のように出ている。



早朝に開花した時は4枚の花弁と4本の雄しべがあるのだが、すぐに落ちてしまう。



雄しべが落ちた後に花盤から蜜が出てきて、ヒラタアブやチョウやアリなど虫を呼ぶ。
受粉の目的に合っているのかどうか、よく分からない。

いくつかついている水滴のようなものは、撮って帰ってから気づいたので何だかこれも不明だ。




ノブドウ(ブドウ科)
ノブドウの花の様子もヤブガラシと似ていて、花弁や雄しべが落ちているものが多い。



こちらは花弁が5枚で雄しべも5本ある。



実り始めたものには、たいてい虫が入っていて奇形になる。
つまり大きめに発達し色が青、紫、白などと変化する。