40年以上前の京都に住んでいたころから、
毎年2月になるとクシャミと鼻水に悩まされ3月まで続いた。
今のようなティッシュがない時代で鼻を押さえるタオルはグジュグジュになった。
ひどい風邪だなぐらいに思いながら、横浜に移っても状況は変わらなかった。
35年ぐらい前に長期入院別の病気でしたときにも症状が出たので、
相談してアレルゲン感応の検査をした。
ブタクサ、カンジダ、ハウスダストなど4種類を腕に注射して赤くなるかどうか調べた。
カンジダに対する反応が一番強かったように記憶している。
検査はしたものの治療に進むことはなかった。
この時はまだスギ花粉はほとんど知られていなかったようだ。
それから数年すると社内にも似たような人が現れ始めて、
そのうち新聞などでも話題になりスギの花粉が原因らしいと分かった。
その後も効果的な対策がなかったせいもあり治療をしないで
うまくつきあいながら時季が過ぎるのを待つばかりであった。
花粉症の人が猛烈に増えたが私自身は症状が軽くなりつつあり、
年をとって花粉に対抗する力もなくなったのだろうと冗談も言っていた。
オオブタクサ(キク科)
ところが2年前から秋に同じような症状が出て、
クシャミ、鼻水、目がかゆく、その程度は春よりずっとひどい。
その原因は、多分このオオブタクサだろう。
ブタクサもアレルギーの原因と言われているが、これまで大丈夫だった。
近所では帰化植物のオオブタクサの数が大変増えている。
背が高く黄色い花穂が目立つのと、この大きな葉も特徴だ。
ブタクサほとんど見つからない。
穂状の茎からたくさんの花序を出して雄花をいっぱいつけている。
オオブタクサは風媒花で、この花たちが花粉を飛ばす。
なおセイタカアワダチソウは花粉を飛ばさないので花粉症には関係しない。
雌花は花穂の下のほうについている。
とても地味で開花しているような姿をみないが、
花粉を受けるようにしっかり上を向いている。
花粉症とは一生のつきあいになりそうだ。