前回同様、今回も石巻の歴史に迫るどんぐりさんのリポートです。
津波により、多くのものが消失した石巻ですが、だからこそ石巻を知ろうとするきっかけを与えてくれました。歴史の中の石巻は一体どういう意味を持つ町だったのだろう?そしてわれわれは、そこから何を学びこれからどのように進んでいったら良いのだろう?そういう問いを私たちに投げかけているような気がします。
以下、どんぐりさんのレポートです。
どんぐりの歴博リポート2です。
さて、国立歴史民俗博物館(略して歴博)の展示物で、私が一番石巻の人たちに知ってもらいたいのは、石巻ハリストス正教会のことです。
3,4年前に初めてここを訪れて驚いたのは、石巻のハリストス正教会の写真が畳6畳くらいのパネルでワンコーナーの奥に掲げられていたことでした。石巻は幕末、まだ異国の宗教の布教が禁止されていたなか、東北への布教の拠点であり、その石巻のハリストス正教会の建物が最古のものだと、見学者が持ち帰れる説明文まで付いてそこにあったのです。
その時でさえ、わが石巻の歴史を再確認し、石巻の人に知らせたい、これを見に来てほしいと思ったくらいだったのですが、今回はもっと手の込んだ展示になっていました。
教会の10分の1の模型が展示されていたのです。
コーナーの後ろは被災前の、日和山から撮ったであろう湊町の景色です。(他所の教会の写真2点も)。模型は公開されてない教会の中も、切り取られて内部が見えるようになってありました。あの建物が、石巻だけでなく、日本の歴史の中でもどんなに大事な物なのか、改めて知ることができる歴博の展示です。
石巻のみなさーん、機会があったら千葉県佐倉市の歴博を見てくださいね。ほかにもいい展示物がたくさんあります。6展示室あって見るのにうんと時間がかかりますので、時間の配分考えて見たほうがいいですね。今回も私は、6室目の「現代」は「見る」ではな「歩く」でしたねえ。
以上、どんぐりさんのリポートでした。
北上川の中瀬の石ノ森章太郎館のそばにあった、あの建物です。こんなに由緒ある建物だとは知らないでいました。このように、我々が見過ごしてきたものの中に、いろいろな歴史が息づいているのですね。