図書館へ向かう途中でポツポツ。とその瞬間、土砂降り。
トンネルに飛び込み雨やどり。強く叩きつけた風雨はスコールのように、ピタッとやんだ。
汚れた自転車を洗い、水滴を拭うように磨き、下ごしらえ済まして、のんびり本を読む。
青空がのぞき、風がでてきた。路面が乾いた。紫蘇ジュースと温泉セットを持って出かけよう。
ちいさな栗を見つけてはペダルをとめてポケットに入れていくと、ハムスターの頬ぶくろのようにポケットがパンパンになり、こぎにくい。空の弁当箱に栗を移してサイクリング再開。
とても静か。
ひんやりした空気に、自分の呼吸音。リリリリリ…ルルルルル…と秋の虫が奏でる優しい音。
標高が上がるにつれ、尾根に薄いガスが登っていき、肌寒いほどの風が吹いてきた。山葡萄を口に含むと甘酸っぱい。タネを吹き飛ばし、
実りの山の秋がやってきた。
クモの巣くぐって、ドンドン行こう
登山口に自転車をとめ、か細い優しい虫の音を聞きながら草刈り整備されている道をゆっくり、ゆっくり勾配をあげていきました。これ以上ないほど透き通った水はとてもおいしく、玉になっている汗を流してくれました。ふいに鳥の声、カワガラスが谷間を渡っていった。
湿度のないひんやりした風は、このままずっと木陰で木を見あげていたい気持ちになりました。雪の重みに耐えながら育った根曲りの木々。その曲線美に見惚れます。
焼畑のあとなのか、ぽっかり木々の生えていない空間に出てきました。石がゴロゴロある急傾斜地。焼畑で豆や大根、ソバ、シコクビエなど作物を栽培なさったご苦労が偲ばれます。