子どもの成長をストップさせる言葉
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=312503から
生きがいを感じない、無気力な学生を生み出しているのはお母さんの言葉による影響が多いのかもしれません。物事の判断がつかない子供のころから繰り返し、こうしなさい、ああしなさいと言われ、その通りにしないと怒られるという経験をすると、お母さんの言うとおりにしておけば大丈夫だと思ってしまう。その結果、自分で状況をとらえ、判断し、結論を導くための思考をストップさせてしまう。
(1)自分で考える必要はない
(2)自分で行動する必要はない
(3)何か手違いがあっても「自分は悪くない」と言い切れる
「自分で考えたり行動したりする必要はない、だってママがやってくれるから!」という恐ろしい思考に。
子どもは大人よりも判断に時間がかかって当たり前。自ら考える時間を妨げず、ゆっくり待ってあげることが大事。
リンクより引用
21年間に及ぶ長い教員生活の中で、頑張りすぎのお母さんを何回も見かけました。
完璧をめざして子育てをしているため、心配になるほど疲れをため込んでいます。
ご自分が楽しむべき場面でも、いつも子どもへの不安に追われてしまっているのです。
その意に反して、お子さんはいろいろな場面で失敗を繰り返してしまいます。
そんなお気の毒なお母さんたちは、ふだんから共通の「禁句」を口にしていました…。
■ だからあなたはダメなのよ
この言葉は、禁句の中でも特に禁句というべき言葉です。
子どもの人格を急いで守らなければならない、とても危険な状態です。
この言葉を数学的に表現すると、こうなりますね。
「あなた=ダメ」
まったく身もふたもない完全な人格否定になっています。
これを続けていると、子どもは自己不信のカタマリとして成長します。
「努力してもムダ」という虚無感を積み上げてしまい、すべてにやる気を失うのです。
中学校を卒業するころには無気力人間に育ってしまい、もう取り返しがつきません。
親への恨みを募らせ、会話どころか目も合わせてもらえなくなってしまいます。
また、学業に向き合うことがなくなり、悪くすると不登校にもなりかねません。
私の生徒には、人と会話さえできない高校生に成長した子も複数いたのです。
「親に見放された」と感じ続けていると、自己否定しやすい性格になってしまいます。
「もし自分が、自分の親から同じ発言を繰り返されていたら?」と考えてください。
子どもの人格を否定し続けていないか、時々はふり返りたいものですね。
■ 早くしてよ!
駅や電車・バスの中、レストランなどでよく耳に入ってくる言葉ですね。
この言葉を聞くと、私はその子どもがとてもかわいそうになります。
「早くしてよ!」という親の言葉は、子どもから学習の機会を奪うからです。
自分で状況をとらえ、判断し、結論を導くための思考をストップさせるのです。
これを繰り返していると、自分で物事の判断がつけられない優柔不断な人物となります。
「早くしてよ!」と言われた瞬間の子どもの気持ちを考えてみましょう。
おそらく、こんな思考で頭がいっぱいになってしまっているはずです。
「何だかわからないけど、早くしないとママに嫌われる……」
常にお母さんの顔色をうかがって、嫌われないように動こうとする努力。
自分の「人格」を殻(から)の中に閉じ込めて、「思い」を捨ててしまいます。
お子さんにそんなことを望んでいるママさんはいませんよね。…子どもは大人よりも判断に時間がかかって当たり前。
自分のペースに合わないから、と叱るのは、成長をストップさせる行為です。
どうしても急がせる時には、納得できるように、急ぐ理由をきちんと伝えましょう。
■ ママがやっておくから!
高校教師だった頃、この言葉を何度も耳にする機会がありました。
そのたびに心配が私を襲いました。
先読みのできない、物事を判断しない人物に成長すると思ったからです。
明白な危険や問題点がない限り、「ママがやっておくから!」は成長を抑制します。
この言葉は、次の3点をお子さんに保証することになります。
(1)自分で考える必要はない
(2)自分で行動する必要はない
(3)何か手違いがあっても「自分は悪くない」と言い切れる
ここでちょっと想像してみてください。
お子さんがもし、こんなことを考えているとしたならば?
「自分で考えたり行動したりする必要はない、だってママがやってくれるから!」
この思考のまま成長すると、もっと恐ろしい結末が待っています。
それは、次のような思考回路ができ上がることです。
「悪いのは私じゃない、準備したのは私じゃないから…」
このタイプの思考回路を、世間では、「責任転嫁」と呼んでいますね。
自分が当事者であっても、責任を回避する方法を探すようになってしまうのです。
関わる周囲の人たちから嫌われる原因になってしまうかもしれません。
理想的な結果を求めてしまうママさんの気持ちも、わからなくはありません。
自分が身代わりになって動くのではなく、望ましいゴールをイメージさせることが大切。
あくまでもお子さんが自分で望ましいゴールへの道筋を考えられるようにしましょう。