100分de名著 『古今和歌集』
第1回 めぐる季節の中で 「携帯4」
「袖ひちてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ」。
去年の夏の水の鮮烈な印象、それが凍った冬、そして今日、立春になってその氷がとけようとしている。
一首の中に見事なまでに季節の移り行きが封じこめられているのだ。
歌人たちはまた、まだ訪れる前の時期に、どうにか「春夏秋冬」を見つけようとする。
「古今集」では何よりも季節の「兆し」が大事にされるのだ。当時の人たちにとって季節は探し出したり予感したりするものだった。
第一回は、「古今集」成立の背景にも迫りながら、季節の移ろいを見事に映し出した和歌の魅力を深く味わっていく。
Aria - Acker Bilk
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