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索引  100分de名著 『放浪記』 林芙美子 

2024-12-22 16:07:56 | 文学

索引  100分de名著 『放浪記』 林芙美子 

「私は宿命的な放浪者である。私は古里をもたない…したがって旅が古里であった」という印象的な冒頭部から始まる小説「放浪記。明治・大正・昭和を駆け抜けた人気作家・林芙美子(1903-1951)の自伝的小説です。

飢えや絶望に苦しみながらも、あっけらかんとした明るさを失わず、したたかに生き抜く作者の姿が人気を博し、ベストセラーになった名著です。

この作品を「悪の魅力」「容赦ない男性批判」「女たちの絆」「真に自由な生き方とは」といった様々なテーマから読み解き、新たな魅力を掘り起こします。

「放浪記」といえば、菊田一夫脚本・森光子主演で舞台化され2000回を超える公演数を記録したことでも知られます。

が、原作を読むと、まるでイメージが異なることに驚かされます。明るさを失わない健気な主人公の人柄はどこへやら。

描かれるのは、あくなき欲望や家族のしがらみ、愛するものへの妄執など、どんなに偉ぶったところで、誰ひとりとして避けては通れないという人間の赤裸々な姿。

それらに翻弄されるのが人間の宿命ならば、突き放して俯瞰し、苦さも含めて味わってみること。

芙美子は、日記的な手法で、欲望やしがらみに翻弄される人生の悲喜劇を描き切り、人間の浅ましさ、愚かさ、滑稽さを浮かび上がらせていきました。

そして、作品の裏側には、極太のメンタルで人生を痛快に生き抜く、林芙美子の逞しい生命力が脈打っています。

尾道 林芙美子放浪記の標識 写真素材 [ 2340798 ] - フォトライブラリー photolibrary 林芙美子の名言「花のいのちはみじかくて、苦しきことのみ多かれど、風も吹くなり~」額付き書道色紙/受注後直筆/Y5998の画像1枚目

 

 

Dinner/Nocturne - Yo Yo Ma plays Ennio Morricone

 林芙美子

100分de名著 『放浪記』 林芙美子 第1回 「悪」の魅力 「85」

100分de名著 『放浪記』 林芙美子 第2回 お人好しの嫌われ者 「86」

100分de名著 『放浪記』 林芙美子 第3回 旅と食で生き返る 「86」

100分de名著 『放浪記』 林芙美子 第4回 「女流文学」を解き放つ 「86」

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