【改題】ひとり公論(IT公論)

アラフィフとなりIT土方卒業したのでタイトル変更しました
こちらはどちらかといえば再録中心

柔軟にやる、と余計な仕事を押し付けられる、の境界線

2008-03-31 05:49:36 | IT土方(柔軟に!主体的に!について)
「柔軟にやる」姿勢でいれば余計な仕事がふってくるのは自然である、ということに気付いていない。
柔軟にやってかつ壁をつくって、他の部門やベンダーから余計な仕事をふられないようにする、という両立は難しいし、「そのへんを柔軟にやるように」と突き放すのはよくない。

「なんでもやります」という姿勢を見せる人間につけこもうとする人間が多数いるのがこのギョーカイの特徴だ。いや、このギョーカイだけじゃなくて、ビジネス・シーンなんてそんなもんでしょ。

だからみんな、仕事のカベをつくろうとするんだよ。自分の領域はここまで、あとはやりません、ってな。自己防衛のためだ。そうしないと会社に「ゆるやかにコロされる」から。
そこをたくみに突き崩そうとするのがマネージメント層なんだが、バカな上司であれば「なぜカベをつくる?」というのがわからない。自分もそうだったクセに。

その風潮をなくすにはどうしたらよいか? を、上層部はマジメに考えてみるといい。それはアンタの会社の社風なんだよ! つまり、上層部がじっくりと、醸成してきたものなのだという自覚がない。ビジネスの拡張とそれに伴う社員への過度な負荷、その結果としてのモチベーションの低下、ぐらいは、このオイラにでもわかる。
その「モチベーションの低下」を、「期待してる がんばってくれ」の「コトバ」だけで持ち直そうとするバカな上層部がうようよしている。
確かに「コトバ」はタダで安上がりだ。でもな、「ビジネス・シーン」でタダはねーだろ、タダは。

どうすりゃいいのかなんてカンタンだ。各人の仕事のボリュームを半分以下にして、強制的に定時で上がらすようにして、さらに、朝の遅刻に対するペナルティはものすごくキビしくして、とにかく社員の睡眠時間を確保することだ。

あるいは、仕事のボリュームを減らせねんなら給料上げりゃいいハナシ。

そのどちらかすら上層部が実現できねーのに「会社のために骨身を削って、『楽しんで』働いてくれ」なんてムシがよすぎるし、吐き気がするぐらいムカムカする。
オイラはフリーの人間として客観的にビジネス・シーンを俯瞰しているだけなんだが。

使いずらいヤツ、撲滅!

2008-03-08 05:45:45 | IT土方(柔軟に!主体的に!について)
まァ結局使いずらいヤツを撲滅したいだけなんだよね
エンジニアにビジネスマンたれ、というのは。

昨今、そういう融通のきかないヤツを雇っている意味がなくなってきているのはなぜ?かというと、システム化における課題を、力技の「技術」で解決するシーンがほとんどなくなってきているからだ。

融通のきかないヤツは、「はるか向こう」(対面ベンダーのさらに子会社くらい)に確保しときゃ、それで十分だ、と。

「いろいろ」やらされても文句言うな、と。

2008-03-03 06:32:07 | IT土方(柔軟に!主体的に!について)
最近すげー面談担当者がいたよ。
自分が直接聞いたわけじゃなくて、同席した営業担当にぶちまけてたみたいだけど。。

オイラとの面談の後、アイツはコミュニケーションは大丈夫かとか、そこまではいつもどおりだけど。。
「ここの現場はシステム以外の雑用もやらされるけど、それにいちいち『聞いてません』『やりたくありません』とか言わない人材か」

って。。こういうことを平然というんだよね。

これを読んで「そんなのアタリマエじゃん」って考えたヒトは、考え直したほうがいい。


営業担当は「いや、その仕事によっては言うんじゃないすか」と返したらしい。
その返答は、正しい。

「もちろん、何でもやらせます! 文句を言わないよういっときます!(だから、採用して!)」
とか営業トークするヤツはゼッタイに信頼ならない。

人月単価にふさわしいかどうか

2008-02-17 05:37:12 | IT土方(柔軟に!主体的に!について)
そもそもオイラたちの単価ってのは、決まっていて、元請SIerあるいはユーザ面談ってのは、そいつがその単価に見合う人間かどうかをチェックする場にすぎない。

何度も書いてあるとおり、人月単価にふさわしいかどうかをチェックする尺度がなぜか技術力ではなく「人物評価」になってきている。
「コミュニケーション!」「受け身体質!」「柔軟に!」っていうやつ。

それだったらもう「人月単価」ですらないだろう。

「あなたの得意分野をアピールしてください」「今までやった中でいちばん充実していた仕事はなんですか?」なんて、ふざけんなって!!
それで単価の評価できんのかよ。


なんでオイラが「ふざけんな」って思うか、わかる?
それは、転職の面接で出てくる台詞でしょって。

エンジニアをスポットで雇うときにそんなまどろっこしい「面接」が必要か? そしてそもそもそんな、根掘り葉掘りの面接を「してよい」のか?

「成果は出してるよ、でもね。。」

2008-02-16 05:50:30 | IT土方(柔軟に!主体的に!について)
姿勢が受身だから(暗に)クビ、ってさ、技術者(しょせんワーカー?)をバカにしてるよね。

いや、別に最近クビになったわけじゃないんだけどね。
自分がそういう目に遭ったこともあるし、そういう目に遭っている人間もたくさんいるわけだ。

「言われたことは、やってくれますよ、確かにね、でも。。」ってその「でも」ってなんだよ! なにが言いてーんだって。

やっぱ定量的評価基準は、エンジニアにはゼッタイ必要だと思うんだけどなあ。。
それは、エンジニアのクビをも絞めることになるんだろうけどさ、エンジニアの甘えも断ち切ってくれるだろう。

[怒]「9時5時で帰ってるヤツ」

2008-02-08 05:37:10 | IT土方(柔軟に!主体的に!について)
リーダシップを発揮しようとするのはいいんだけどさ。。
それを取り違えて、ミーティングのときに、「『みんな』イソガしいときに9時5時で帰ってるヤツもいる!」と怒りの演説をブつオッサンがいたっけなあ。。
「旧いタイプ」の人間。。

そのとき、誰もが「こんなにイソガしくなったのは誰のせいだよ!」とココロの中でツッコミを入れていたのがわかった。(その後、タバコ部屋ではそのオッサンへのグチで持ちきりだった。。)

しかも、「9時5時で帰ってるヤツもいる!」と、暗に外注、ハケンを批判してるからね。

そのオッサンは、外注は、土日の急な作業発生にも「柔軟に」対応するのが当たり前、と信じて疑ってなかった。
土日、誰かが現場出勤していたら、常にケータイONにしといて自宅待機! 自宅でも緊張してるのがアタリマエ! と。。

実際呼び出しして「旅行でちょっと遠いところにいて。。」とかいうと「なんでそれを報告しておかない!」と、キレる。

年末年始には、暗に遠出、帰省をするな、とプレッシャーをかけてくる。
(そう、年末年始が近づくと、このオッサンを思い出すんだよなあ)


現場ってのはさ、モチベーションを激減させる発言に、気をつけたほうがいいと思うんだよなあ。

ところでさ、ちゃんと残業代、深夜勤務代をアンタが払ってくれるんだったら、みんな喜んで働くんだと思うよ。
「カネは出さん、でも働け!」ではねえ。。

それどころか、進捗に遅れが出てくるのは個々の怠慢だ、ぐらいに言い出しかねないから。「旧いタイプ」は。遅れが出てんのはアンタの責任なんだってば。
なすりつけないでくれよ。

「課題を洗い出してほしい」

2008-02-01 05:28:52 | IT土方(柔軟に!主体的に!について)
暗黙のうちに、「なんで(主体的に)課題を解決してくれないのか?」「なんで(主体的に)カイゼンしてくれないのか?」と、勝手に期待をもたれる「空気」がわからんのですよ。全くもって。

現場に入ったら、何かしらのカイゼンやら、課題を(魔法のように)解決してくれんのがあたりまえだろ?(指示はしなくとも)という、シニアIT土方に対する「空気」。
その「空気」を、スルーすると、「受身体質!」「(小僧でもないのに)言われたことしかやらない!」とバッシングが始まる。

こっちは「なぜ?」の嵐なんだよ。

まあ確かに、作業範囲を厳密に契約で決めているわけじゃない。でも、だからといって「付帯作業」を最大に解釈するのは、おかしいだろ? こっちは、よくわからん「付帯作業」を最小限に解釈するのは、ったりめーだろって。だから、調整が必要なんだよ。
調整はやぶさかじゃないんだよ、こっちは。
でも、作業範囲について調整しよう、といってくるべきなのは、オイラたちじゃないよ。雇う側だよ。そんなのったりめーだろ?
そう思って、調整の声かけを待っていると「ぼーっと座ってないでこいよ! こっちは忙しいんだからいちいちかまってらんねーよ!」と、逆ギレされる。


オイラたちIT土方は、現場に入って、その状況を「維持」すればそれで及第点だと思うんだけどね。「維持」というのは至極カンタンにいえば「いわれたことをやる」ということだ。

それ以上のことを要求されたら「カネ」が絡むよね。というのはビジネスにおいて至極まっとうな考え方なのだが、さっき書いたとおり、何がそれ以上か、それ以下か、という線引きを明確にやっていない。。
それが、オイラたちにとっては弱いところではある。

でも、契約書でそういうことを明記しましょう!とこちらが要望したらもう、その時点で雇われることはないんだから。
この日本のIT土方の雇用環境では。まずは、契約を取り交わさなければ始まらないんだよ。たとえ「作業内容:システムインフラ構築、運用とそれに関する付帯業務」(それだけかよ!)でもね。
これだけみれば「で、なにすんの?」っていうハナシだろ? だから現場に投入されて、リーダから具体的な指示があったときにはじめて「認識の相違」が発生する。


。。ところでさ、課題の解決とかカイゼンとかは、その火種を蒔いたのは現有戦力なんだから、収束まで現有戦力がケツ拭かなきゃならんのよ。

というアタリマエのことに気付かないヤツのいかに多いことか。。
火を噴くと外注を大量投入してなんとかつじつまをあわせようとして。。問題の根本はいつまでもまったくおさまらない。

解決とかカイゼンのための具体作業を洗い出せたら、そこで初めて土方を投入すべきなんだよ。オイラたちは、手先として動くから。そのために投入されんだよ。
いきなり現場に入って「課題を洗い出してほしい」なんてさ、現場の現有戦力を甘やかしすぎだよな。

「やらされてる」べきなんだってば

2008-01-31 05:33:41 | IT土方(柔軟に!主体的に!について)
オイラたちみたいな、いろんなことを「やらされてる」IT土方が底辺で支えてるから、システムは成り立ってんだよ。
オイラたちはそれをココロの支えにしなきゃならんのか。。 なんか虚しいな。。

いろんなことを「やらされる」のであれば、受け身でいーじゃん! と思うんだけど、
「それが何か?」って感じだよな。

ほっとくといろんなことを「やらされる」サイクルの中でさらに「主体的な」動きを見せたら、さらにやらされてコロされちゃうよ?

前にも書いたけど、オイラたちはその現場で憤死するわけにはいかないんだよ。IT土方でこれから生きてゆこうがゆくまいが、あと何十年も働くんだから、余力を残しておかなきゃならないんだ。そのへんは明確に、企業、そして「人身売買」する側のSIerと対峙してゆかにゃならん。

特にシニアは、家族を抱えてたりするんだから。

「コトバでいわれないとやらない」文化

2008-01-25 06:04:20 | IT土方(柔軟に!主体的に!について)
欧米というのはそもそも「コトバでいわれないとやらない」文化だという。。

IT産業というのは、その欧米から完全に輸入されてきたモノだ。

。。あれ? 似たようなことを前に書いたなあ。

まず仮定として、ふたつあげておきたい。
・「IT業界」というのは、「コトバでいわれないとやらない」ワーカーによって成り立っている。
・「IT業界」においては、日本的な「空気を読む」だの「柔軟に」だの「(マネージメントが貧弱だから)主体的に動く」とか、日本の企業風土であれば潜在的な評価を上げることができるそれらの行動は「そぐわない」。


「空気読めよ!」とか「それも仕事だろ!」とか「仕事を見つけてこい!」とか、そういうことを言われ続けてきたおかげで、日本の「ワーカー」はけっこう、それなりに主体的に、動けるようになったんだよ。オイラはそう確信している。

それに対して「まだまだ」と思う上層部がいるのだとすれば、まず、主体的に動くのは本来のワーカーのビジネスではないってこと。それをまず思い知れ、と。
ここでいう「ワーカー」にはIT土方も含まれる、と思う。

で、ワーカーの主体性が進化してきた弊害として、部下が勝手に動いてくれるがためにマネージメント側がクサってきている、っていうのが、オイラの持論。
そっちの腐敗にもっと目を向けろよ! と。


ワーカーがやるのはあくまで「労働」なんだよね。そもそも根本的に思うのはね、労働ってのは主体的にやるもんじゃないし主体的にうごく「べき」ではないと思う。
主体的に動くとバカをみる。搾取されてゆるやかにコロされるからねえ。
(サヨク的かなあ?)

下層労働を押し付けてるくせにかつ「主体的に!」とけしかけるのが、ムシがよすぎんだよ、というのがオイラの持論。

職人とエンジニア

2008-01-19 09:18:17 | IT土方(柔軟に!主体的に!について)
職人ってもともと受け身だろ?

ムカシさ、オイラの実家で、風呂のタイルと水周りとか直してもらうとき、いかにも「職人」みたいなおっさんと、その手下が数日、きてたんだよね。

なんかいっつも機嫌悪そうでさ。。おっさんは若手にいっつも怒鳴ってるし。。

そんでさ、お袋は、毎日毎日、10時と15時にお茶とお菓子出してたのよ。
それをさ、ロクに礼も言わずにエラそーに茶飲んで菓子食って。。

あれってさ、どうなのよ? なんか、エラそーじゃん?
ガキのころ、相当な違和感があったんだよな。
そして、決してウラヤマしくはなかった。


。。いや、そんなハナシをしたかったんじゃなくって。。

職人ってのはさ、そもそも「言われたことをやる」スタンスだったはずだ。前提条件が崩れてたらゼッタイその先には進まない。
なぜなら、前提が崩れた状態だと自身の実力を発揮できないということを知っているからだ。

そして、その前提をあるべき姿にする、あるいは戻すのは自分のbusinessではない、という確固たるスタンスがあった。
だから職人は頑固といわれた。その代わり、自分が想定する前提の「場」があれば最高の実力を発揮してくれた。だからこそ信頼関係があったんだよね。


ところでさ、SEは「職人」の遺伝子をついでるわけだろ?

だからさ、前提条件にうるせーし、前提条件が崩れたらモチベーションなくすし、そもそも受身で「いわれたことしかやらない」し。。

それこそがSEの特性だったはずなんだ。
でも今、そんなSEはビジネスシーンからぽいっと捨てられる。
そして、オイラのいるとこみたいな、最底辺に化石みたいなSEが棲息し続けることになる。。


と、いうことは、この最底辺からのブレイクスルーがあるかもしれんぞ。ということを、予言しておくよ。

時代は、そういう頑固なSEを求めるときが必ずやってくるからね。今の、エンジニアのサラリーマン化のゆり戻しとして。。


でもね、今なぜ頑固なエンジニアが求められていないかというと。。
とある前提が与えられても、最高の生産性を発揮しないからだよ。
だから、ビジネスマンとエンジニアの信頼関係が、完全に崩れた。

でもね、それは、建築ギョーカイとか製造業でもさ、でも同じようなことが起こっているらしい。

だから、頑固なエンジニアも信頼回復に努めなければならないんだ。
そのためには技術の習得が必須になってくるわけだが。。

その「技術」ってどこでどーやって習得するんだ??