オートアートの1/18 ポルシェ917K #20を展示するときのマスコットフィギュアとして製作。
「栄光のル・マン」(‘Le Mans’1970)をモチーフに、レースが始まる前の静かに高まってくる緊張感を表せないかと思って製作した。
「栄光のル・マン」という映画はスティーブ・マックイーン主演ではあるが、あくまでもレースがメインである。ドキュメンタリー風な作りの中で、事故死した友人の妻そしてライバルとの絡みなどの個人の物語は淡々と語られていく。ル・マンという巨大なレースの中では個々の物語はそれほど大きな意味はもたないかのよう。マックイーン扮するマイケル・デラニーはレースにのめり込む男の心情を理解できない未亡人に「レース以外の時間はレースのための“待ち時間”」と語る。レーサーのマックイーンだから作り得たレース映画の傑作だと思う。このデラニーの台詞をどう理解するか感じるかでこの映画の好きさ加減が変わってくるんじゃないだろうか。
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