ピラティススタジオ”フェルマータ”

2014年より板橋区・高島平および三鷹でピラティスクラスを開催。充実感のあるクラスを実践しています。

子育てのはなし

2018-04-06 09:56:35 | マインドフルネス
みなさんはこの春、どんなことが始まったでしょうか?
暖かくなって身体に変調を来した方もいらっしゃると思います。

 なんとなくざわざわと焦りを感じたまま、ぼーっとして何もできない、、
という方は、マイペースに、そういう状態を受け入れつつ、過ごして
いきましょう(^_^)

 さて私は4月から子供を保育園に通わせることになりました。
0歳のうちから預けることにはさまざまな葛藤がありましたが、
人なつっこく活発でよく食べる(!)うちの子を見ていると、
保育園のお友だちと遊ぶ時間があってもよいのかな、、と思った次第
です。

 とはいえ朝の保育園は、親御さんと子供たちとの今生の別れの
ひと時で、平和な朝は阿鼻叫喚の修羅場と化します(笑)
事前にいろいろと聞いてはいましたが、やはり壮絶でした、、。



 子供と接していて気づかされるのは、その時々の快・不快、
今この瞬間の気持ちに100パーセント正直で、その子なりに思いきり
表現をするということです。

 たとえばおむつ替えの時など、動き回る子を抑えようとして手こずり、
時に頭を床にぶつけたりして泣かせてしまったりもします。

 そんな時は罪悪感に苛まれてしまいますが、次の瞬間、だれも責めずに
けろっとしている子供の姿をみると、なんだか救われた気持ちになります。

 そうして、そんなふうに「なんどでもやり直しができるんだ」と
思えることは、日々失敗を恐れるあまり塞いでしまいがちな胸に、
新鮮な光と風をどんどん送り込んでくれるかのようです。







呼吸②

2017-11-19 22:58:57 | マインドフルネス
前述の本ティク・ナット・ハン著「ブッダの幸せの瞑想」
「意識的に呼吸する」より抜粋・引用します。

 息を吸いながら 吸っていることに気づく
 息を吐きながら 吐いていることに気づく

 息を吸いながら 青空に気づく
 息を吐きながら 青空にほほえむ

 息を吸いながら きれいな紅葉に気づく
 息を吐きながら きれいな紅葉にほほえむ

 息を吸いながら 体に気づく
 息を吐きながら 体の力を抜く

 息を吸いながら 入ってくる息を楽しむ
 息を吐きながら 出ていく息を楽しむ

 息を吸いながら 自分の中の辛さに気づく
 息を吐きながら その辛さにほほえむ

 息を吸いながら 体を静める
 息を吐きながら くつろぐ

 息を吸いながら ほほえむ
 息を吐きながら 手放す

 今このときにとどまる
 今、それはすばらしいとき

 いったい呼吸というのはどこからやってくるのでしょうか?
小さな無数の波と大きな無数の波が合わさって「海」という全体を
作っているように、呼吸にもたくさんの深さ・浅さがあって、
すべてが合わさって「生きている身体」が作られているのだと思います。

 ひょっとしたら、私のためだけでなく、誰かのためしている呼吸もある
のかもしれません。そうやってお互いに生き・活かしあっている「息」
のことをイメージしてみましょう。

 人間は一日に6万回呼吸をする、と言われています。
ほとんどが無意識だとしても、そのひとつとして無駄な「息」はないでしょう。



呼吸。

2017-11-17 10:40:31 | マインドフルネス

呼吸はわたしたちに与えられた、最大のプレゼントなのかもしれません。

どんな呼吸でも、いまのそのままの状態を自覚することができれば、

恵みに変わるでしょう。

浅いと思ったら、まずはその状態を見つめてあげましょう。

自然に落ち着いてくるまで待ってあげるのも、良いかもしれません。

視野が少しだけ、広くなるかもしれません。

良い一日をお過ごし下さい





マインドフルネスについて。

2017-11-15 21:53:59 | マインドフルネス
昨日の日記のなかで触れられているようなある種の「気づき」を、
「マインドフルネス」あるいは「マインドフルな状態」と表現することがあります。

 例えばピラティスワークを行う際は、身体の各部分を意識しながら、動きの
瞬間瞬間の変化に注意を傾けることが大切です。

 呼吸に集中しながら「今ここ」の状態を意識すること。

 過去のことに固執せず、未来のことを思い煩うことなく、純粋に連続する「今」を
捉え、身体が伝えてくる感覚に耳を傾けること。

…いつもクラスで行っているピラティスワークのなかにも、マインドフルネスの実践が
多く含まれていると感じます。

 「マインドフルネス」の提唱者の一人であるティク・ナット・ハン氏は、その著作
のなかでこう述べています。
(『ブッダの幸せの瞑想』サンガ社より、以下長いですが引用いたします。)


マインドフルネスは、今この瞬間に気づき目覚めているというエネルギー
です。それは人生に深く触れることを、一瞬一瞬くりかえしていく実践です。
そのためにどこか特別な場所に行く必要はありません。自分の部屋の中でも、
どこかへ移動する途中でもできます。しかも、私たちが日常生活でいつも
しているのとほぼ同じことを通して行います。歩く、座る、働く、食べる、
話す…。ただし違うのは、それらをしっかりと自覚して行うことです。

 ひとつの例をあげましょう。あなたは数人の仲間とともに美しい日の出を
眺めています。ほかの人たちは景色を楽しんでいるというのに、あなたの心は
苦しんでいます。頭がいろいろな計画や心配ごとでいっぱいで、過去や未来の
ことばかり考えているからです。日の出を見ようにも、あなたはそこにいません。
そして、すばらしい日の出の瞬間を楽しまずに見過ごしているのです。

 ここで、少し違うアプローチをとってみましょう。とりとめのない思考が
起こったとき、意識を吸う息と吐く息に向けてみたらどうでしょうか。
まずは深く呼吸して、今この瞬間に自分を戻します。すると体と心はひとつ
になり、あなたは美しい景色を目のあたりにし、しっかりと眺め、楽しむ
ことができます。自分の呼吸に「帰る」ことで、あなたは日の出の美しさを
取り戻すのです。

 (…中略)

 人生の恵みを本当に味わいたいのなら、生活の様々な場面でマインドフルネス
の瞑想を活用することです。歯を磨きながら、朝食をつくりながら、車を運転
しながら、仕事に向かう途中で、ぜひ試してみてください。あなたの一歩、
一呼吸が、喜びと幸せを呼ぶチャンスになります。
人生は苦しみに満ちています。幸せをじゅうぶんにたくわえておかないと、
失意におそわれたときに打つ手がありません。どうぞリラックスして、やさしい
気持ちで実践してください。(…中略)マインドフルネスを生かせば自分の中に
喜びを保つことができ、人生の荒波にもっとうまく対処できるようになるでしょう。
自分の中に慈しみと自由と平和の土台をつくるのです。 

 私たちは、いっけんなんでもないような日常の生活とそれが与えてくれる恩恵を、
ほんとうに受け取って生きているのでしょうか?「いま・ここ」にしっかりと根を
下ろし、呼吸とともに、微笑みながらそれを迎え入れた時、目の前にはきっと
いままでとは違った景色が広がっていることに気づくでしょう。

 筆者は1926年生まれの、ベトナム出身の禅僧です。
平和運動を実践しながら、マーティン・ルーサーキング氏の盟友となり、また
ベトナム反戦運動に積極的に参加した経歴があります。
91歳の現在もフランスを中心に活動されています。