東野圭吾さんのパラレルワールド・ラブストーリーを読みました。
とても面白い小説でした。
電車の中で好きになった女性がいて、見かけなくなった後、親友から恋人を紹介されたら、その人があの電車の中の女性だった。
次のシーンでは、その女性と自分が同棲している。
あれ???
理由は、電車の中から紹介されるまでが夢だった。
なーんだ。そうか。
しかし、その夢の中の世界は、それからも続きの夢を見ている。
その内、それは夢なのか、過去の記憶なのか、曖昧になっていく。
そして、夢の中の世界と現実の世界が交互に語られ、過去と現在が並行して語られていく。
だから、パラレルワールド・ラブストーリーなのだ。
本当はどうなのか?
親友の恋人を奪ってしまったのか?
そうだとしたら、どういう経緯で?
この主人公は、大学と会社の研究室で、記憶を変えてしまうという研究をしている。
そのことが、絡んでくると、主人公の記憶がいじられたのかもしれないと読んでいるうちに思う。
一体どうして??
そして、現座の世界から、親友も同棲相手も、研究仲間も自分の前から消えてしまう。
なぜ???
という内容でした。
親友の気持ちや、その恋人の気持ちなど、いろいろな心理描写がなかなかすごいなと思いました。また、ガリレオなどを書いていることから考えて、推理的な表現なども読みが鋭い感じがしました。
一つの出来事を、なぜと問い、それを推理する場面が登場します。
久々に面白い小説を読んだ気がしました。
ーーーー
以前、これに似た小説を村上春樹さんの本で読んだ気がします。
ハードボイルド・ワンダーランドだったかな?
あれは、私の頭では、理解できませんでした。
よくわからないまま、終わってしまった気がしました。
わからない方が、まだ先がある気がします。
東野さんの方は、最後にいろいろ分かって、すっきりです。
ただ、続きがないのが、残念な感じです。
もっと、もっと読んでいたいと思いました。