以前、印象派について、書きました。
少し、思い出しながら、その時代を書いてみます。
19世紀の絵画は、ダビッドから始まりました。ダビッドはナポレオンの戴冠を描いて有名になりましたね。あんなに大きな絵を二枚描いて、一枚はナポレオンに渡し、もう一枚は自分のために描いたようです。なぜなら、左の並んでいる5人の女性の内、一人だけピンクの服を着ているのが、ダビッドの恋人だったそうですから。私は、ナポレオンの妹かと勘違いしていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/83/43b56f915d6069278aeec13a738ac3bb.jpg)
そのナポレオンの戴冠が行われた場所は、パリのセーヌ川の中州にあるノートルダム寺院でした。それを確かめるには、一番右の彫刻を見て、ノートルダムの実物と比べれば、分かると思います。ノートルダムとは、どういう意味か覚えていますか。我らが母という意味でしたね。ヨーロッパで、我らが母と言えば、聖母マリアですね。だから、ノートルダム寺院とは、マリア様が祀ってある教会のことを言うとお話ししましたね。
もっと、横道に逸れると、ノストラダムスという言葉は、ノートルダムと同じだとお話ししました。覚えていますか。
もうひとつ、雑学は、ナポレオンはローマ教皇を呼んでおきながら、自分で自分の頭に冠を置いたのでしたね。本来は、ローマ教皇から冠を被せてもらうのが、常識でした。それを、無視したのです。まるで、あなたの権力はいらないよと言わんばかりでした。
ダビッドは、ナポレオンの登場と共に現れ、ナポレオンの失脚と同時に、消えて行った画家だと言われます。
ーーーーー
ダビッドは、新古典主義と言われます。そして、その新古典主義のもう一人の画家は、アングルです。
グランドオダリスクが、有名です。ルーブル美術館にあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/6c/3354127c5431e91eb37a6a6f4b62a9bc.jpg)
背骨が長すぎるとか、お尻が大きすぎるとか、いろいろ言われますね。しかし、アングルの絵は、その絵だけでなく、よく見ると、おかしい絵が他にもあります。それは、デフォルメと言ってよいと思います。もっと、言えば多視点の絵画だと思われるものがあります。これは、セザンヌを先取りしているものです。
私は、「泉」が好きでした。オルセー美術館に入って行くと、正面から入って、階段を真っすぐに降りて、右の部屋です。その正面に飾ってありました。画集などでは、はっきりくっきりと見えるのに、近づいて見ると結構輪郭線はぼんやり描いてあるのです。そのことに驚きました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/47/47bb4fc150e9b7aa90e1e12432b86fed.jpg)
それと、私は、アングルの代表作品としてこの作品を覚えたいと思ったのに、そうならないのは、理由がありました。それは、弟子たちが仕上げたからでした。アングルはこの絵を自分で完成させてないのです。
そんなことが覚えておきたいことです。
それと、アングルは、ギリシャ神話を絵にしています。覚えておきたいのは、オイディプスとスフィンクスです。スフィンクスが旅人を襲って食べてしまうということで、困っていると聞き、オイディプスが退治に行く話です。思い出しましたか。
スフィンクスはなぞなぞを出すんでしたね。そのなぞなぞは、有名なもので、答えは何でしたか。
その前に、問題ですね。「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足の怪物は何か?」でしたね。さあ、答えは????
そうです、人間でした。
人間の一生を表しているというのです。赤ちゃんの時は、はいはいですから、4本、成長して2本、老人になって杖をつくから3本ということでしたね。
この絵は、スフィンクスが胸まで人間で、しかも女性です。胸を描くことで、人間の女性だと強調しています。因みに、エジプトのスフィンクスは男です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/b7/20b1537e881e3da5161d1e233adcc623.jpg)
ライオンの体で、人間の頭を持つという姿であらわされるのがスフィンクスですが、羊の頭というものもあります。
このパターンは、クレタ文明のミノタウロスもそうですね。それは、人間の体に牛の頭でした。また、ケンタウロスは人間と馬ですね。メソポタミアのラマスは、牛の体で、人間の頭でした。その場合は羽がついていましたね。
こう並べて考えてみると、面白いですね。どこかに共通の何かがあるのでしょうか。一番古いのは、エジプトのスフィンクスですよね。
ちょっと、私はモローの絵を思い浮かべていました。
モローの絵の方が印象が強いので、覚えてください。これです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/41/16c429da75592adb36baefbd4233f6c3.jpg)
話をアングルに戻すと、もうひとつ、私が好きな絵は、浴女の後ろ姿です。頭に、何か布を巻いている女性で、ベッドのようなものに腰かけている後ろ姿なのですが、とてもきれいな絵です。あの表現に憧れます。いつか描いてみたいと思う絵です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/60/dbe880b08ad347115c6e0b6c57411b50.jpg)
印象派前後を描こうと思って、描き始めましたが、新古典主義の話になってしまいました。つづきを書きながら印象派に迫って行きたいと思います。
つづきます。
少し、思い出しながら、その時代を書いてみます。
19世紀の絵画は、ダビッドから始まりました。ダビッドはナポレオンの戴冠を描いて有名になりましたね。あんなに大きな絵を二枚描いて、一枚はナポレオンに渡し、もう一枚は自分のために描いたようです。なぜなら、左の並んでいる5人の女性の内、一人だけピンクの服を着ているのが、ダビッドの恋人だったそうですから。私は、ナポレオンの妹かと勘違いしていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/83/43b56f915d6069278aeec13a738ac3bb.jpg)
そのナポレオンの戴冠が行われた場所は、パリのセーヌ川の中州にあるノートルダム寺院でした。それを確かめるには、一番右の彫刻を見て、ノートルダムの実物と比べれば、分かると思います。ノートルダムとは、どういう意味か覚えていますか。我らが母という意味でしたね。ヨーロッパで、我らが母と言えば、聖母マリアですね。だから、ノートルダム寺院とは、マリア様が祀ってある教会のことを言うとお話ししましたね。
もっと、横道に逸れると、ノストラダムスという言葉は、ノートルダムと同じだとお話ししました。覚えていますか。
もうひとつ、雑学は、ナポレオンはローマ教皇を呼んでおきながら、自分で自分の頭に冠を置いたのでしたね。本来は、ローマ教皇から冠を被せてもらうのが、常識でした。それを、無視したのです。まるで、あなたの権力はいらないよと言わんばかりでした。
ダビッドは、ナポレオンの登場と共に現れ、ナポレオンの失脚と同時に、消えて行った画家だと言われます。
ーーーーー
ダビッドは、新古典主義と言われます。そして、その新古典主義のもう一人の画家は、アングルです。
グランドオダリスクが、有名です。ルーブル美術館にあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/6c/3354127c5431e91eb37a6a6f4b62a9bc.jpg)
背骨が長すぎるとか、お尻が大きすぎるとか、いろいろ言われますね。しかし、アングルの絵は、その絵だけでなく、よく見ると、おかしい絵が他にもあります。それは、デフォルメと言ってよいと思います。もっと、言えば多視点の絵画だと思われるものがあります。これは、セザンヌを先取りしているものです。
私は、「泉」が好きでした。オルセー美術館に入って行くと、正面から入って、階段を真っすぐに降りて、右の部屋です。その正面に飾ってありました。画集などでは、はっきりくっきりと見えるのに、近づいて見ると結構輪郭線はぼんやり描いてあるのです。そのことに驚きました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/47/47bb4fc150e9b7aa90e1e12432b86fed.jpg)
それと、私は、アングルの代表作品としてこの作品を覚えたいと思ったのに、そうならないのは、理由がありました。それは、弟子たちが仕上げたからでした。アングルはこの絵を自分で完成させてないのです。
そんなことが覚えておきたいことです。
それと、アングルは、ギリシャ神話を絵にしています。覚えておきたいのは、オイディプスとスフィンクスです。スフィンクスが旅人を襲って食べてしまうということで、困っていると聞き、オイディプスが退治に行く話です。思い出しましたか。
スフィンクスはなぞなぞを出すんでしたね。そのなぞなぞは、有名なもので、答えは何でしたか。
その前に、問題ですね。「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足の怪物は何か?」でしたね。さあ、答えは????
そうです、人間でした。
人間の一生を表しているというのです。赤ちゃんの時は、はいはいですから、4本、成長して2本、老人になって杖をつくから3本ということでしたね。
この絵は、スフィンクスが胸まで人間で、しかも女性です。胸を描くことで、人間の女性だと強調しています。因みに、エジプトのスフィンクスは男です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/b7/20b1537e881e3da5161d1e233adcc623.jpg)
ライオンの体で、人間の頭を持つという姿であらわされるのがスフィンクスですが、羊の頭というものもあります。
このパターンは、クレタ文明のミノタウロスもそうですね。それは、人間の体に牛の頭でした。また、ケンタウロスは人間と馬ですね。メソポタミアのラマスは、牛の体で、人間の頭でした。その場合は羽がついていましたね。
こう並べて考えてみると、面白いですね。どこかに共通の何かがあるのでしょうか。一番古いのは、エジプトのスフィンクスですよね。
ちょっと、私はモローの絵を思い浮かべていました。
モローの絵の方が印象が強いので、覚えてください。これです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/41/16c429da75592adb36baefbd4233f6c3.jpg)
話をアングルに戻すと、もうひとつ、私が好きな絵は、浴女の後ろ姿です。頭に、何か布を巻いている女性で、ベッドのようなものに腰かけている後ろ姿なのですが、とてもきれいな絵です。あの表現に憧れます。いつか描いてみたいと思う絵です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/60/dbe880b08ad347115c6e0b6c57411b50.jpg)
印象派前後を描こうと思って、描き始めましたが、新古典主義の話になってしまいました。つづきを書きながら印象派に迫って行きたいと思います。
つづきます。
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