絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

高校時代の思い出 17

2013-05-01 | 思い出
高校に入って、私は今までの自分とは違うキャラクターを演じるということをやったとお話ししました。
それは、それでとても面白いことでした。

とにかく、面白いことを言って、みんなを笑わせるということ。
それは、一つの快感でした。
それまでの自分にはできないことでしたから。

また、もう一つは、その笑いとつながることですが、馬鹿なふりをしました。
これも今までできないことでした。
私はバスケット部のキャプテンでしたし、父親が自分の中学の先生でした。
小学校のころからの友達がたくさんいたので、私のキャラクターは変えられませんでした。

高校に入って初めて、誰も知らない世界に位置付けられたのです。

もちろん、本庄高校に合格できたのですから、ある程度学力があることは、誰もが想像できました。
ただ、それでも、自分は間違って合格してしまったんだというようなふりをするのが楽しいことでした。

そのために、みんなが安心して私に近づいてくれました。
気楽に自分の同類として考えてくれたのです。

しかし、実は一人だけ、それを見抜いている人がいました。
いや、おそらく気づいているだろうと私が想像するだけですが、
実は、そこに私の狙いもあったのです。

何だと思いますか?

それは、一人のかわいい女の子でした。
私はその子に、中学時代に出会っています。

英検の時でした。私は中学三年のとき、英語検定3級を受けるため美里中学に行きました。
その会場が美里中学だったのです。そのとき、私の右の側の二つ後ろの席にその子がいました。
私は、廊下から数えて三列目の後ろから三番目、その子は二列目の一番後ろです。

なぜ、その子に気づいたのかというと、テスト監督の先生がその子に話しかけたからです。
そして、その先生は、私に気づいて話しかけました。その子と私を先生が知っていたのです。

その子は、美里中学の子で、先生も美里中学の先生ですから、知っているのは当たり前です。
また、私は父親がその先生と顔見知りでした。その先生は私の名前を見て、もしかしてと思ったのです。
「君は、あの菅野先生の家の子か?」という声をかけたのです。私はもちろんその先生を知りませんが、父親の知り合いでは、いい顔をしなければなりません。とても気持ちよく、しかしやや照れながら、「はい」と答えた気がします。


その後、父親がらみの話をいくらかされたと思いますが、試験の前なので、先生も多くを話しているわけにはいかず、
そのくらいで済みました。ただ、そのときに、私はその先生が話しかけた女の子の方を向いたため、その子に気づきました。

そして、衝撃を受けました。なんとこの世のものとも思えないほど美しい女の子でした。
驚きました。世の中にこんなにきれいな子がいるんだと思いました。
私は一目で、興味を持ちました。

しかし、検定試験の前です。その子に興味を持っている場合ではありません。
また、興味を持ったとしても、どうなるものでもなく、ここだけの出会いです。
ただ単に、英検で出会っただけ、それっきりの関係ーーーー  のはずでした。

ところが、私は筆記試験に合格し、二次試験で前橋女子高校に行きましたが、その時に再びその子に会いました。

本来ならしらばっくれていてもいいのですが、私は児玉中学の女の子と一緒でした。
一緒にいた子は、卒業後熊谷女子高校へ行った才女です。

その才女がその子に気づき、話し始めたのです。「あの時の美里中学の子だよね」という話からです。
私はほとんど、しらばっくれていましたが、そうは言っても全く話さない訳にはいかず、いくらか話したかもしれません。
ただ、あまり話した内容は、覚えていないのです。

それと、やはりその場だけの関係であるはずだと思っていたので、適当でいいのです。
深入りすると、私はその子への興味がどんどん湧き起っていくかもしれません。だからなるべく関わらないようにという感じでした。
それよりも、実は気になっていたのは、一緒に行った才女が、またなかなか魅力的な子なので、二人だけでいることに緊張したり、
帰りは夜になって、同じ電車の中で知り合いがその子だけですから、一応は私が連れ合いということなので、緊張していることがばれないように、平静を装うことに必死でした。夜の八高線で、二人で並んで座っていることにどきどきしていました。
普段生意気な私でも、こういう場面ではからっきし臆病でしたね。

ーーーーーーーー
そんなことがあって、しかし、そんなことは全く忘れてしまって、高校に入学した私ですから、そこで、再会したときは、思いっきり驚きました。

高校に入ってみて、まさか、その子とまた出会うなんて、想像すらしないことでした。
しかも、同じクラスになったのです。

えええーーー、まさかの坂ですよね。

そのため、私は英検の3級の二次試験まで行ったということをその子が知っているのです。
いくら、お馬鹿のキャラクターを演じても、その子だけは、私が英語ができることを知っていた訳です。

つづく

















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