相方が定年退職を迎えて、20年。
退職後は海外旅行に趣味の生活なんて言える事情ではなかった。
高齢の父と身寄りのない叔母をかかえて、それどころではない。
国内旅行すら行けず、日帰りがやっとでした。
相方と二人で撮影に出かけるという口実で、あちこちしたぐらい。
両親 義母 叔母夫婦をやっとの思いで、無事送ることが出来たと思ったら、相方の病気。
何かと重なり、右往左往しながらもどうにか切り抜けたが、今度は自分が疲れから医療費貯金に精出している始末。
父が最後に「人生思うようにはならぬものだ!」そして「俺は年を取って、始めて年寄りの気持ちが解った。」と言った。
当たり前のことなのに、何を言うかと思いながらも、自分が後期高齢者になってみると、違う世界が見え始めた。
次第に自信を無くしていく自分が、はっきりと確信できるようになってしまった。
気兼ねなく出かけられるようになって、6年経った。
相方は手術が重なりながらも、どうにか生かされています。
箱根からの帰路、久しぶりに焼き鳥屋に寄った。
これすら、急いで食べて急いで帰宅しなくてはいけない有様ですが、飲めないビールで乾杯するが美味しいものです。
決して優雅な年金生活者ではありませんが、生かされているおかげで楽しませて貰えています。
そう、長くはない人生の最終幕が待ち構えているのですから、精一杯毎日楽しみます。
さぁ、次はどこの美術館へ行きましょう。
撮影地 神奈川県 箱根 「彫刻の森美術館」