すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

地震と原発と新宇宙基本計画の問題点

2014年11月25日 | 日々思うこと

政府の地震調査委員会は22日夜の長野県北部の地震は、糸魚川静岡構造線上の神城(かみしろ)断層が動いたとする見解を発表しました。昨朝の被災地は初霜に見舞われ、時間の経過とともにその被害の大きさが伝わってきます。震源地が近い当市と隣接する小谷村の知人から、村内の一部地域の被害が大きかったことが伝わって、これから雪の季節を向かえるだけに案じられます。またお電話やコメントでの“お見舞い”にお礼申し上げます。

いつ起こるか予知できない地震の怖さはいうまでもなく、原子力発電所が止まっていても核燃料が存在しているだけに、地震に怯えながら経済優先と便利さに浸る暮らし方を考えてしまいます。原子力発電所に近い自治体の市民不安も大きく、昨24日に柏崎市で「脱原発アクションin柏崎刈羽」が開催されました。講演会の講師が京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏とあって大勢の聴衆で会場が埋めつくされたそうです。当ブログ右下のブックマークの「私日記 のびる」さんや「みえこ@ざっくばらん」さんの書き込みを読んで、やはり私も無理をしても出かけるべきであったと悔やみました。

ところで24日深夜のNHK、時事公論「宇宙開発はどこへ向かう?~新・宇宙基本計画~」に興味深く耳を傾けました。現在の宇宙基本計画は民主党政権時にほぼできあがっており、「憲法の平和主義の理念」に基づき世界平和と人類の福祉の向上に貢献することを目的とすることが明示されていました。ところが2年足らずで安倍政権はこれを見直し、安全保障最優先にかじを切ったことを土屋解説委員は指摘していました。これは安倍首相の諮問機関「宇宙政策委員会」が非公開で作業を進め、8日に新宇宙計画案が発表されパブリックコメントが募られ、先日21日に締め切られました。前回策定のパブコメ期間は3週間で今回は2週間と短く、平和主義や防災の文言も消え「宇宙安全保障の確保」を最重点課題とし、軍事面での日米同盟の強化が図られており、今まであまり関心がなかっただけに驚きました。

今日は午後から雨の中を近くの叔母の家へ、産直の低農薬栽培のフジリンゴが入荷したので持参すると、玄関先のドウダンツツジがいつになく色鮮やかで横の山茶花も満開でした。

このところ雲のない夜に空を見上げることが多く、次の30日の日曜日には小惑星探査機「はやぶさ2」の打ち上げが予定されています。NHK時事公論から、新たな宇宙基本計画では直ぐに経済的利益につながらない基礎科学は二の次のようで、安全保障と産業重視の軍事に傾斜する安倍政権の危うさが伝わってきました。科学技術立国の日本が存在感を示してきた宇宙探査や科学研究、最近では「はやぶさ」や若田光一さんのISS(国際宇宙ステーション)での活躍は多くの子どもたちに夢を与えたことでしょう。秘密保持を盾に平和目的の研究成果まで非公開とされる懸念の中で、科学研究は本来、成果を公開し評価しあうことで進歩するものではと思う冷たい雨の終日です。