靖国参拝をしない天皇を罵りながら、合祀されている戦没者に敬意を表し、頭を下げるコスプレ右翼
『靖国神社の宮司が退任へ 天皇批判で』2018年10月12日 BBC
靖国神社の小堀邦夫宮司が明仁天皇が靖国神社を潰そうとしていると、天皇を強く否定。退任する。
靖国神社は戦没者250万人が眠るとされるが、第2次世界大戦の戦争犯罪者の戦犯も合祀され、近隣の中国等と緊張関係の原因だ。
来年退位の明仁天皇は、これまで一度も靖国神社を訪れていない一方で戦時中に敵対した国々との和解を模索してきた。
明仁天皇は、中国、朝鮮での日本軍の行為について哀悼の意を表明し、戦死者慰霊のため太平洋の戦地もたびたび訪問する行動に、日本の右翼団体が反発。6月20日の小堀宮司発言を週刊ポストがすっぱ抜く。
小堀宮司は天皇批判という禁忌を破って、『陛下が一生懸命、慰霊の旅をすればするほど靖国神社は遠ざかっていく・・・今上陛下は靖国神社を潰そうとしている』
『皇后となる雅子親王妃が神道を「嫌い」なので、明仁天皇が退位すれば、徳仁皇太子と雅子妃は靖国神社を参拝しないだろう』
BBC東京特派員は『日本の保守の多くが天皇についてどう考えているかを垣間見るめったにない機会だ』と語った。
靖国神社は小堀宮司の発言は「極めて不穏当」だったとして宮内庁に陳謝し、今月中に新たな宮司を選出する。
明仁天皇の父で戦時中に天皇だった裕仁天皇は、1978年に第2次世界大戦のA級戦犯14人が合祀されて以降参拝していない。
合祀後に天皇は参拝していないが、安倍晋三首相を含む有力政治家は参拝しており反発を呼んでいた。中でも中国は最も激しく参拝を批判している。
(抜粋)
10月12日 BBC
『靖国神社とは、』
BBCなど欧米メディアは世界的に他に例が無い特殊な『軍事神社』だと報じている。
日本陸軍の創設者である大村益次郎の巨大な銅像が靖国神社の一番目立つ場所に立っているように敗戦以前は陸海軍省が管理する『軍事神社』だったので、祀っている軍神も基本的に軍人である。
ところが少数だが文官や民間人も含まれていて、第二次世界大戦の東京裁判で文官としては唯一絞首刑になった廣田弘毅首相、無期刑で獄死した白鳥敏夫駐イタリア大使、三国同盟の松岡 洋右外務大臣の3人は太平洋戦争の開戦には直接関係していないが何故か不当に厳罰に処されていた。
松岡洋右だけ日独伊三国同盟で有名だが、なぜか広田弘毅も富田メモの白鳥敏夫も不思議なことに歴史とかマスコミで取り上げられない。ほぼ無視されている。
靖国神社の軍神となった文官3人の共通点とは、松岡洋右や廣田弘毅が歴代外務省情報部長で情報部員だったのが白鳥敏夫。東京裁判で訴追された3人の文官の全員が(孫埼享のような)スパイだった。(多分ゾルゲのような大物の二重スパイ?でアメリカの秘密を知り過ぎたので口封じされた可能性が高い)
『驕る平家は久しからず』小さい扱いだが、間違いなく歴史に残る大事件
『玉音放送』以前の大日本帝国なら、穏便に宮司辞任程度で済む些細な話ではなくて憲兵か特高に拷問され必ず命を落としている。それ以前に周りの全員にその場で殴り殺されている可能性が高い。
就任から半年での異例中の異例の靖国神社トップの小堀邦夫宮司の解任(事実上の引責辞任)を(右翼が怖い)日本国内のマスメディアよりも、イギリスのBBCの方が詳しく報じているが、何とも腹立たしい。(言論統制が厳しかった昔のソ連などでは自国内のニュースをBBCなど国外メディアに頼っていたらしいが我が日本国も同じ状態に陥っていた)
たぶん、極限まで病的に右傾化していた我が日本国でも、振り子が右側に振り切った関係で、今度は左側に動き出したのかも知れない。不敬にも敬うどころか天皇を小馬鹿にしている右翼とのグロテスクで滑稽な事件。(歴史に残る愉快な出来事)
孫崎 享 @magosaki_ukeru 2016-08-10
戦前の右翼中「ゾルレン(あるべし)の天皇」と「ザイン(ある)の天皇」がある。ゾルレンの天皇を守るためザインの天皇を殺していいという考え方が出た」(鈴木邦男氏)。今その考えじゃないか、日本会議、安倍首相の周辺に存在。
鈴木邦男氏の見解
私は、「右翼」一水会の鈴木邦男氏と対談し、それが2014年『いま語らねばならない 戦前史の真相』として出版された。ここで私は右翼と天皇について問うた。
孫崎「右翼思想の根本は天皇陛下を重視するということでしょう」
鈴木「確かにそうですが、それが難しい。例えば二二六事件で蹶起した将校たちは昭和天皇の決断で処刑されました。(省略) 戦後に人間宣言したのも間違っていると思っている右翼はいるわけです。
そうすると、天皇のすべてが偉いのではなく、天皇の理念こそが正しいという考え方が出てくる。だから、ゾルレン(あるべし)としての天皇とザイン(ある)としての二つの天皇が存在するというわけです。これが極端に進むと、ゾルレンの天皇を守るためには、ザインの天皇を殺してかまわないという暴論まではいた人がいました。
1947年に削除された大逆罪(刑法73条)
安倍晋三や靖国神社などは、天皇を守りたいのではなくて、守りたいのは『ゾルレン(あるべし)の天皇』なのですから、それとは違っている『ザイン(ある)の天皇』の誅殺もありうるとの、最も危険な破壊的カルトだった。
『ヒロヒト下血報道での敗北以来、30年間「天皇」を論じない赤旗「日本共産党)に代わって積極的に発言する菅野完の蛮勇』
天皇とか右翼が絡むと誰も彼も怖がって沈黙する中で、過激な直接行動が特徴の元解同活動家でシバキ隊の経歴もある菅野完だけが例外的に、今回もマスコミや知識人,右翼左翼など関係者でほぼ唯一自分の意見を積極的に発信している。(★注、菅野完本人は右翼を自称しているが、カルト右翼からは左翼と見做されていて、同棲していた相手から婦女暴行で訴えられたが事実関係を一切争わず清く自分の有罪を認めた過去の事件を蒸し返す陳腐な手口の印象操作をネトウヨが繰り返し繰り返し行っている)
菅野完事務所 @officeSugano · 10月11日
小堀宮司退任らしいんだが、退任理由が「発言内容」ではなく、”小堀宮司による会議での極めて不穏当な言葉遣いの録音内容が(一部週刊誌に)漏えいした”と、「情報が外に漏れた」ってのがおもろいなw
靖国神社宮司が退任へ 会議で「不穏当」発言 共同通信
菅野完事務所 @officeSugano
NHKの報道でも、小堀宮司退任の理由は「不適切な発言で混乱を招いたとして」とある。つまり、「不適切発言」ではなく「混乱」が退任の理由。 もうね、完全に「お笑い靖国神社」だな
靖国神社宮司 天皇陛下についての「不適切発言」で退任へ NHKニュース
菅野完事務所 @officeSugano
これね、笑ってられなくて、民族派同志諸君ね、真剣に考えましょうよ。
お上を否定する発言そのものを靖国神社は否定してないってわけです。つまり、靖国神社は、「あの不敬発言のケジメはとらない、ただ組織に混乱を生じさせたことにケジメを取らせる」っていうてるわけ。
こんなもん許せる?
菅野完事務所 @officeSugano
うちのメルマガの読者は、耳にタコだろうが、靖国神社は本当におかしい。
そもそもさ、8月15日に、参道の真ん中に日本会議にテント張らせて集会させて、高齢化激しいご遺族・ご戦友の方々を脇においやってる段階でおかしい。もはや靖国神社は異例の場所ではない。公開オナニー会場だ
愚者 @awanderingFool
むしろ、あのプレスコメントは「靖国の本音なんだけど、それが漏れた」、とも取れる気が
菅野完事務所 @officeSugano
そうよ。あれが靖国の本音なの。
靖国神社は、
「俺らがやりたいことをやりたいようにやらせろ。それに税金つぎ込め。それに反対する奴や邪魔な奴は、たとえ
天皇陛下でも、ぶっ殺す!」
っていうてるの。それが靖国神社の本音。
菅野完事務所 @officeSugano
つーーーーかさ これさ、小堀宮司一人の問題じゃないでしょ?
そもそも論として、「なんで徳川さんの後任人事を、神社本庁が、人事異動みたいにして決めてるの?」っていう話でしょ。
「本庁というか、打田、お前ちょっと調子乗りすぎ」って怒らんといかんでしょ。
菅野完事務所 @officeSugano
あ。アホだ。俺。連休続きだから曜日感覚ずれてた。靖国神社、宮司がやめたけど、秋の例大祭どうするんやろ。確か来週の水曜日だよな?例大祭
菅野完事務所 @officeSugano
小堀宮司の辞意表明って、今朝のニュースになってたわけだから、辞意表明そのものがあったのは昨日でしょ? ってことはつまり、靖国神社の秋の例大祭のちょうど一週間前に辞意表明だったわけか。
一週間ってのは、後任人事考えたらタイムリミットだったのかもなぁ。
菅野完事務所さんがリツイート
墨東公安委員会 @bokukoui · 10月12日
こんなところにも葛西敬之か…。
「小堀氏を直接推したのはJR東海の葛西敬之会長だが、その葛西氏に入れ知恵をしたのが、神社本庁の田中恆清総長と神道政治連盟の打田文博会長だと囁かれている」
葛西敬之の傲慢で卑劣なところは、さまざまな条件が重なって成功したことを、全部自分の功績であるかのように思っているところである。新幹線半世紀の『運輸と経済』だったか、須田寛氏はJR化後の一定の成功について「天の時、地の利、人の和」と述べていたが、葛西は「ワシが育てた」勢いだった。
考えてみれば歴史修正主義とは、まず国家と自己を一体化させ、その国家の歴史を飾り立てることで自分が偉いかのように妄想する。良いも悪いも含めた様々な出来事の積み重ねの上に自分がいる、という謙虚さがない。葛西の傲慢さと似たようなところがある。さてこそ安倍首相一派の「ブレーン」である。
靖国と天皇の問題に話を戻すと、今上にせよ先帝にせよ、「護憲派」で一貫していることは間違いないと考えられる。ここで大事なのは、皇室は大日本帝国憲法に対しても、日本国憲法に対しても、一番「護憲派」だったということである
まあ明治天皇の周辺まで考えるとちょっと微妙なところもありそうだけど、先帝が明治憲法も現行憲法も、「憲法」という概念を尊重していたとはいえるのではないかと思う。近代日本で天皇とはいかなる存在か、をもっとも根本に規定している存在は憲法だから、それは道理に適っている。
だから、長谷川さんが指摘されるとおり、今上が現行憲法をたいへん尊重していることをもって、ナイーヴに祭り上げるのは間違いであろう。皇室は自己の存続を保証している憲法であれば、徹底的に護憲派になると見るべきである。
菅野完事務所 @officeSugano · 10月12日
大御心に違っても改憲!とかいう連中のどこが愛国者なのか。
で、勘違いすんなよ? 「昭和帝戦争責任無答責」って主張の根拠って、「先帝は大日本帝国憲法にも日本国憲法にも”護憲”って立場だった」ってとこだからな?
菅野完事務所 @officeSugano
そこらへんが、渡部昇一櫻井よしこそして椛島有三高橋史朗伊藤哲夫百地章などの「押し付け憲法だから改憲せんと!」と叫ぶキチガイどもの落とし穴でね
「今上も先帝も日本国憲法にも大日本帝国憲法にも”日本で一番の護憲派”だった」って立場を揺るがせたら「昭和帝戦争責任論」にあいつらが陥るのよ。
『靖国神社宮司が天皇批判!「天皇は靖国を潰そうとしている」…右派勢力が陥る靖国至上主義と天皇軽視の倒錯』2018.10.10 LITERA
「週刊ポスト10月12・19日号が、靖国神社の宮司による衝撃的な“天皇批判”をすっぱ抜いた。
いうまでもなく、靖国神社は戦前・戦中の皇室を頂点とする国家神道の中枢であり「天皇の神社」のトップである宮司が、今上天皇が皇后が行ってきた“慰霊の旅”を全面否定し、皇太子夫妻など皇室全体を罵倒して「靖国神社を潰そうとしている」と批判するとは、ただ事ではない。
昭和天皇は1975年を最後に靖国参拝を行わなかったのは、1978年に松平永芳宮司が行ったA級戦犯合祀だ。
2006年の日経新聞の富田メモ(昭和天皇側近の富田朝彦宮内庁長官の1988年4月28日の記録)『私は或る時に、A級が合祀され その上 松岡、白取までもが筑波は慎重に対処してくれたと聞いたが 松平の子の今の宮司がどう考えたのか 易々と松平は平和に強い考えがあったと思うのに 親の心子知らずと思っている だから 私あれ以来参拝していない それが私の心だ』。
昭和天皇がわざわざ「その上」と言っているように『あれ以来参拝しない』理由が、松平宮司によるA級戦犯合祀である。富田メモで大混乱に陥ったのは安倍晋三など極右だったが、今回の小堀宮司による天皇批判でも同じで、反応したのはごく一部のメディアだけで一般紙はまったく後追いせず、あの産経新聞は沈黙状態。靖国参拝に熱心な極右メディアや安倍応援団も、完全に無視を決め込んでいる。
(抜粋)
10.10 LITERA
『中韓を罵倒するネトウヨ、靖国参拝しない天皇を口汚く罵倒』
カルト右翼が最も得意とする嫌韓嫌中や靖国神社参拝が、実は一番のアキレス腱(最大の弱点)だったとの何とも教訓的で愉快。
今のように天皇が参拝出来ない靖国神社とは、餡抜きのタイ焼きとかタコが入っていないタコ焼と同じで基本的に紛い物。天皇参拝が出来ない最大の原因とは富田メモにあるように東条英機などA級戦犯の合祀であることは誰でも知っている。
中国韓国などの『靖国参拝批判』が出てきたのは1970年代にA級戦犯合祀が明らかになって以後であり、それ以前は批判していないが、同じことが天皇の靖国参拝にもピッタイと当てはまり、全てA級戦犯合祀の問題に尽きるのである。
『グロテスクな破壊的カルト宗教』醜悪なコスプレ右翼
1978年に勝手にA級戦犯の靖国神社合祀を独断で強行した松平永芳宮司とか、今回、靖国参拝で天皇や皇太子などを罵倒して退任する小堀邦夫宮司とは新右翼一水会の鈴木邦男が明確に指摘したように、天皇のすべてが偉いのではなく、(自分たちの脳内の)天皇の理念こそが正しいという唯我独尊。
ゾルレン(あるべし)としての天皇とザイン(ある)としての二つの天皇が存在するので、ゾルレンの天皇を守るためには、ザインの天皇を殺してかまわない。それなら天皇を罵倒する靖国神社宮司も普通に起きるが(カトリック司祭とローマ教皇の関係と同じで)靖国が天皇を罵倒した段階で全て終わっている。
『今上天皇に敬意をはらう愛国的な左翼?と対照的に、天皇を軽んじ罵倒していた極左的な右翼?』
この宮司退任問題に言及しているネトウヨは少数だが、なんと、小堀邦夫宮司の天皇罵倒発言を全面擁護していて、今回マスコミにリークした方を裏切り行為として批判していた。この対米従属命のニセ右翼連中ですが普段から今上天皇とか皇太子、その家族を口汚く罵っているので慣れっこ(習慣)になっていたのです。
★注、
常日頃、低能ネトウヨの天皇の悪口は常識の範囲だから今回退任する小堀宮司のトンデモナイ発言内容に少しも驚かないのである。(逆に、自分たちが天皇への悪口三昧を行っていないなら、腰を抜かすほど驚いている)
(おまけ)
小さい鳥居の田舎の神社にしか見えない招魂場跡地の櫻山神社
日本古来の怨霊信仰『長州藩奇兵隊、高杉晋作の招魂場』
(身分差別無しは嘘で、被差別を最初から排除した)奇兵隊の戦死者の魂を招く『招魂場』を山口県下関市に高杉晋作が作った1863年当初は空地で、その後に社殿を造営、王政復古のクーデター後の1969年(明治2年)に首都に移り東京招魂社になり、1879年(明治12年)に今の靖国神社の名称に、地方の招魂社は1939年(昭和14年)に護国神社と改称している。
しかし靖国神社の前身である山口県下関市の『招魂場』跡は何故か護国神社にはならず、誰も知らない小さな田舎の社として『櫻山神社』の名前のまま。世界遺産になった吉田松陰の生まれた小さい家(松下村塾)のように観光地化されず現在に至っている。
東京の靖国神社よりも招魂場としては本家なのに、なぜか靖国右翼が誰もお参りしない不思議な神社だった。(聖地としてお参りしないどころか、逆にネトウヨにとって山口県下関市の最初の『招魂場』の存在自体がタブーだった)
『天皇制とは無関係だった長州の招魂場(国家神道の総本山としての現・靖国神社)の不思議』
亀井静香は戊辰戦争の会津藩とか西南戦争の薩摩藩(西郷隆盛)を排除する靖国神社を『長州の氏神さま』程度の存在だと喝破したが、戦没者の慰霊の場所としては何とも不適切なのである。
国家元首の訪問時には献花される習わしの世界各国にある『無名戦士の墓』は死んだ兵士達の敵味方を差別しない。ところが、靖国神社の売りは天皇への忠誠心であり厳格に差別することで成り立っていた。(ただし禁門の変で御所に向かって砲撃した久坂玄瑞のような悪質な朝敵まで『長州藩士だから』との理由で靖国に合祀されているのです。靖国神社の選別の基準としては天皇への忠誠心よりも長州への貢献度が優先されていた)
小さな社殿の裏側は、寺院の墓地に見える石柱が並ぶ。(神仏習合?)
日本最初の『招魂場』の跡地にある『櫻山神社』の後ろ中央に吉田松陰の個人名を記した墓石
悪を善に変える錬金術詐欺『祟り神としての靖国』怨霊信仰
古来からの伝統的神道(陰陽道)では死者の魂を呼び戻す『招魂』は禁止されていた。(儒教での招魂は生きている人の弱った魂を元気にするというもので、死者を神として祀る靖国神社『招魂場』とは意味が大きく違う)
死者を神として祀る靖国神社とは、恨みをもったまま非業の死を遂げた崇徳天皇とか菅原道真が祟り神となって現世に災いをもたらさないよう神として拝んだ日本独自の怨霊信仰の可能性が高い。
プロイセンの戦略家クラウゼヴィッツの『戦争論』によりと、軍事とは戦略と戦術と兵站(ロジスティック)の3要素で成り立っているが、日清日露、日中戦争や第二次世界大戦の死者のほとんどは病死か餓死で、お粗末なロジスティック(兵站の失敗)で無駄に兵士が命を落としていたのですから、成仏できず怨霊として現世を彷徨うことになる。
幕末期のクリミア戦争での英仏軍の死者の大多数も病死(兵站の失敗)だったので生まれたのが博愛主義のナイチンゲール神話。一番大事な感染症対策が無かった結果、神話とは逆に死者が増えていた。(極悪を最善にする錬金術のシリアのホワイトヘルメットと同じ、成功した国家詐欺)
怖ろしい『祟り神』にならないよう、死者の恨みを癒す『慰霊』は是非とも必要だったのである。最初の招魂場も意味が同じで西欧列強4ヶ国艦隊にボロ負けした『下関戦争』で犬死した奇兵隊戦死者なので、命令した側に全面的な過失があった。(東条内閣の商工大臣の岸信介とかその孫の安倍晋三など日本の極右国粋主義勢力が中国韓国がいくら嫌がっても頑固に靖国参拝に拘るのは『祟り神としての怨霊信仰(靖国神社)』と見れば辻褄が合う)
★注、
兵站の失敗を誤魔化す目的で生まれたのナイチンゲールとシリアのホワイトヘルメットが同じ博愛神話(極悪を最善に素早く入れ替える国家規模の錬金術)だが、西欧諸国がグローバルなマスメディアを押さえている関係で国家詐欺が一応成功している。対してローカルな日本の靖国神社の錬金術の方も国内メディアを押さえていた『玉音放送』以前は一応は成功していた。
大成功したナイチンゲール神話も、失敗しつつあるホワイトヘルメット神話も、大失敗した靖国神社神話も、実は仕掛け的には『五十歩百歩なのだ』と思えたら少しは腹立ちが収まるだろう。(と書いていたら余計に腹が立ってきた)
『靖国神社の宮司が退任へ 天皇批判で』2018年10月12日 BBC
靖国神社の小堀邦夫宮司が明仁天皇が靖国神社を潰そうとしていると、天皇を強く否定。退任する。
靖国神社は戦没者250万人が眠るとされるが、第2次世界大戦の戦争犯罪者の戦犯も合祀され、近隣の中国等と緊張関係の原因だ。
来年退位の明仁天皇は、これまで一度も靖国神社を訪れていない一方で戦時中に敵対した国々との和解を模索してきた。
明仁天皇は、中国、朝鮮での日本軍の行為について哀悼の意を表明し、戦死者慰霊のため太平洋の戦地もたびたび訪問する行動に、日本の右翼団体が反発。6月20日の小堀宮司発言を週刊ポストがすっぱ抜く。
小堀宮司は天皇批判という禁忌を破って、『陛下が一生懸命、慰霊の旅をすればするほど靖国神社は遠ざかっていく・・・今上陛下は靖国神社を潰そうとしている』
『皇后となる雅子親王妃が神道を「嫌い」なので、明仁天皇が退位すれば、徳仁皇太子と雅子妃は靖国神社を参拝しないだろう』
BBC東京特派員は『日本の保守の多くが天皇についてどう考えているかを垣間見るめったにない機会だ』と語った。
靖国神社は小堀宮司の発言は「極めて不穏当」だったとして宮内庁に陳謝し、今月中に新たな宮司を選出する。
明仁天皇の父で戦時中に天皇だった裕仁天皇は、1978年に第2次世界大戦のA級戦犯14人が合祀されて以降参拝していない。
合祀後に天皇は参拝していないが、安倍晋三首相を含む有力政治家は参拝しており反発を呼んでいた。中でも中国は最も激しく参拝を批判している。
(抜粋)
10月12日 BBC
『靖国神社とは、』
BBCなど欧米メディアは世界的に他に例が無い特殊な『軍事神社』だと報じている。
日本陸軍の創設者である大村益次郎の巨大な銅像が靖国神社の一番目立つ場所に立っているように敗戦以前は陸海軍省が管理する『軍事神社』だったので、祀っている軍神も基本的に軍人である。
ところが少数だが文官や民間人も含まれていて、第二次世界大戦の東京裁判で文官としては唯一絞首刑になった廣田弘毅首相、無期刑で獄死した白鳥敏夫駐イタリア大使、三国同盟の松岡 洋右外務大臣の3人は太平洋戦争の開戦には直接関係していないが何故か不当に厳罰に処されていた。
松岡洋右だけ日独伊三国同盟で有名だが、なぜか広田弘毅も富田メモの白鳥敏夫も不思議なことに歴史とかマスコミで取り上げられない。ほぼ無視されている。
靖国神社の軍神となった文官3人の共通点とは、松岡洋右や廣田弘毅が歴代外務省情報部長で情報部員だったのが白鳥敏夫。東京裁判で訴追された3人の文官の全員が(孫埼享のような)スパイだった。(多分ゾルゲのような大物の二重スパイ?でアメリカの秘密を知り過ぎたので口封じされた可能性が高い)
『驕る平家は久しからず』小さい扱いだが、間違いなく歴史に残る大事件
『玉音放送』以前の大日本帝国なら、穏便に宮司辞任程度で済む些細な話ではなくて憲兵か特高に拷問され必ず命を落としている。それ以前に周りの全員にその場で殴り殺されている可能性が高い。
就任から半年での異例中の異例の靖国神社トップの小堀邦夫宮司の解任(事実上の引責辞任)を(右翼が怖い)日本国内のマスメディアよりも、イギリスのBBCの方が詳しく報じているが、何とも腹立たしい。(言論統制が厳しかった昔のソ連などでは自国内のニュースをBBCなど国外メディアに頼っていたらしいが我が日本国も同じ状態に陥っていた)
たぶん、極限まで病的に右傾化していた我が日本国でも、振り子が右側に振り切った関係で、今度は左側に動き出したのかも知れない。不敬にも敬うどころか天皇を小馬鹿にしている右翼とのグロテスクで滑稽な事件。(歴史に残る愉快な出来事)
孫崎 享 @magosaki_ukeru 2016-08-10
戦前の右翼中「ゾルレン(あるべし)の天皇」と「ザイン(ある)の天皇」がある。ゾルレンの天皇を守るためザインの天皇を殺していいという考え方が出た」(鈴木邦男氏)。今その考えじゃないか、日本会議、安倍首相の周辺に存在。
鈴木邦男氏の見解
私は、「右翼」一水会の鈴木邦男氏と対談し、それが2014年『いま語らねばならない 戦前史の真相』として出版された。ここで私は右翼と天皇について問うた。
孫崎「右翼思想の根本は天皇陛下を重視するということでしょう」
鈴木「確かにそうですが、それが難しい。例えば二二六事件で蹶起した将校たちは昭和天皇の決断で処刑されました。(省略) 戦後に人間宣言したのも間違っていると思っている右翼はいるわけです。
そうすると、天皇のすべてが偉いのではなく、天皇の理念こそが正しいという考え方が出てくる。だから、ゾルレン(あるべし)としての天皇とザイン(ある)としての二つの天皇が存在するというわけです。これが極端に進むと、ゾルレンの天皇を守るためには、ザインの天皇を殺してかまわないという暴論まではいた人がいました。
1947年に削除された大逆罪(刑法73条)
安倍晋三や靖国神社などは、天皇を守りたいのではなくて、守りたいのは『ゾルレン(あるべし)の天皇』なのですから、それとは違っている『ザイン(ある)の天皇』の誅殺もありうるとの、最も危険な破壊的カルトだった。
『ヒロヒト下血報道での敗北以来、30年間「天皇」を論じない赤旗「日本共産党)に代わって積極的に発言する菅野完の蛮勇』
天皇とか右翼が絡むと誰も彼も怖がって沈黙する中で、過激な直接行動が特徴の元解同活動家でシバキ隊の経歴もある菅野完だけが例外的に、今回もマスコミや知識人,右翼左翼など関係者でほぼ唯一自分の意見を積極的に発信している。(★注、菅野完本人は右翼を自称しているが、カルト右翼からは左翼と見做されていて、同棲していた相手から婦女暴行で訴えられたが事実関係を一切争わず清く自分の有罪を認めた過去の事件を蒸し返す陳腐な手口の印象操作をネトウヨが繰り返し繰り返し行っている)
菅野完事務所 @officeSugano · 10月11日
小堀宮司退任らしいんだが、退任理由が「発言内容」ではなく、”小堀宮司による会議での極めて不穏当な言葉遣いの録音内容が(一部週刊誌に)漏えいした”と、「情報が外に漏れた」ってのがおもろいなw
靖国神社宮司が退任へ 会議で「不穏当」発言 共同通信
菅野完事務所 @officeSugano
NHKの報道でも、小堀宮司退任の理由は「不適切な発言で混乱を招いたとして」とある。つまり、「不適切発言」ではなく「混乱」が退任の理由。 もうね、完全に「お笑い靖国神社」だな
靖国神社宮司 天皇陛下についての「不適切発言」で退任へ NHKニュース
菅野完事務所 @officeSugano
これね、笑ってられなくて、民族派同志諸君ね、真剣に考えましょうよ。
お上を否定する発言そのものを靖国神社は否定してないってわけです。つまり、靖国神社は、「あの不敬発言のケジメはとらない、ただ組織に混乱を生じさせたことにケジメを取らせる」っていうてるわけ。
こんなもん許せる?
菅野完事務所 @officeSugano
うちのメルマガの読者は、耳にタコだろうが、靖国神社は本当におかしい。
そもそもさ、8月15日に、参道の真ん中に日本会議にテント張らせて集会させて、高齢化激しいご遺族・ご戦友の方々を脇においやってる段階でおかしい。もはや靖国神社は異例の場所ではない。公開オナニー会場だ
愚者 @awanderingFool
むしろ、あのプレスコメントは「靖国の本音なんだけど、それが漏れた」、とも取れる気が
菅野完事務所 @officeSugano
そうよ。あれが靖国の本音なの。
靖国神社は、
「俺らがやりたいことをやりたいようにやらせろ。それに税金つぎ込め。それに反対する奴や邪魔な奴は、たとえ
天皇陛下でも、ぶっ殺す!」
っていうてるの。それが靖国神社の本音。
菅野完事務所 @officeSugano
つーーーーかさ これさ、小堀宮司一人の問題じゃないでしょ?
そもそも論として、「なんで徳川さんの後任人事を、神社本庁が、人事異動みたいにして決めてるの?」っていう話でしょ。
「本庁というか、打田、お前ちょっと調子乗りすぎ」って怒らんといかんでしょ。
菅野完事務所 @officeSugano
あ。アホだ。俺。連休続きだから曜日感覚ずれてた。靖国神社、宮司がやめたけど、秋の例大祭どうするんやろ。確か来週の水曜日だよな?例大祭
菅野完事務所 @officeSugano
小堀宮司の辞意表明って、今朝のニュースになってたわけだから、辞意表明そのものがあったのは昨日でしょ? ってことはつまり、靖国神社の秋の例大祭のちょうど一週間前に辞意表明だったわけか。
一週間ってのは、後任人事考えたらタイムリミットだったのかもなぁ。
菅野完事務所さんがリツイート
墨東公安委員会 @bokukoui · 10月12日
こんなところにも葛西敬之か…。
「小堀氏を直接推したのはJR東海の葛西敬之会長だが、その葛西氏に入れ知恵をしたのが、神社本庁の田中恆清総長と神道政治連盟の打田文博会長だと囁かれている」
葛西敬之の傲慢で卑劣なところは、さまざまな条件が重なって成功したことを、全部自分の功績であるかのように思っているところである。新幹線半世紀の『運輸と経済』だったか、須田寛氏はJR化後の一定の成功について「天の時、地の利、人の和」と述べていたが、葛西は「ワシが育てた」勢いだった。
考えてみれば歴史修正主義とは、まず国家と自己を一体化させ、その国家の歴史を飾り立てることで自分が偉いかのように妄想する。良いも悪いも含めた様々な出来事の積み重ねの上に自分がいる、という謙虚さがない。葛西の傲慢さと似たようなところがある。さてこそ安倍首相一派の「ブレーン」である。
靖国と天皇の問題に話を戻すと、今上にせよ先帝にせよ、「護憲派」で一貫していることは間違いないと考えられる。ここで大事なのは、皇室は大日本帝国憲法に対しても、日本国憲法に対しても、一番「護憲派」だったということである
まあ明治天皇の周辺まで考えるとちょっと微妙なところもありそうだけど、先帝が明治憲法も現行憲法も、「憲法」という概念を尊重していたとはいえるのではないかと思う。近代日本で天皇とはいかなる存在か、をもっとも根本に規定している存在は憲法だから、それは道理に適っている。
だから、長谷川さんが指摘されるとおり、今上が現行憲法をたいへん尊重していることをもって、ナイーヴに祭り上げるのは間違いであろう。皇室は自己の存続を保証している憲法であれば、徹底的に護憲派になると見るべきである。
菅野完事務所 @officeSugano · 10月12日
大御心に違っても改憲!とかいう連中のどこが愛国者なのか。
で、勘違いすんなよ? 「昭和帝戦争責任無答責」って主張の根拠って、「先帝は大日本帝国憲法にも日本国憲法にも”護憲”って立場だった」ってとこだからな?
菅野完事務所 @officeSugano
そこらへんが、渡部昇一櫻井よしこそして椛島有三高橋史朗伊藤哲夫百地章などの「押し付け憲法だから改憲せんと!」と叫ぶキチガイどもの落とし穴でね
「今上も先帝も日本国憲法にも大日本帝国憲法にも”日本で一番の護憲派”だった」って立場を揺るがせたら「昭和帝戦争責任論」にあいつらが陥るのよ。
『靖国神社宮司が天皇批判!「天皇は靖国を潰そうとしている」…右派勢力が陥る靖国至上主義と天皇軽視の倒錯』2018.10.10 LITERA
「週刊ポスト10月12・19日号が、靖国神社の宮司による衝撃的な“天皇批判”をすっぱ抜いた。
いうまでもなく、靖国神社は戦前・戦中の皇室を頂点とする国家神道の中枢であり「天皇の神社」のトップである宮司が、今上天皇が皇后が行ってきた“慰霊の旅”を全面否定し、皇太子夫妻など皇室全体を罵倒して「靖国神社を潰そうとしている」と批判するとは、ただ事ではない。
昭和天皇は1975年を最後に靖国参拝を行わなかったのは、1978年に松平永芳宮司が行ったA級戦犯合祀だ。
2006年の日経新聞の富田メモ(昭和天皇側近の富田朝彦宮内庁長官の1988年4月28日の記録)『私は或る時に、A級が合祀され その上 松岡、白取までもが筑波は慎重に対処してくれたと聞いたが 松平の子の今の宮司がどう考えたのか 易々と松平は平和に強い考えがあったと思うのに 親の心子知らずと思っている だから 私あれ以来参拝していない それが私の心だ』。
昭和天皇がわざわざ「その上」と言っているように『あれ以来参拝しない』理由が、松平宮司によるA級戦犯合祀である。富田メモで大混乱に陥ったのは安倍晋三など極右だったが、今回の小堀宮司による天皇批判でも同じで、反応したのはごく一部のメディアだけで一般紙はまったく後追いせず、あの産経新聞は沈黙状態。靖国参拝に熱心な極右メディアや安倍応援団も、完全に無視を決め込んでいる。
(抜粋)
10.10 LITERA
『中韓を罵倒するネトウヨ、靖国参拝しない天皇を口汚く罵倒』
カルト右翼が最も得意とする嫌韓嫌中や靖国神社参拝が、実は一番のアキレス腱(最大の弱点)だったとの何とも教訓的で愉快。
今のように天皇が参拝出来ない靖国神社とは、餡抜きのタイ焼きとかタコが入っていないタコ焼と同じで基本的に紛い物。天皇参拝が出来ない最大の原因とは富田メモにあるように東条英機などA級戦犯の合祀であることは誰でも知っている。
中国韓国などの『靖国参拝批判』が出てきたのは1970年代にA級戦犯合祀が明らかになって以後であり、それ以前は批判していないが、同じことが天皇の靖国参拝にもピッタイと当てはまり、全てA級戦犯合祀の問題に尽きるのである。
『グロテスクな破壊的カルト宗教』醜悪なコスプレ右翼
1978年に勝手にA級戦犯の靖国神社合祀を独断で強行した松平永芳宮司とか、今回、靖国参拝で天皇や皇太子などを罵倒して退任する小堀邦夫宮司とは新右翼一水会の鈴木邦男が明確に指摘したように、天皇のすべてが偉いのではなく、(自分たちの脳内の)天皇の理念こそが正しいという唯我独尊。
ゾルレン(あるべし)としての天皇とザイン(ある)としての二つの天皇が存在するので、ゾルレンの天皇を守るためには、ザインの天皇を殺してかまわない。それなら天皇を罵倒する靖国神社宮司も普通に起きるが(カトリック司祭とローマ教皇の関係と同じで)靖国が天皇を罵倒した段階で全て終わっている。
『今上天皇に敬意をはらう愛国的な左翼?と対照的に、天皇を軽んじ罵倒していた極左的な右翼?』
この宮司退任問題に言及しているネトウヨは少数だが、なんと、小堀邦夫宮司の天皇罵倒発言を全面擁護していて、今回マスコミにリークした方を裏切り行為として批判していた。この対米従属命のニセ右翼連中ですが普段から今上天皇とか皇太子、その家族を口汚く罵っているので慣れっこ(習慣)になっていたのです。
★注、
常日頃、低能ネトウヨの天皇の悪口は常識の範囲だから今回退任する小堀宮司のトンデモナイ発言内容に少しも驚かないのである。(逆に、自分たちが天皇への悪口三昧を行っていないなら、腰を抜かすほど驚いている)
(おまけ)
小さい鳥居の田舎の神社にしか見えない招魂場跡地の櫻山神社
日本古来の怨霊信仰『長州藩奇兵隊、高杉晋作の招魂場』
(身分差別無しは嘘で、被差別を最初から排除した)奇兵隊の戦死者の魂を招く『招魂場』を山口県下関市に高杉晋作が作った1863年当初は空地で、その後に社殿を造営、王政復古のクーデター後の1969年(明治2年)に首都に移り東京招魂社になり、1879年(明治12年)に今の靖国神社の名称に、地方の招魂社は1939年(昭和14年)に護国神社と改称している。
しかし靖国神社の前身である山口県下関市の『招魂場』跡は何故か護国神社にはならず、誰も知らない小さな田舎の社として『櫻山神社』の名前のまま。世界遺産になった吉田松陰の生まれた小さい家(松下村塾)のように観光地化されず現在に至っている。
東京の靖国神社よりも招魂場としては本家なのに、なぜか靖国右翼が誰もお参りしない不思議な神社だった。(聖地としてお参りしないどころか、逆にネトウヨにとって山口県下関市の最初の『招魂場』の存在自体がタブーだった)
『天皇制とは無関係だった長州の招魂場(国家神道の総本山としての現・靖国神社)の不思議』
亀井静香は戊辰戦争の会津藩とか西南戦争の薩摩藩(西郷隆盛)を排除する靖国神社を『長州の氏神さま』程度の存在だと喝破したが、戦没者の慰霊の場所としては何とも不適切なのである。
国家元首の訪問時には献花される習わしの世界各国にある『無名戦士の墓』は死んだ兵士達の敵味方を差別しない。ところが、靖国神社の売りは天皇への忠誠心であり厳格に差別することで成り立っていた。(ただし禁門の変で御所に向かって砲撃した久坂玄瑞のような悪質な朝敵まで『長州藩士だから』との理由で靖国に合祀されているのです。靖国神社の選別の基準としては天皇への忠誠心よりも長州への貢献度が優先されていた)
小さな社殿の裏側は、寺院の墓地に見える石柱が並ぶ。(神仏習合?)
日本最初の『招魂場』の跡地にある『櫻山神社』の後ろ中央に吉田松陰の個人名を記した墓石
悪を善に変える錬金術詐欺『祟り神としての靖国』怨霊信仰
古来からの伝統的神道(陰陽道)では死者の魂を呼び戻す『招魂』は禁止されていた。(儒教での招魂は生きている人の弱った魂を元気にするというもので、死者を神として祀る靖国神社『招魂場』とは意味が大きく違う)
死者を神として祀る靖国神社とは、恨みをもったまま非業の死を遂げた崇徳天皇とか菅原道真が祟り神となって現世に災いをもたらさないよう神として拝んだ日本独自の怨霊信仰の可能性が高い。
プロイセンの戦略家クラウゼヴィッツの『戦争論』によりと、軍事とは戦略と戦術と兵站(ロジスティック)の3要素で成り立っているが、日清日露、日中戦争や第二次世界大戦の死者のほとんどは病死か餓死で、お粗末なロジスティック(兵站の失敗)で無駄に兵士が命を落としていたのですから、成仏できず怨霊として現世を彷徨うことになる。
幕末期のクリミア戦争での英仏軍の死者の大多数も病死(兵站の失敗)だったので生まれたのが博愛主義のナイチンゲール神話。一番大事な感染症対策が無かった結果、神話とは逆に死者が増えていた。(極悪を最善にする錬金術のシリアのホワイトヘルメットと同じ、成功した国家詐欺)
怖ろしい『祟り神』にならないよう、死者の恨みを癒す『慰霊』は是非とも必要だったのである。最初の招魂場も意味が同じで西欧列強4ヶ国艦隊にボロ負けした『下関戦争』で犬死した奇兵隊戦死者なので、命令した側に全面的な過失があった。(東条内閣の商工大臣の岸信介とかその孫の安倍晋三など日本の極右国粋主義勢力が中国韓国がいくら嫌がっても頑固に靖国参拝に拘るのは『祟り神としての怨霊信仰(靖国神社)』と見れば辻褄が合う)
★注、
兵站の失敗を誤魔化す目的で生まれたのナイチンゲールとシリアのホワイトヘルメットが同じ博愛神話(極悪を最善に素早く入れ替える国家規模の錬金術)だが、西欧諸国がグローバルなマスメディアを押さえている関係で国家詐欺が一応成功している。対してローカルな日本の靖国神社の錬金術の方も国内メディアを押さえていた『玉音放送』以前は一応は成功していた。
大成功したナイチンゲール神話も、失敗しつつあるホワイトヘルメット神話も、大失敗した靖国神社神話も、実は仕掛け的には『五十歩百歩なのだ』と思えたら少しは腹立ちが収まるだろう。(と書いていたら余計に腹が立ってきた)