逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

世界同時多発プロパガンダ(情報操作、世論誘導、宣伝・広報)の胡散臭さ

2014年08月31日 | 社会

(オレンジ色の囚人服の米国人記者が首を切断されて殺される直前のビデオ映像ですが、拡大してみると、なんと記者の襟にはピンマイクを装着して撮影されている)

11年前の2003年、イラクでアルカイダ系武装勢力に捕まった日本人青年香田証生さんの首を切断する瞬間が写っている動画がユーチューブで公開されている。
8月19日、アルカイダ系のISISに拘束されていたアメリカ人ジャーナリストの『斬首映像』なるものが公開され、現在、米情報機関が映像が本物であるかどうかを確認中。
米国家安全保障会議(NSC)のヘイデン報道官は『もし本物であれば、無実の米国人ジャーナリストの残忍な殺害に愕然とする』との声明を出した。
『米国へのメッセージ』とのタイトルのユーチューブの斬首動画では全身黒服の男が、『処刑は、オバマ大統領による空爆への報復だ』と述べている。
今回は11年前の斬首が明瞭に分かる動画とは違い、米人記者が声明を読み上げる場面と、斬首の場面とが別々であり余りにも大向こうを意識した、芝居がかった演出から『やらせではないか』との疑惑が持ち上がっている。(この『やらせ疑惑』のアメリカが関与の真偽は不明だが、ISISのプロパガンダであることだけは100%確実である)

『米国人ジャーナリスト斬首ビデオの2日前の日本人尋問(拷問)映像の怪』

ISISの衝撃の斬首ビデオ公開の2日前の8月17日、日本人にとってはもっと衝撃的な映像が公開されている。
イスラム武装組織ISISのメンバーが航空自衛隊幕僚長だったタモ神とも関連があるPMC(プライベート・ミリタリー・カンパニー)の湯川遥菜社長を拷問するYouTube動画をアップロード。
日本のすべてのマスコミでは『日本人男性を拘束』とか『尋問』とか曖昧に報道する。ところが後ろ手に縛られて倒れている男性は暴力を奮われ頭から血を流しているのですよ。
顔面に長い鋭利な刃物を突きつけられた動画を見る限り、到底マスコミが言う『尋問』などと呼べる水準には無い。(少しでも逆らえば直ぐに殺される絶体絶命の形勢なので)誰が見ても明らかに『拷問』である。
その後の日本のマスコミですが、『生きている』との前提で報道が行われているのが不思議である。(ネット上にはISISが処刑したとの投稿が行われている)
このISIS作成のYouTube動画ですが、間違いなくISISのプロパガンダ(宣伝広報の類)であり、『売名目的のフィクション』に見えます。逆にフィクションではなく本物なら既に殺されている可能性が高い。

『宣伝広報(プロパガンダ)としてのマスコミ報道』

『木霊の宿る町』2014.08.21 Thursday『資料 ISISの尋問を受けているらしき日本人』では、カナダのバンクーバー在住のブログ主さんは、『オノマはこの動画が本物ではなく、売名目的のフィクションではなかろうかと疑っている。』として、日本では絶対に見れないモザイク無しの動画を紹介している。
問題の動画ですが、我が日本国では全部のメディアが例外なくモザイクで顔を隠している。(日本の恥部大野伴睦と同じで、顔面がポルノだった?)
ところが本人が得意げに銃を振り回している映像の方は『モザイク無し』。
このような緊急を要する非常時の場合には『人命救助』が何よりも優先されるべきであり、『武装する日本版民間軍事会社のCEO(最高経営責任者)』の動画などモザイク無しの全国放送など論外である。(殺してくれと言っているのと同じ)
全国放映どころか、即座に削除するべきであろう。
ところが堂々と放映して、一方ではISISがインターネット上に公開して世界中で見れる画像には加工してモザイクを入れるニホン国のマスコミの倫理観とか道徳観、危機管理には呆れ果てる。
カナダのバンクーバーだけではなく『ミクロネシアの小さな島・ヤップより』のsuyapさんの場合も同じで、『わたしはオノマさんと同じく、生のままの動画を数点見ました。』とある。
日本国内だけが日本人の尋問場面が見れない。(他の世界各国では見れるのに)誰でも見れるISISの画像を一方的に情報封鎖している。
ところが『人命に係わる危険な情報』の方はそのまま垂れ流す不見識。
この現象ですが、マスコミ報道と言うよりも、『何かのプロパガンダである』と見たほうが判りやすい。
なんとも不思議すぎるのである。

『否定出来ないアメリカとISISとの密接過ぎるズブズブの関係』

不思議と言えば、『ISIS』を今では日本国のマスコミ全員が呼称を『イスラム国』で統一している。
ところが、この不思議な現象は日本一国だけではないらしいのである。
なんと外国のマスコミでも同じなのですから余計不思議である。(日本だけの珍現象ならたぶん阿呆の安倍晋三が主導しているが、世界規模なら米英が主導している世論誘導の印象操作なのです)
『イスラム国』ですが、それまで欧米諸国でISIL(イラクとレバントのイスラム国)とかISIS(イラクとシリアのイスラム国)とか呼ばれていた。
ところが8月末にIS(Isramic State=イスラム国)を正式名称と自称した国家樹立宣言(つまり国域をシリア・イラクまたはレバント地域に限らないという意味)以来、欧米各国のマスコミも日本のマスコミも同じで一つの例外もなく『イスラム国』の呼称を採用する。(普通なら、このような場合には即座に『一つ』に統一されることは無いのである。各自の考えで新旧色々な名称で呼ばれる)
ISISが唐突に『イスラム国』建国を宣言したのですよ。(それなら短時間で、また勝手に別の名称を名乗る可能性も十分ある)
ISISが自ら名乗っているからと言って、ISISを『イスラム国』と呼ぶのは、普通の政治常識ではISISの同調者やISISのメンバーだけである。
(この様な場合、本来ならISISのシンパ以外には誰も『イスラム国』などとは決して呼ばないのである)
正式名称で呼ぶ行為とは、相手を尊重しているとか支持しているとの政治的な意思の表明なのである。(日本は長い間中国を『中共』の蔑称で呼んでいた。日本のマスコミ報道で『中共』が今のように『中国』に変わったのは国交回復以後の話)
日本や欧米のマスコミは英国との二重国籍で反体制派のスーチーを支持して正式名称のミャンマーではなくて長い間ビルマ軍事政権と呼び続けていた。(この場合にはビルマの呼称以上に問題なのマスコミが必ず頭に付けていた『軍事政権』との枕詞であろう。
選挙で選ばれたしタクシン派の政府を打倒したタイの正真正銘の軍事政権に対しては、マスコミは決して『軍事政権』との枕詞は使わないのである)

『世界規模で同時多発的に発生した解決不能の五つの「危機」が同時進行する』

北欧神話の世界の終わりの『ラグナレクの日』(神々の運命、あるいは神々の死)は2014年2月22日である。
『ラグナレクの日』の前日の21日に挙国一致内閣樹立で合意していた親ロ派のヤヌコビッチ大統領はネオナチが引き起こした2月22日の銃撃事件を口実にロシアに逃亡。あっけなく政権が崩壊し、以後ウクライナは泥沼の軍事紛争に突入して、クリミヤ半島のロシア領併合での経済制裁の応酬やマレーシア機撃墜事件など益々紛争はエスカレートしていく。
マレーシア機撃墜の数時間後にはイスラエル軍がガザに侵攻して延々と破壊と殺戮を繰り返す。(現在は一時停戦が成立している)前の2回(2009年の地上侵攻や2012年のガザ空爆)と同じ恒久的停戦でハマスと合意するが、イスラエルの『ガザの封鎖解除』の口約束が反古にされれば、7年間にも及ぶ完全封鎖状態のパレスチナ人の怒りが爆発。今後パレスチナ騒動が危機的にエスカレートするのは確実である。
シリアでは国連平和維持部隊さえアルカイダ系の武装勢力に拘束されるほど事態は悪化している。欧米やサウジアラビアが支援してシリアで力をつけたアルカイダ系のISISのイラクでの暴走が止まらない。
『能力』が無いのか『やる気』が無いのかは不明だが、アメリカ(オバマ大統領)にはシリアやイラクの紛争を解決する『戦略』がまったく無い事実を認めている。
たぶん、やる気も能力も、両方ともが今のアメリカには無い。これでは益々騒動がエスカレートするのは確実である。
西アフリカのエボラ出血熱を含めて、『西欧からの距離』との視点ならなら、五つの危機は同一距離の『地域』で発生している。
一見すると原因も結果も別々だと思えるウクライナ危機もパレスチナ危機もシリアやイラクの危機も同じで、何れも同時期に人為的原因で引き起こされているのですから、同一集団によって、同一の原因(『猫だまし』でわざと騒動を起こして真実を隠蔽する目的)で起きている可能性が考えられるのである。
(場所と時間と目的が『同じである』なら、それならエボラも人為的な原因が考えれれる)
突如70年ぶりで日本の首都東京のど真中でデング熱が発生した。
WHOが20000人の患者を予想するエボラ出血熱ですが、ギニアで発生した後、リベリアとシエラレオネで感染が確認されその後ナイジェリアにも飛び火したと発表されていた。
ところが、西アフリカのエボラ・ウイルスはギニアからの感染拡大ではなく『同時多発』で発生していた可能性が高い。
以前のエボラ出血熱は人口希薄な僻地で間歇的に少人数の患者が発生していたのでサルやコウモリなどの野生動物がエボラの宿主であると考えられてきた。
ところが、エボラ発生以来40年近くも探しているがエボラ・ウイルスの野生動物の宿主の存在は未だに確認されていない。まったくウイルスの出所が不明なのです。
しかも今回はリベリアの首都など大都市を中心に感染が爆発して、『空気感染しない』とされていたのに医師などの医療関係者の犠牲者が120人以上も出ている。今までのエボラ出血熱の医学常識が通じないのである。(なんと、このエボラ出血熱では既にエボラ・ウイルス本体の特許の出願が行われている)

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2 コメント

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空爆する口実の為に存在する (鳩と共生)
2014-08-30 14:36:54
この米国人記者が首を切断される映像で疑問に思うのは切断される場面が見当たらない所です。 アメリカ御得意の情報戦(嘘情報)の一環ではないかと思います。

ISIS(イスラム国)は完全に イラク・シリアを空爆する口実に用意された傭兵集団だと何かの記事で読みましたが その通りだと思いました。 

米軍の空爆の範囲をイラクからシリアへ拡大する可能性についてもアメリカが言及していましたが オバマ大統領は難色を示している様で国防総省やネオコン・共和党などが空爆に積極的な様で国連の決議なしにイラクも空爆し始め マリキ首相を強引に辞任に追い込み シリアもアサド政権打倒の為に手段を選ばなくなっているので心配です。
返信する
『戦略が何も無い』と認めた、案外正直なオバマ大統領 (宗純)
2014-08-30 16:56:59
鳩と共生さん、コメント有難うございます。

アメリカ軍ですが少し前にはISIS(イスラム国)を支援してシリア政府軍を空爆すると言っていたがロシアのプーチンに止められている。
アメリカなど欧米諸国とかサウジアラビアが支援していたISIS(イスラム国)がシリアからイラクに進出したら、途端に空爆だと言い出した。
米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長は軍事上イラクだけでは無くてシリア領内も空爆する必要があると明言するが、
この『昨日の友は今日の敵』の米軍による180度逆のシリア空爆に対してオバマ大統領は何も戦略が決まっていないと正直に答えているのですね。
米軍とかアメリカ政府ですが、基本的に支離滅裂なのです。
孫崎 享もツイッターで、
『イスラム国:25日星条旗新聞「シリアは、イスラム国との戦いに協力の用意はあるが、シリア政府の同意なしでの空爆は侵略とみなされる」。
そりゃそうだ。主権があるんだから。
シリア外相「昨年シリア政府と倒そうとした時と情勢が如何に変わったか」と発言。これもその通り。
勝手だよ。欧米諸国は。』

ISISですが、これは『イラク・シリアを空爆する口実に用意された傭兵集団』との解釈よりも、欧米やサウジアラビア、湾岸諸国が株主の民間軍事会社の巨大なものと考えた方が判りやすいでしょう。
傭兵(民間軍事会社社員)だったハイジのおじいさん
2014年08月24日 | 社会
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/a89dc7bca2c1c5e8d6d3d3a086bc83c5
スポンサーからの膨大な収入があるので、なんと、シリアやイラクの正規軍兵士よりも余程給料とか怪我や死亡時の手当てなどの待遇が良いらしいですよ。
イラク政府軍20000人がシリアから侵攻したISISの800人の外国人傭兵を見て戦車など最新兵器を捨てて一目散に逃げたらしい。
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