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逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

EUの禁輸に抗議、カナダ議会レストランでアザラシ料理

2010年03月15日 | 社会
写真:アザラシ肉をつまむマッケイ加国防相(中央)(2009年8月22日、カナダ北部ヌナブト準州)

『反捕鯨映画ザ・コーブ』
日本のイルカ漁を隠し撮りして、米アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受けた『ザ・コーヴ(入り江)』の制作メンバーが、今度は販売禁止対象となっている鯨肉を客に提供していたカリフォルニア州のサンタモニカ空港にある高級すしレストラン、ザ・ハンプを告発する。
『ザ・コーヴ』の共同プロデューサーを務めたチャールズ・ハンブルトン氏が昨秋、友人から同店が鯨肉を 提供しているとの話を聞いた事がきっかけで極秘潜入調査。当局が連邦法違反で3月10日起訴した。
米海洋哺乳類保護法は海洋哺乳類の売買を禁じているが、日本人シェフ(45)には最高で禁固1年と罰金10万ドル会社には罰金20万ドルが 科される可能性がある。
『IWC』
日本の調査捕鯨に対するシー・シェパード(SS)の過激な抗議活動が刑事事件にまで発展するなか、国際捕鯨委員会(IWC)のマキエラ議長(チリ)は2月、南極海などでの日本などの調査捕鯨を今後10年間停止する代替案として、一定の上限を設定することで全体の捕鯨頭数を削減することを条件に、南極海や日本沿岸での事実上の商業捕鯨の再開を認めることを提案。
IWCは1986年の『商業捕鯨モラトリアム』で、商業捕鯨を禁止したが、日本は『調査捕鯨』の名目で鯨の捕獲を続けている。

『欧州議会、アザラシ製品の禁輸を決定』

欧州議会(定数785議席)は2009年5月5日アザラシの毛皮製品の輸入や取引を域内27か国で禁止する法案を550対49で可決した。
欧州議会による禁輸措置に最大のアザラシ漁を行っていたカナダの政府や議会が反論。
ストックウェル・デイ貿易大臣は、
『採決はカナダがガイドラインに従ってアザラシ猟を行っているという事実を無視しており、ノルウェーなどアザラシ猟を行う他国政府と協力し、世界貿易機関(WTO)に異議申し立てする。』
保守党ジェイ・ヒル下院院内総務は、
『アザラシ猟は人道的で合法的な経済活動であり、欧州議会でこのたび決定されたアザラシ製品禁輸措置は、誤解に基づく、扇動的な、逆効果の、撤回されるべきものである。』
ケベック連合のジル・デュセップ党首は、
『欧州議員たちは、みな藁で編んだ靴を履いているのだろうか。彼らの中には革靴を履いている人が何人かいるのではないか。それには動物が必要だ。』
バルセロナのカナダ領事館前でアザラシ猟抗議デモについて、
『闘牛を行っているスペインがアザラシ猟に反対するのは、完全に異常である。』『彼らを偽善者だ。』と非難。
カナダ下院は2010年のバンクーバー・オリンピックでは連邦政府がアザラシ製品の宣伝に努めるよう求めるとともに、カナダ・オリンピック委員会に対し、選手のユニフォームをアザラシの革で作るよう、全会一致で採択する。
アザラシ猟は現在、世界で年間約90万頭を捕獲しているがカナダは約30万頭を捕獲、世界最大規模の猟を行っている。
イヌイット協会のメアリ・サイモン代表は、オリンピック委員会がイヌイットの石の道標『イヌクシュク』をオリンピックのロゴに採用したことを指摘し、『アザラシ猟も我々の文化だ』と語った。

『カナダ(女性)総督、アザラシ生肉を食べる【09年5月27日 AFP】

カナダ北極海周辺を公式訪問中の同国のミカエル・ジャン(Michaelle Jean)総督は26日、目の前で解体されたばかりのアザラシから心臓を抜き取って食べてみせ、国際的に苦境に立たされている先住民イヌイット(Inuit)のアザラシ猟への支持を示した。
ジャン総督の最初の訪問地、カナダ・ヌナブット(Nunavut)準州ランキンインレット(RankinInlet)では、地元開催のフェスティバルにイヌイット数百人が集まった。
ジャン総督は、英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)が任命したカナダの元首代理として、今週、同国北部の9つの地域を訪問する。
ジャン総督は、地元市民が総督のために解体したばかりのアザラシのもとにひざまずき、イヌイットのナイフ「ウル(ulu)」を用いて、肉をそぎ落とした。その後、総督は、主催者の1人に対し「心臓を食べてもよいですか?」とたずねた。
カナダのCTVテレビによると、ジャン総督は、アザラシは「非常に美味」で「お寿司のような味」だったと述べたという。
アザラシの血に染まった手をふいた後、ジャン総督は、欧州連合(EU)によるアザラシ製品の禁輸措置によって大きな打撃を受けることになるとの懸念も上がっている、カナダの伝統的なイヌイットのアザラシ猟と交易に対する支持を表明した。
欧州議会(European Parliament)は前月、アザラシの商業捕獲への抗議として、EU域内でアザラシ製品の輸入や取引を禁止する法案を可決した。
イヌイットなど極北地方の先住民らはこの禁輸措置からは除外されているものの、2010年から施行される同法が、イヌイットらの生活に必然的に影響を与えることになるとの懸念が広がっている。

『カナダ首相、アザラシ肉食べて商業捕獲支持を表明』

[イカルウィット(ヌナブット準州)2009年8月18日 ロイター] カナダのハーパー首相は18日、食用の捕獲について欧州などから批判のあるアザラシの肉を食べて、商業捕獲を支持する態度を示した。
カナダ極北を訪れてた同首相は、アザラシ猟の伝統が先住民イヌイットの生活の一部となっているイカルウィットで、主要閣僚らとアザラシのばら肉やレバーを口にした。   
動物保護団体は、カナダのアザラシ産業を廃止させようとしており、特にヨーロッパで反対の声が強い。欧州連合(EU)は今年、アザラシ製品の輸入禁止措置に踏み切った。これに対しカナダは、同産業への批判は科学的な根拠に基づいたものではなく感情論だとして、抗議している。
ハーパー首相は記者団に対し、『率直に言えば、アザラシの取り扱い方は、他の動物を扱う産業と比べて良い方だと思う』と話し、会見を聞いていた地元住民から、拍手がわき起こった。

『カナダ議会レストランにアザラシ料理』

【オタワ2010年3月8日ロイター時事】カナダ議会はアザラシ製品の輸入を禁止した欧州連合(EU)に抗議するため、10日に議会のレストランでアザラシ肉を使った料理を出すことになった。
同国の保守党政権は禁輸措置と闘うとしている。
EUは昨年7月、カナダ大西洋沖合でのアザラシ猟は残酷で非人道的だとして、アザラシ製品の輸入を禁止した。
10日に出されるのはダブルスモーク・ベーコン巻きアザラシの腰肉(ポートワインソース添え)。
セリーヌ・ハルビューペイエット上院議員は『すべての政党は、アザラシ猟で生活している人々を支援するカナダ議会への連帯を国際社会に示す機会を与えられている』
『アザラシ猟で生計を立てる人々を支援するカナダ議会の団結を、国際社会に示すための機会だ。あらゆる政党からの参加を歓迎する』と発表した。
カナダ政府は、毎年3、4月に行われるアザラシ猟は大西洋岸の漁業関係者に価値ある収入をもたらすと強調している。
カナダ政府によれば、3〜4月に行われるアザラシ猟は、大西洋岸の漁業コミュニティーの貴重な収入源。アザラシは、銃で撃つか、先端に金属が付いたハカピックと呼ばれる棒で頭部を殴って殺すという。

『ダブルスタンダード』

国内で年間300万頭のカンガルーを殺すオーストラリアや年間30万頭のアザラシを殺すカナダが日本の調査捕鯨に反対している。
因みにカナダは絶滅が心配されている北極海の鯨類の先住民による捕鯨は別枠で認めている。
黒マグロであれ鯨類であれアザラシであれ、あるいはマイワシのような魚類など全ての生物資源は適切な捕獲量であれば持続可能で地球にも人類全般にとっても優しいことは自明な事柄である。
合理的な持続する生物資源の利用は、倫理的にも道義的にも経済的にも何ら問題とはなら無いし、これ等の利用による利益は人類にとっても地球全体にとっても健全である。
理論的に持続不可能な、埋蔵量に限界がある鉱物資源(石油や石炭)の利用による利益は、長い目で見ると子孫に災いをもたらす種類の『緩慢な悪徳』であり、対して持続可能な生物資源の有効活用は道徳的にも健全なのです。
化学繊維のコートよりも80年代に欧州で『可哀想だから』という理由で禁止されたアザラシの幼獣の毛皮(ホワイト・コート)の使用の方が地球にも人類全般にも遥かに優しいことになります。
同じような例では、自然放牧のオーストラリアの牧畜とは違い、1トンの穀物を生産する際に約1トンの肥沃な土壌が流失していると言われている、貴重の耕作地の土壌流出を伴う穀物(とうもろこし)で飼育されるアメリカの牛肉食よりも、日本の鯨肉食の方が自然に対するダメージは格段に小さく地球にも人類にも優しいのです。

『人が「生きる」とは何か。』

命ある生物が生きている限り分子的には変化してやまない存在で、『生命』とは代謝の持続的変化であり、その変化こそが生命の真の姿なのであると、分子生物学者ルドルフ・シェーンハイマーは主張する。
毎日自分が食べる食物も、食べる主体である『私』という命も、分子科学的には殆んど同じもので、ほとんど同格とみなされる。
正に毎回毎回の食事とは『命をいただいている』のであり、食べものとは他者ではなく、自己と同格の存在とみなしても、それほど間違っていない。
人を含むすべての『生命』は生きていく為には必ず食べなければならず、『食べる』ためには他の生命の犠牲に依存しなければならないのです。
この事を明確に理解している現代人は少ないが、『生きる』と、『食べる』とはある意味では同義語でもある。
そして、『食べる』とは『他の命を食べる』の意味でも有るので、それなら『生』も『死』も『食』も別々の事柄ではなく、その正反対の、分かちがたく相互に結びついた一連の事柄でもあるのでしょう。


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3年前の選挙時の公約 ? (逝きし世の面影)
2010-05-29 10:43:05
日向男さん、コメント有難うござます。

直前に迫った総選挙対策ではないでしょうか。?
今年中には選挙があるらしいのですが、リーマンショックの影響でご他聞にもれずオーストラリアも不況に喘いでいる。
そのために与党労働党ラッド政権の支持率は鳩山内閣程ではないが下がり続けている。
こんな時には韓国のハンナラ党李明博政権に限らず、内政で失敗した時は何でも良いから敵を見つけて国民の目を外交など外に逸らすのは誰でもが考え付く事です。
現労働党ラッド政権が前保守党政権から政権を奪った3年前の総選挙時に環境保護団体の票を目当てに反捕鯨の公約をやってしまったらしい。
公約した手前、何もやらないと有権者の反発を招くし、野党保守党に格好の攻撃材料を与えてします。
日本の調査捕鯨ですが、
日本名物の無駄に大きい箱物造り(ケインズ学説の不況対策としての無駄な公共事業)の一環で必要量を超えている。
クジラ肉は消費と供給のバランスが崩れて冷凍倉庫の在庫は溜まる一方で、クジラの在庫で倉庫の維持費だけでもばかに出来ない額です
そして今年6月のIWC総会では日本の沿岸捕鯨を認めて、その代わりに南極海の調査捕鯨を止める案が反捕鯨の米国出身の議長から提案されて可決される可能性が高い。
国際司法裁判所提訴ですが、オーストラリアは肝心の理由を明らかにしていないのです。
それはそうでしょう。日本の調査捕鯨ではオーストラリアの国益を直接には侵害していない。
侵害しているのは、豪州政府の反捕鯨の世界観とかクジラの人権?なのですが、これは提訴してもオーストラリアに勝ち目は無い。
ですからこの提訴は裁判を起こすことが目的で、勝つ目的ではないでしょう。
これは日、米、濠三者の出来レースの可能性すらあります。


国際司法裁判所提訴と言えば、
日本の主張する『不法占拠されている竹島』ですが、本当に政府の主張どおり正当な日本領が不法占拠されているなら今直ぐにも国際司法裁判所に提訴するべきなのですが、これを日本の政府は行う気配も無い。
これは実効支配している韓国に日本側が裁判で負けることを恐れて提訴しないのですが、
ネットウヨなどは『日本が提訴した場合に韓国側が領土問題について選択条項を盾に裁判自体を拒否するからだ』なる珍論で反論して絶対に提訴しない日本政府を擁護しているのですが、論理に無理がある。
韓国は「選択条項受諾宣言」の排除を宣言しているので、日本側が提訴すれば韓国側は受けて立つでしょうが、そうなれば日本側に勝ち目が無い。
今まで実効支配している側が負けた判例が一つも無いのですよ。
ですから多分日本の方が負ける。勝ち目が無いのです。
だから日本政府は口にするだけで絶対に提訴は行わない。
韓国政府に正式に竹島問題で上申書を提出したのは国交回復以前の50年代で半世紀以上前の事です。
『竹島を不法占拠』などの表現は21世紀になってから我が国で国民の極端な右傾化を見越して自民党政府が始めた表現方法ですが、これは第三次中東戦争の結果イスラエルがガザやヨルダン川西岸を軍事占領して国連安保理決議を無視して居座っている事に対して使われる言葉です。
日本の海上保安庁を制圧して韓国軍が竹島を占拠したなどのことがない限り、国際的には使わない方が良いでしょう。
外交とは自国の体面(面子)も大事ですが、交渉相手の体面も尊重するのが基本なのです。
これが無いと円滑な話し合いは進みません。
ところが日本政府は外交と防衛はアメリカに丸投げなので、例えば北朝鮮問題では相手の面子を如何にして潰すかだけにしか興味が無いか如き態度に終始してアメリカにまで呆れ返られている始末。
これでは物事がもめるばかりで何かが纏まることはないでしょう。
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国際司法裁判所に提訴 (日向男)
2010-05-28 16:03:12
オーストラリアの首相が日本の捕鯨を国際司法裁判所に提訴したらしいですね。

しかし、どう考えても合法なので、普通なら負けることはないと思いますが、アングロサクソンの政治力をもってすれば、白を黒にすることなどわけありません。

シーシェパード乗組員の逮捕でオーストラリア・ニュージーランド政府あたりがもっと騒ぐかと思ったら、意外に静かなことなどを考え合わせると、実はこの提訴は反捕鯨運動の幕引きを狙っているのかもしれない気がします。

敗訴になることで、終息させるつもりなのではと。
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マトリックスさん、もえおじさん、コメント有難うございます (逝きし世の面影)
2010-03-22 17:20:35
奇術師が右手を大きく動かしている時には、まったく動いていない目立たない左手で何かの重要な工作をしている場合が多い。
あるいは目立つ有名主役の陰に隠れて目立たない黒この無名のアシスタントが実は一番大きな仕事をしている。
二番目の例は、日本の保守政治の特徴で選挙で選ばれる誰でも知っている自民党の政治家は、実は政治をまったくしていなかったのです。
していたのはマスコミにまったく名前が出てこない本来政治家のアシスタント役の官僚組織の役人たちだった。
彼等が本当の日本の政治を実質的に動かしていたのです。
これはマスコミ報道でも同じ事があるようです。
大きく報道されているものが大事なのではなく、その正反対、逆になっている場合がある。
何か大事なニュースを報道されたくない時に、無理やり大きなニュースをマスコミが総出で作り上げてニュース報道の時間枠を乗っ取って『知られたくない不都合な真実』を隠蔽する。
ただこのマグロ禁猟ですが、これには当てはまらないでしょう。
何故なら黒マグロを食っている8割は日本人ですよ。ですからトヨタ叩きと関連しているとすればジャパンバッシングの一環だろうと思うが、これからの類似の日本を標的にした事件があるか無いかで判断できるでしょう。
其れよりこれは文明論(宗教観)に近い話では無いでしょうか。?
其々の民族の食習慣と文明、宗教とは切っても切り離せない密接な関連があるようです。そして其れは民族差別にも直結している。
今ではアイルランド人はもちろん白人ですが昔は入れていなくて厳しい民族差別が存在していた。。
ケルト民族は日本人と同じよう野草の採取や海草を常食するのですが、これがイギリス人のアイルランド人差別に結びついている。その為にアイルランド人はイギリス人に見つからないように隠れて山菜を取っていたとの記録もあります。
菜の花のおひたしを日本料理に出されたイギリス人が『これは馬などが食うもので人間が食べるものではない』と激怒したと言うような極端な例もあるが、キリスト教の厳格なヒエラルキーの中に食も共組み入れられているのでしょう。
欧米人たちの、牛は食べても良いが鯨はダメとの手前勝手な屁理屈の根拠にもなっているのでしょう。
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報道されない問題 (もえおじ)
2010-03-22 12:16:19
米国政府は、「湾岸戦争」に行った自国のアメリカ兵の20万人以上が劣化ウランに被爆して後遺症で苦しんでいる問題についても、「これらの人たちの病気と、イラクへの派兵とは因果関係が無い」と断定し、彼らに何の保障もせず見殺しにしています。 一方で、人権・環境面から見て恐ろしい犯罪行為である劣化ウラン使用問題が隠蔽され、他方で動物愛護団体・エセ環境主義者が鯨・アザラシ・クロマグロ等でメディアを騒がせているのは皮相です。(米国単位で見れば、驚くべき偽善。)

当然、表面的で大衆迎合の報道機関の姿勢は非難されなければならないのですが、従来のメディアでは限界があります。 例えば、諫早湾の埋め立てや八つ場ダムや高速増殖炉「もんじゅ」、(最近では)築地移転の問題には明かに問題隠蔽の圧力が感じられますが、「何が報道されていないのか」を知る事が難しいのも事実です。 その意味では、インターネットの役割は大きいです。
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第2のベトナム (マトリックス)
2010-03-22 10:15:55
今のマグロ禁輸で世界の目を逸らさせている本当に重大な問題は、第2の枯葉剤ともいえるイラクの劣化ウラン弾ではないでしょうか?水源が汚染され100万人以上が被曝しているのです。水道水が放射能で汚染されている問題が隠されている事態は、まさに捕鯨問題でベトナムの枯葉剤被害を隠した方法と同一でしょう。日本のマスコミはテレビと新聞を使った異常な小沢・鳩山叩き、去年の夏のくだらないのりぴー追っかけ、オリンピックの国母君叩きなど、中学生のいじめレベルで百害あって一利なしではないでしょうか。
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もえおじさん、コメント有難う御座います (逝きし世の面影)
2010-03-21 10:36:45
御紹介の、インターナショナル・ヘラルド・トリビューン(International Herald Tribune)は、現在は「ニューヨーク・タイムズ」の傘下。世界11都市で印刷され、164カ国で発行されている英字新聞。発行部数は約23万部。
日本でも有名なニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストは日本国内のメジャー4大紙のように全国では読まれなくて各都市限定で発行されているし部数も数十万部の少なさで、これ等の新聞の置かれている立場や意味するところが大きく違うようですね。
今回アメリカが欧州に同調して全面禁猟に賛成していますが本心では違っていたのでしょう。
反捕鯨でも政府が積極的に推進したのベトナム戦争当時の70年代の話で、オレンジ作戦(枯葉作戦)の自然破壊の隠蔽工作として突然反捕鯨の方針でっ大々的な広報を行ったのが真相でしょう。ただ動き出した公共事業が途中で簡単には止められないのは諫早湾の埋め立てや八つ場ダムや高速増殖炉文殊とまったく同じ構造になっています。

『食文化』は、文明の最も基礎的な下部構造で、『食文化』こそが最も基本的な文明の基本中の基本で、民族のアイデンティティーの最重要部分をなしているのです。
仏教でも少しは禁忌はあるのですが、ユダヤ、キリスト、イスラムの一神教世界では経典にこと細かに記載していて日常を縛っている。
日本が弥生時代以降に中東や欧州のような連作出来ない畑作での小麦ではなく、連作が可能な水田による稲作に依存していた事が社会構造に決定的な影響を与えたと思っています。
食問題は必ず文明の衝突の側面があるようです。
今では日本人もキムチを食べ内臓食を普通に行っていますが、以前はそうではなく朝鮮人差別の一つに食習慣の違いから来る体臭の違いもあったのです。
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単なる食文化の違いの問題 (もえおじ)
2010-03-20 20:41:53
他方では、捕鯨や黒マグロに関する対立を「東洋人対西洋人の人種間対立」や「文明の衝突」にしないようにする強い考え方もあります。 元来、それらは単なる食文化の違いの問題であり、政治問題化させないことが重要です。

ソース:「カンガルー300万頭撃ち殺す豪州に反捕鯨の資格あるか」 国際紙がコラムを掲載 2010/02/25(木)

24日付の国際紙 International Herald Tribuneは、オーストラリアのラッド首相が、調査捕鯨をやめなければ日本を国際司法裁判所に提訴すると発言したことを、反捕鯨諸国の偽善性を指摘しながら異例の厳しさで非難したフィリップ・バウリング氏のコラムを掲載した。 氏は、道徳的優位性をにじませたラッド発言の調子が、アジアの近隣諸国に今もくすぶる西欧植民地主義への嫌悪を呼び覚まし、日本よりも豪州のイメージを傷つけるだろうと分析。

豪州の反捕鯨運動を、科学的ではなく感情的な「十字軍」だとし、「日本の捕鯨船を悩ましている豪州、ニュージーランド人活動家らに与えられた英雄的地位にも、それがみられる」との表現でシー・シェパードの活動も切って捨てた。 その上で、ノルウェーが国際捕鯨委員会(IWC)の規制を拒否、アイスランドがいったんは脱退し、カナダは脱退後、復帰していないのに対し、日本は少なくともIWCに属していると日本にも理解を示し、ラッド発言は捕鯨諸国に IWCに協力する気をなくさせるものだとやり込めた。

さらに、「鯨に銛(もり)を打ち込むことは、牛や羊の肉を常食としている者の間にさえ感情をかき立てるのかもしれないが、豪州は、作物や牧草を守るため年間300万頭余の野生のカンガルーを撃っているときに、苦情を言える立場にはほとんどない」と、反捕鯨国の偽善性にまで踏み込んだ。

西洋人が東洋での犬肉消費にゾッとするのは感情からで理性ゆえではなく、鯨肉を、一部欧州国の食卓に乗る馬肉と違う扱いにする道理はないとも断じた。 そして、「豪州が選別的感情の問題をアジアの主要同盟国との外交対立にまでしたのは愚劣以外の何物でもない」と結んでいる。
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文明の衝突 (逝きし世の面影)
2010-03-20 11:28:21
日向男さん、コメント有難うございます。

今回のワシントン条約締結国会議の顛末を見ていると単なる日本たたきであるとか自然保護であるとかの範囲を超えた、もっと大きな文明の衝突の様にも見えてきます。
そして常に世界全体に向かって『正しい道徳』を提示し続けた欧米諸国が初めて完敗した歴史的な事件であったかも知れません。
少し大袈裟かもしれませんが、
思想的に経済的に欧米の植民地だったアフリカ諸国が旧宗主国に反旗を翻した歴史的な事件であるとも解釈できるし、
何時もばらばらで各個撃破でキリスト教社会の後塵を拝していたイスラム世界が団結して勝利したとも解釈できる。
何時もはアメリカに追従するばかりの日本が、もっとも大事な水産資源を取り上げられようとして初めて本気になって反抗した歴史的な事件であったかも知れません。
それにしても日本人みんなが食べている大事な食べ物に対してワシントン条約を盾にして禁止するなどはお門違いも甚だしい思い上がりです。
今まで世界を自分の思いどうりに改造してきたアングロ・サクソンの横暴には心底腹が立つ。
彼等アングロ・サクソンのプロテスタンティズムの倫理が近代資本主義や『近代科学』の創設と発展に功績があったのは事実ですが、だからといって『全てが正しい』では有り得ないのです。
ここのところが彼等には分かっていないのです。
返信する
これからが本番 (日向男)
2010-03-19 16:13:47
黒マグロ禁止が大差で否決されましたね。
マスコミは朗報としてますが、これはいじめの始まりに過ぎないでしょう。

外交に長けた欧州は、この結果を予想していたでしょう。
もし、可決していたら、それでこの問題は終わってしまい、この問題を盛り上げることが出来なかったはずです。

この提案を手始めにネチネチと日本をいじめる作戦でしょう。
これからが本番になるのではないでしょうか。
返信する
マトリックスさん、コメント有難うございます (逝きし世の面影)
2010-03-19 15:41:42
そうですね。このコメントは記事とは大分離れています。
しかし、昔の古い記事へのコメントは大歓迎。
何か気が付きましたら遠慮なく古い記事へもコメントを送ってください。
そもそも当ブログ自体の体裁そのものが古臭いのですよ。
他の政治ブログとは正反対に、最新の時事問題はなるべく意識的に扱わないように気を配っています。
もともと当方のブログ名は、膨大な資料から日本及び日本人の、今では忘れられた実像を描いた渡辺京二氏の『逝きし世の面影』から借用したもので、この本は150年前なら、普通の一般市民が誰でも知っていた事実が、今では全ての人々に忘れられた(書き換えられた歴史)を丹念に拾い上げた名著です。
何故自分のブログ名にしたかの動機は、150年前ではありませんが、数十年前なら普通の日本人なら誰でも知っていた事実や知識。しかし今では忘れ去られている半世紀前の真実を、いくらかでも書き残し記録しておきたいと願った為です。
私のブログの趣旨は、この本(逝きし世の面影)と同じような観点から物事を取り上げようと考えています。
今書き残して置かないと、半世紀前の記憶が既に歴史として修正されようとしているのです。

ご指摘のジョージ・オーウェルの小説『1984年』はイギリスなど西側諸国の市民が知らない旧ソ連を描いたと思われているが、
それは余りにも単純な表面的な見方で、想像力も知性も不足しているというか物事を知らな過ぎるのです。
今の英国はオーウェルが62年前に小説『1984年』の中で描かれている『恐怖』とまったくの瓜二つですね。
イギリス人の彼はアメリカ人のヘミングゥイと同じように義勇兵としてフランコ将軍のファシスト軍と戦って死にかかったが辛うじて一命を取り留めた経歴があるが、なんとも腹立たしい許されないことに肝心の自国イギリスが第二次世界大戦後にソ連との冷戦構築の為に敵のファシスト(スペインのフランコ政権)と同盟してしまうのです。
そしてイギリス国内では自分も関わった全ての全体主義(ファシズム)に関する歴史や事実は、小説『1984年』の中に書かれているように徹底的に跡形もなく書き換えられるのです。
これでは誰であれ、黙って済ます筈が無いが彼は小説家だったのですよ。
小説の一部分は旧ソ連を題材としているかも知れませんが大部分の描写は当時のイギリス政府が進めていた歴史の改竄の愚行を、何とかして周りのイギリス市民に対して弾劾しようと試みたのでしょう。
返信する
先程のコメントの件 (マトリックス)
2010-03-18 23:38:17
この記事に投稿する内容のコメントではなく、いきなりコメント欄を脱線させてしまったようです。『アバターは反米映画?』の記事にコメントすれば良かったのですが、コメントを投稿してから場違いであることに気づいたのでお詫びします。
返信する
現実版『1984年』の世界 (マトリックス)
2010-03-18 17:54:12
 今の日本は、ジョージ・オーウェルの名作である『1984年』の世界にかなり近いのではないでしょうか。

『1984年』の中の『真理省』ではないですが、今の日本の学校の社会科の授業では、歴史の教科書や資料集の中に、アジア蔑視ではないですが、たとえば、世界初の民主主義による大統領制の共和国は、東南アジアに渡った華僑が創っていたこと(共和という単語は明治時代に日本人が生み出したため、その当時は共和国という名称ではなかったのですが)、また、その共和国は、大清帝国に庇護され(西洋の植民地政策による激しい侵略を防ぐために、清に朝貢していた)、大清帝国の衰退期から崩壊期に、オランダ軍に滅ぼされたことなど、資料集にも載っていなかったので、自分は、民主主義による大統領制はアメリカか、そうでなかったら北欧あたりで発明されたと思ってました。
 さらに、『1984』年の『平和省』ではないですが日本の自衛隊は、アメリカ軍の後方支援で平和の為の『自衛』隊ではなく、戦争の為の軍隊ではないかと思っています。アメリカの『国防総省』は実態を名称にするなら『戦争維持省』でしょうか。
返信する
飽食の時代のあだ花 (逝きし世の面影)
2010-03-18 14:37:02
日向男さん、てけてけさん、コメント有難う御座います。

今、人々が肥満に苦しんでいる先進国とはまったく正反対に、世界で10億人が飢えていて食べるものがなく毎日毎日2万人が餓死している厳しい現実が目の前にあるのです。
しかしシーシェパードの人たちにはこの飢えた10億人は目に入らないのでしょうか。?
自分が今まで何を食べていたと思っているのでしょうか。?
毎日食べている『肉』が最初から綺麗にパックされて出来ている訳ではない。
『可愛いから殺すな』などと主張する彼等には一度も飢えた経験も無いし、自分が毎日生き物を殺して食べているのだとの認識も無いのです。
彼等の道徳や理論は机上の空論で、まったくの想像力の欠如の極みです。
再生産可能な野生動物などの生物資源の利用と、基本的に再生産が不可能な石油や石炭などの鉱物資源の利用と、
人類にとっても地球にとっても、どちらが長い目で判断すれば正しい選択であるかの結論は自ずと明らかです。
自分たちが貴重な石油を浪費して南極海まで出張っていって捕鯨を妨害している愚かしさに考えが及ばないのでしょう。
何故欧米の環境保護団体が、こんな自分の愚かしい考えから脱却できないかの謎ですが、これ等欧米の先進国市民が自分が生まれた時から一度も自分が飢えたことが無いからではないでしょうか。?
日本人でも環境保護暴力団のシーシェパードに参加している人もいるとか。
今の日本では宗教的に無節操でキリスト教の結婚式をあげるしクリスマスやバレンタインデーやハロウインなんかまで取り入れている。
しかしこれが根本的な間違いなのですよ。
キリスト教の風俗ではなく、飽食の日本にはイスラムのラマダン(断食月)こそ導入するべきなのです。
自分で飢えを体験して初めて、『食べる事の意味』が実感できるでしょう。
黒マグロの国際取引の禁止を提案した欧州に対してアラブ連盟加盟国17カ国が集団で反対票を投じる動きがあるが、キリスト教の世界観(神を頂点とする階級社会)と現在の頑迷な世界の人々の迷惑になる種類の環境保護には共通項があるようです。
一神教のキリスト教的な階級社会(神を頂点とするヒエラルキー)の考え方では 『神』は『人』に地球の管理を委託して、『人』は神の信任に答えて地球を管理し開発し文明を建設する使命を帯びていると考える。
この考え方からは、ブッシュ・ジュニアの強制民主化の使命の為にイラクに侵攻したりもするし、過激な環境保護団体シーシェパードの様にクジラ保護の使命の為には南氷洋で捕鯨船に体当たりするのです。
欧米契約社会の根本『神との契約』
2009年07月14日 | 宗教

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いったい何様? (てけてけ)
2010-03-17 17:08:05
「アザラシは可愛いから殺すな。」
では彼らは牛や豚や鶏などは可愛くないから殺してもなんとも思わないし、食べてもいいだろうと思っているのでしょうか。
ルックスで殺生の善悪を区別するなんて笑ってしまいますね。

「知能の高い動物は殺すな。」
知能が高いとは何を基準に言っているのでしょうか。猿は知能が高いと言われるが、それはヒトの真似が出来るから?それともヒトと遺伝子が近いから?脳が発達してるから?・・・ここまでなら低い、ここからは高いという線引きがあるのでしょうか。
知能が高いからという理由は殺す時に苦しむから可哀相というところからきてるんだと思いますが、犬や猫だって痛ければ当然苦しみますよね。
動物愛護を謳ってどうこう言うのならならまず全員出家してほしいです。でないと説得力に欠ける。
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キャッチアンドイート (日向男)
2010-03-17 17:01:22
最近、テレビの釣番組でイギリスを紹介していましたが、紳士の国イギリスではキャッチアンドリリースなんだそうです。
これには笑いました。

イギリス貴族は楽しみのためだけに狐狩りをするらしいじゃないですか。

日本人は食べるため以外の殺生はしません。
キャッチアンドイートが基本です。

西洋人は野蛮な面を持っていて、それを隠す術にも長けている人たちですね。
ダブルスタンダードなんて平気です。

中南米に進出した西洋人が何をしたかを見れば一目瞭然です。


>日本狼をもう一度日本に復活させる以外に日本の山林を救う道は残されていないのではないでしょうか。

私も前々からそう思っていました。
そうすれば、鹿の食害対策に費やされている税金の節約になります。

あちこちの池にブラックバスを勝手に放流する馬鹿がいますが、誰かこっそり狼を山に放ってくれればいいんですけどね。
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アザラシ猟 (逝きし世の面影)
2010-03-17 14:50:21
こしぬけさん、コメント有難うございます。

カナダのアザラシ猟は有史以前から連綿と続いてきた伝統猟で、海が結氷して漁業が出来ない冬季の漁民の貴重な収入源なのですが、欧州の毛皮の禁輸で採算面で合わなくなってしまうのです。
毛皮はEUに輸出して現金を得て、残った肉は国内で自家消費していたのです。
アザラシ類は日本の動物園でも良く見かける後脚が前に曲がるので陸上で歩けるアシカと曲がらないアザラシの違いがあり、アシカは陸上にアザラシは海中により適応している。
元々アザラシ猟は泳げないアザラシの子供のホワイトコートを氷上で棍棒で殴って捕っていたのです。
ところが可愛いアザラシの赤ん坊を殺すとは何事かと1980年代に欧州で反対運動が盛り上げり禁輸してしまったのです。
カナダ大西洋岸のアザラシは600万頭近くも繁殖していて近年は増加傾向にあるにもかかわらず『可愛い』とか『可哀想そう』とかの気持ちで人類が長年続けていた伝統が失われ様としているのです。
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人類600万年の歴史とは (逝きし世の面影)
2010-03-17 13:42:25
R.Jさんコメント、有難う御座います。

人類の歴史は絶え間ない『飢え』との戦いの歴史であったのです。
飽食の今ではこの事実はすっかり忘れられていますが、日本人全部が飢えから解放されたのは、ほんのわずか数十年前の話なのです。
『人は何の為に生きるのか』?
古今東西の賢人が考え、すべての若者たちが一度は悩む哲学的な一大問題ですが、
昔、私の娘が中学一年生で13歳ぐらいのころの話ですが『人は何の為に生きているの?』と祖母に聞いた。その時私の80歳を超えていた老母は『食べる為じゃ』と孫娘に答える。
自分が期待していた答えとは違いすぎる、あまりの答えに其れを聴いた娘はショックの為にしばらく立ち直れなかったらしい。
これはもう、幾つもの戦争を生き抜いてきた年寄りの知恵に敵うものは無いのですよ。
我々人類を含む全ての生命は、『食べる為に生きている』のです。
むかし、敗戦から何年も経っていない頃の話ですが、当時我が家は場の極近く道を隔てて向かいに借家していた。
ある日の事、誰かが外から呼びかけるので玄関の戸を開けると、戸口には切り取ったばかりの牛の頭部を手鉤につるした場の職員(多分?)が立っていたのですよ。まったく予期していない分、これには心底びっくりしました。
この血の滴る牛の頭ですが、隣に住んでいた在日朝鮮人家族が注文だったのですが間違えて我が家に持ってきたもの。長い人生の中でもあれほど生々しい記憶はなかなか出来ません。
我々は何となく、『死んだ牛を解体している』と誤解しているが、事実はまったく違うのです。
現在、する前に死んだ牛や病気の牛は解体することは絶対に無く、焼却処分されるのです。(狂牛病に関連して立てないへたれ牛を解体していたことが露見して批判された事件があるが、あれは違法行為)
生きている牛を殺して解体して食肉にしているのですが、其のことに思い至る人は少ない。
上記の記事にあるアザラシの肉ですが、勿論エスキモーの伝統的な食習慣では、元気に生きているアザラシをその場で殺して食べているのですね。
日本食の鯛やいかの活け造りと同じ発想(行為)です。
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海に病気の魚はいない (逝きし世の面影)
2010-03-17 10:27:25
アメリカのイエローストーン国立公園でも日本と同じで森林狼が絶滅した結果、コヨーテなどの小型の肉食獣では小型の鹿類しか捕食しないので大型の鹿が大繁殖して森林破壊がおこってしまったが、国境の北のカナダに住んでいる狼を移送して健全な食物連鎖を復活させたようです。
日本の山林の荒廃の現状は凄まじい有様で、末期的な臨終寸前の危険な状態なのです。
花粉症の関係で杉の植え過ぎとの認識の人もいるようですが、話はそれ以上に悲惨で深刻です。
増えすぎた鹿の食害で植えた杉苗を食べられるなどは序の口で、今では大きくなった森林の樹皮を食べられるので立ち枯れを起こしているのです。
元々の生息地である奥地の自然林ではもっと深刻で鹿の食物である潅木とか下草が全て食べ尽くされてしまって景観が一変してしまった。そして飢え死にしかかった鹿は立ち木の樹皮を剥いで辛うじて飢えを凌いでいる悲惨極まる状態です。
狼という天敵を失った鹿は間違いなく滅びのサイクルに入っているのでしょう。
日本狼を人が滅ぼした為に、天敵を失った生態系は機能不全に陥り、日本全体で自然破壊が進んでしまったのです。
そういえば、アメリカにとって『悪の帝国』ソ連が健在の時は、アメリカ自身も今より随分健全だったように思いますね。
冷戦崩壊でソ連が消滅した結果が、ブッシュ政権の自滅的な狂気の対テロ戦争の泥沼でアメリカ自身が滅びつつある。、
ソ連が崩壊せず今でもあったら、アメリカは絶対に対テロ戦争を起こしていないでしょう。
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知能指数 (こしぬけ)
2010-03-17 10:04:59
「クジラは頭がいいから殺してはいけない」って意見が白人に多いですね
馬鹿は殺してもいいし
奴隷にしてもいいって事なのかな…
つーか
頭がいいとか悪いとか誰がどうやって判断したのでしょう?
もしかしたら秋刀魚より馬鹿かもしれませんよ
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食の次は (R.J)
2010-03-17 00:03:45
管理人様、皆様こんばんは。

人や動物が生きていくには、ほかの生命を殺してその力をいただくしかない、そのとおりだと思います。
(人間の場合は、さらに経済活動というものも必要なのだから、刹那的、過剰な商業主義・消費主義に偏向しない生物資源の利用ならば認められるべきです。)

でも僕は果たして場・加工場で働けるだろうかといえば、絶対無理だと思います・・。
極端なたとえかもしれませんが。

自分がいかにほかの生命をモノのように扱っていたかが痛感されます。
普段の食生活を振り返ってみれば、すぐわかります。
しかし、じゃあ今日から生命へ感謝しよう、といっても、実感など沸いてこない。
どうしようもなく。
自己の隠蔽し難いジレンマ・矛盾・薄っぺらさがどうしようもなく鬱陶しい。
宙ぶらりんになったまま、また食べざるを得ない。

醜く聞き苦しい言葉が氾濫する日々の生活の中で、やはり何かが鈍磨しているのだと思います。
英知や研ぎ澄まされた感覚を持つ他者、その誠実な言葉の力を頂かなければ、人間の知性も生きることはできないのだと思います。
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黒マグロも陰謀なのか (もえおじ)
2010-03-16 20:07:27
アメリカのYellowstone国立公園では、増えすぎた草食動物を減らすために過去に絶滅した狼を放すことで生態系を適正な状態に戻すことに成功しています。 日本でも日本狼が絶滅したために鹿が増えすぎているので、狼を放したらどうかという議論がされているはずですが、実施できない詳しい理由は分かりませんね。 (ちなみに、狼が人間を襲うことはないとは想定されています。)

ところで、黒マグロに関しては、 ICCAT(大西洋まぐろ類保存国際委員会)は、ある適度乱獲防止に成功してきたはずなのに、なぜ大西洋・地中海産クロマグロの国際商業取引をワシントン条約締約国会議を使ってまで全面禁止しなければならないのか理解に苦しみます。 いずれにしても、たとえ全世界で禁猟になったとしても、日本では黒マグロの完全養殖に成功しているので黒マグロを全く食べられなくなることはなさそうです。
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温暖化偽装との関係は? (逝きし世の面影)
2010-03-16 17:51:44
日向男さん、コメント有難うございます。

クジラの保護(反捕鯨)を先導したのは間違いなく70年代のアメリカで、これが予想外に成功して文化的に同じアングロサクソンの英国やオーストラリア、ニュージーランド、次には欧州大陸にも幅広く支持者が増えたようです。
今ではこの偽装工作が成功しすぎて今さら『間違いでした』とはいえない。アメリカでは増えすぎたイルカの被害は深刻らしいですよ。
地球温暖化の方は20年ほど前から、イギリスが主導したのは間違いないでしょう。
この考え方には省エネとか環境保護など道徳的な問題提起を含んでいて、この方向がアメリカ型の大量生産大量消費を善とするグローバルスタンダードの新自由主義経済に反対する既存左翼の考えやアメリカ型を苦々しく思っていた伝統や資源を大切に使う欧州の価値観とも合致していたので今では世界的に大流行している。
アメリカ発の反捕鯨とイギリス製の地球温暖化は、どちらも環境保護という名目で一致するので共闘している部分もあるでしょうが、本来は別々の目的だったはずです。
反捕鯨とか黒マグロの禁猟とかアザラシの禁猟が本当に自然保護になっているかと言うと甚だ疑わしい。
本来の目的だった自然保護とは正反対に、捕鯨や漁業、アザラシ漁のような回復可能な範囲での野生動物資源の有効活用が一番自然保護の考えに合っているのです。
絶対に自分は肉を口にしないなら筋道が通っているが、革靴を履いて牛肉のハンバーグを食いながらの反捕鯨はナンセンスですよ。
綺麗にパックされた肉を食べているが、其の肉がどのように作られているかを少しは考えるべきですね。
野生動物だけではなく、一度も自由の天地を駆けることなく、殺される目的の為だけに生きている家畜の事も考えるべきです。
原則彼等は野菜だけを食うべきなのですが、植物も生命なのですから、他の命を奪いたくないなら水と空気だけで生きていくべきなのです。
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ベトナム戦争と反捕鯨 (逝きし世の面影)
2010-03-16 17:10:24
マトリックスさん、コメント有難う御座います。

そうなんですよ。何か話題にされたくない問題を隠蔽する為には、もっと面白そうな話題を提供してマスコミを総動員して流し続ければ最初の問題を忘れてくれる。
いかにもプロパガンダの名人のアメリカが思いつきそうなアイデアです。
旧日本式は都合の悪いニュースは言論統制で『無かったことにする』のですがこの方法は隠されているものが『何か』は判らなくとも誰でもが『何かが隠されている』事は理解できる欠点があるのです。
ところがアメリカ式は随分進歩して随分注意しないと『何かが隠されている』事がなかなかわかり難い構造になっている。
安倍晋三内閣時代の一大疑獄である安晋会による耐震偽装ですが、もっと面白可笑しく大衆に提供したのがライブドアのホリエモンや村上ファンドの摘発でしょう。
そして反捕鯨で隠蔽されたのは、人道的に許されるはずも無い悪逆非道なアメリカ軍のオレンジ作戦(枯葉作戦)なのです。
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白ナガスクジラ (逝きし世の面影)
2010-03-16 16:55:50
もえおじさん、コメント有難う御座います。

資源保護にはモラトリアムは実に有効な様でイワシクジラなどの小型中型クジラでは大幅に生息数が増えているのですが、残念な事に一番大きな白ナガスクジラは増えていない。
昔の欧米が行っていた捕鯨ですが、経済効率のよい大型のクジラから捕獲して段々取れなくなったので中型になり其れも取り尽して小型に移った歴史的な事情があるのですが、一番減少した大型クジラ白ナガスクジラが増えないのです。
基本的に大型獣ほど繁殖数は少ないのですが、増えすぎた小型クジラとの食物の奪い合いで負けている可能性もあるのでは無いでしょうか。?
それなら捕鯨を再開して沢山いる小型クジラを適正な数まで間引きする方が大型のクジラにとってもよい事になります。
陸上の草食獣では天敵の肉食獣の増加で滅んだ種はほとんどありませんが、競合する草食獣の増加で滅んだ種は多いのです。
日本でも天敵の日本狼の絶滅で野生の鹿が増えすぎて今で大変な事になってしまった。
山林の下草は食べつくされ以前は身の丈以上に繁茂していた熊笹は今では杉苔程度の背丈しかない。
飢えた増えすぎた鹿が木の樹皮を剥いで食べるので立ち木が枯れてしまうので、下草を失った斜面では土砂崩れまで起こっている末期的な症状です。
今では冬に鹿が餓死するだけではなく山自体が死に掛かっているのです。
100年以上前に滅んだ鹿の天敵の日本狼をもう一度日本に復活させる以外に日本の山林を救う道は残されていないのではないでしょうか。
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補足します (日向男)
2010-03-16 15:52:29
補足します。

地球温暖化話の嘘がバレ始めてきて、アングロサクソンは地球温暖化話を引っ込めようとしているのではないかと思います。

ただ、世界的に大々的についた嘘なので、ただ引っ込めると大衆が陰謀に気づいてしまうので、同じ環境問題である鯨などの話を盛り上げようとしているのではないでしょうか。


>埋蔵量に限界がある鉱物資源(石油や石炭)の利用による利益は、長い目で見ると子孫に災いをもたらす種類の『緩慢な悪徳』

現代文明とは、鉱物資源を浪費する産業革命によって出来上がった、あだ花です。
いずれ、資源枯渇により正常化するのではないかと期待しています。
ただし、その時は人口の大幅な減少が余儀なくされるはずですが、それが自然の摂理となります。

環境問題・食料問題・資源問題とは、すなわち、人口問題にすぎない訳です。
小手先の対策を打っても、根本的には解決しません。特に、ここのところの後進国の経済発展は大問題になるでしょう。
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黒幕 (日向男)
2010-03-16 13:40:56
『反捕鯨映画ザ・コーブ』のアカデミー賞、シー・シェパードのメンバー逮捕、黒マグロ。
急に、いっせいに動き始めたので、きっと裏に何かあると睨んでいました。

そしたら、『欧州議会、アザラシ製品の禁輸を決定』というのもあったのですね。知りませんでした。

シー・シェパードは恐らくイギリスが黒幕なのでしょう。アカデミー賞のこともあるので、アングロサクソンが何を狙っているのかですね。

地球温暖化話が下火になりつつあるようなので、それに代わるものとして出てきているのではないでしょうか。
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修正します (もえおじ)
2010-03-16 12:18:13
「鯨は絶滅種」は、正しくは「鯨は絶滅危惧種」です。

(捕鯨に関する)軍事利用や隠蔽目的という話は始めて聞きました。 当初そのような背景もあったのでしょうが、現在捕鯨反対を叫んでいる大部分の人たちは単なる動物愛護の立場と考えられます。(主に、子供の時に見たイルカ映画を思い出している。)彼らの頭の中では、鯨は、賢いイルカ・可愛らしいアザラシと同類なのです。
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軍事利用や隠蔽目的 (マトリックス)
2010-03-16 10:44:34
マッコウクジラの脳漿は零下60度でも凍らない不凍液として、極めて有効な軍事物資として利用できるようです。また、捕鯨反対が最初に世界的に叫ばれるようになったのは、枯葉剤被害に対するアメリカの責任を求める声が高まる時期と重なっており、枯れ葉剤の重大な被害がマスコミで叫ばれるのを隠蔽する目的で捕鯨問題を同時期にマスコミで騒がせるようにメディアコントロールしたようです。悪質な一石二鳥を狙い成功させたようです。黒幕にノーベル平和賞を受賞したヘンリー・キッシンジャーがいるようですが、歴代のほとんどの受賞者からしてもノーベル平和賞は、ノーベル戦乱賞やノーベル戦犯賞という名称のほうが似合っている気がします。
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捕鯨反対は感情論 (もえおじ)
2010-03-15 23:57:57
The Cove という映画は日本を標的にしている「最低の映画」です。 捕鯨は、ノルウェイ、アイスランド、デンマーク、カナダ(原住民)、アメリカ(アラスカ原住民)でも行われていますが( http://www.youtube.com/watch?v=_KmJuzZP9_E )、日本を標的にしたのは、日本人なら深刻な反撃を受けないだろうと舐めきっているからです。

私は、英語のサイトで何度も捕鯨反対派の外国人と論争してきましたが、彼らは絶対に「捕鯨は野蛮」「鯨は絶滅種」という主張を曲げませんね。 また、日本人に対しては「本質的に下劣な日本人だから野蛮な捕鯨という行為を行っている」という『人種差別的認識』が根底にあるとも考えられます。

絶滅の危機にあること以外には、商業捕獲を禁止すべき科学的理由は存在しないはずですが、それがなかなか通用しないようです。
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