右傾化する若者を憂慮する記事から、以下引用↓
>私自身が(歴史ではなく中国文学・中国語教師ではありますが。また、決して偏差値的には高いとはいえない地方国立ではありますが)大学で教えている印象、また、同僚の歴史教師の話を聞くに、「問題意識を持っている学生ほど、つまり、新聞や本をよく読んでいる学生ほど、「つくる会史観」の率が高い」、というのはいえると思います。
>講義で「日中問題」についてアンケートを採ると、何も考えていないパープリンな学生(全学生の7、8割ほど)はたいてい「ケンカしないで、仲良くやればいいのにネー」という(良くも悪くも)無邪気なコメントを書いてきます。一方、講義をかぶりつきで聴いているようなマジメ~な学生のほうが、「南京大虐殺は中共のプロパガンダで云々」みたいな意見を書いてくる。
>ここで結構迷うわけです。「下手な知識よりは無邪気な“友好”の方が、無害」なのか、「つくる会史観とはいえせっかく意欲を持っているんだから、何とか方向性を変えてやる」方に力を注ぐべきか、と。
>なお、「社会問題について考え、なおかつ「つくる会史観」ではない学生」は、さらに少ないですね。そういう学生は、やはり何らかの組織・団体に参加している場合が多いです。
『1930年代に酷似する現在の日本』
丸山真男に因れば、日本型ファシズムと戦争の積極的な支持者は小工場主、現場の親方、棟梁、土建請負業者、小売店店主、小地主、自作農上層、小学校等教員、村役場等一般下級官吏、僧侶神官などの中間社会層だった。
此れに対する中間層のもう一つのグループがジャーナリスト、教授、弁護士、学生層の一部等の文化人(インテリ)グループ。
インテリ層も多くは積極的に協力し、其の他は消極的に協力し、永井荷風のように非協力だったのは極少数。
積極的に反対したのは共産主義者だけだったが、当時はあまりにも少数だった。
結果的に全員が真実に目をつぶり戦争に積極的に参加したがインテリ層の罪は其の他の階層の罪より大きいのではないか。?
なぜなら他の階層と違いインテリ層には調べるつもりなら幾らでも真実は見つけられた。
しかし、そうしなかった。
このことは戦後彼らインテリの良心に負担にならないはずが無い。
『左傾化したインテリ層』
戦争に積極的に協力した知識層の半分は、戦後に反戦平和を唱えるようになった。
一億総懺悔と言ったのは、このグループに属する連中です。
残りの消極的協力グループも殆どすべて反戦平和勢力になる。
戦後にインテリ文化人グループは反戦平和の一大勢力になったわけです。
しかし戦争を遂行したもう一つの中間層。此れが問題で、自分が加害者である自覚が薄い。だまされたとの自覚しかない。
困ったことに今度戦争が起こったら『うまく立ち回って大儲けする』なんて連中も大勢いました。
しかし社会や文化は知識層がリードする。
戦後長い間、知識層=護憲左翼の状態が続き、反戦平和のインテリ文化人グループが日本を一定の方向に導いてきていました。
現在の右翼改憲派知識人は言語矛盾で、知識があれば右翼にはなれないはずなんですが、現在の状況は、戦争前夜の30年代から40年代の日本の状況にあまりにも酷似しているとは思いませんか。?
『中産階級の没落、縮小と右傾化』
「日本版ネオナチ」を構成する層について、欧米との不思議な乖離現象の原因は何か。?
これを欧米諸国に典型的に見られるように、格差社会の敗者であるニート、フリーターであると断定することは正しいか。?
今の日本のフリーターの大半が、政治にも国際情勢にも、戦争観にも全く関心がない。
本家ネオナチと異なり、日本版ネオナチはむしろ若年層の中の比較的高所得な者達が、自分達の立場をより強固に安定させる為に、国家主義を利用しているふしがある。
日本版ネオナチは、ネット等での発言で、
「日本も徴兵制を導入すべきです!」
「同僚達が米のイラク戦争に対し日本がもっと積極的に荷担すべきだ』
などを見るに親米路線・小泉支持で新自由主義の信奉者である事は明らか。
そして、2chなどでは、『親米・小泉改革支持の新自由主義者』による、低所得者・フリーターに対する、激しい蔑視や冷酷な罵倒が、行われている
彼ら『ニュー右翼』は、新自由主義社会においては、フリーターがワーキングプアから脱することが極端に難しいと知っている。
いわゆる『勝ち組み」は、現行の格差社会の中で勝ち組みを優遇する現政権・社会機構に批判的な姿勢を取る人は、負け組み以上に少ないでしょう。
負け組みも、勝ち組みと同じ価値観を共有して格差社会を支持し弱者差別に走るのであれば、左傾化(リベラル化)へ向かうモチベーションが若年層にほとんど存在しないということになります。
日本版ネオナチの構成層の主体(中核)は、社会に対して問題意識を持つ大学生(ニート予備軍)などだが、
他の大半を占める負け組み無関心層と併せて、このままでは日本社会の右傾化は、確定的かつ不可逆的に進むでしょう。
『格差社会と右傾化の同時進行 』
中間層の下層(若年層)とも呼べる層が右傾化の中心なら、何故右傾化したのか。?
何故、彼等は「左傾化」しなかったのか? の疑問は当然湧いてくる。
しかし、世界史的に貧困化と左傾化は同時進行しないようです。
歴史的にみると、没落する中産階級は、大概は右傾化します。
現在、大学生の右傾化は顕著ですが、自分達がニート、フリーター予備軍である事を何となく感じているのではないでしょうか。?
大学に入ったぐらいでは『勝ち組』になれない事実に、薄々気が付いているのでしょう。
普通の常識的判断では、負け組みのニートやフリーターは劣等感に苦しめられると、私達大人は考えがちですが事実は逆で、彼等は他者に対してとんでもない優越感を感じているのです。
自分に能力が無いからまともな仕事に就けないと考えず、自己能力を過大評価して周りの全てを馬鹿にしているのです。
優越感は努力して自己を高めて苦労して手に入れる物ですが、彼等は手っ取り早く他者を貶めて優越感(擬似優越感)を感じます。
愛国心も、努力して世界に誇れる日本を作るのでは無く、手っ取り早く近隣諸国を貶めて愛国心(擬似愛国心)を感じます。
しかし悲しいことに擬似的に感じる『偽者の優越感』は簡単に傷つきます。
優越感が傷つく時に、人は悲しさを感じます。
しかし人は紛いモノの擬似優越感が傷つくと、悲しみを感じる代わりに、強い怒りを感じる。
彼らが何時も怒っているのは其の為ですね。
『左翼』には弱者に対する優しさが必要ですが、彼らには『強者に対する憧れ』しか有りません。
これでは、右傾化は可能でも、左傾化は不可能でしょう。
『負けの原因を理解しないと勝てない』
今の日本人の右傾化の最大の原因は『北朝鮮問題』です。
社共とも自分たちの敗北の原因が北朝鮮問題である事を認めていません。
何故自分達が負けたのか理解しない限り負け続けるの自明の理です。
インチキ臭い9・11事件以来アメリカのリベラルが負け続けるのと同じ現象です。
勝ち組層の右傾化現象は、現在の日本において顕著に現れている。
左翼リベラルは元々インテリ層が主な基盤で、一番左翼の恩恵を受ける貧困層は概ね保守的右翼的色彩が強いものです。
中産階級の没落(縮小)はリベラル層の没落に(縮小)直結して、左翼の衰退を招いています。
政党的には社共の怠慢が有り,人権団体を偽装する「拉致家族会」や「救う会」を実質運営する統一協会や、「新しい歴史教科書を作る会」のやりたい放題を許していうようでは、日本が右傾化しない筈が有りません。
今、普通の市民が軍事力の強化や、北朝鮮政府の転覆を真面目に論じています。
手塚山大学のジェフ・バークランド教授は、
『9・11事件以前のアメリカ人は元々半分は真ともで、残りの半分だけがおかしかった。』
『9・11事件以後は真ともな人の二分の一が可笑しくなった』、と発言していますが、日本の現状と酷似していますね。
世界中で、アメリカの軍事力に期待する割合が一番高いのはイスラエルですが、二番目はたぶん日本でしょう。
『ネオナチモドキとBC級戦犯 』
ドイツでは統一後の経済的困難から、多くの失業した若者達がネオナチ運動の中核を担っています。
日本でも小泉純一郎の新自由化路線の為に、同一の現象が起こり格差社会の中で落ちこぼれたニートやフリーターから日本版ネオナチ(ネオナチもどき)が大量発生してしまいました。
欧州では公の場所でのネオナチのイデオロギーの賛美(公表)は法律で禁止され、日本のように靖国神社がA級戦犯否定、戦後秩序の破壊を公言するような事態にはなりません、
ネオナチモドキに対して私達が甘すぎるのでは有りませんか。?
すき放題に発言させて何も批判しないでは、すまないのではないですか。?
中国はA級戦犯合祀を問題にしていますが、私達日本人は明かな犯罪行為の実行者BC級戦犯に対して何も言わないのは問題では有りませんか。?
私の親父が新制名大の学生として東京に安保闘争を仕掛けたという自慢話を聞いたとき,私は尋ねました.じゃあ,何で皇居=江戸城を破壊して焼いてこなかったの,と.親父は思わずのけぞりました.天皇制を抹殺するなんて,50年安保闘争を通過した親父の世代の左翼にはなかったからなのです.
# 伊藤博文が京都の蛤御門を大砲で撃ったことを知らない日本人はいまい.つまり彼は「朝敵」なのだ.
つまり,共和主義は知識層にはなかったと考えて良いと思います.これが戦後の日本の不孝の最大の原因ではないかと,私は考えていますが…….先日,徳仁氏が言い掛けて,宮内庁職員から注意された文言とは,恐らくこのような内容だと確信しています.
ところが,我が国の政府首脳は米軍基地を削減していくような外交をまったくせず,ほとんど米国の属国となっている.特にブッシュ政権になってからは大量のドル(恐らく偽札も混じっているであろう(笑))を買わされ,国庫がドルでバブル状態である.もしある日,ローンの破滅でドルのバブルが崩壊したら,一緒に日本も奈落の底へ落ちていき,中国よりも貧しい国になる.
この国の人々はそういう事実から目を背けたいらしい.単なる「反米」では済まない時代になったのだ.
という意味では日本の右傾化は、南米左派と共通点があります。
彼らは、左翼に反発して右翼になったのではなく、外翼に反発して内翼になったのです。
ところが、最近右翼の支持者は急激に減少しています。日本の右翼勢力が「内翼」を標榜しながら実際は「外翼」だった。それがばれたから支持を失ったのです。
右翼が支持を失っても、「内翼」は「内翼」のままです。今でも「グローバル左翼」は支持を集められないでいます。
# そのせいか,最近は米国は福音教会を中心とする右派プロテスタントを大量に南米へ送り込み,宗教的にも左派を瓦解させようとしています.これが南米の左派政権の落ち延びつつある原因です.
私は左翼とか右翼という言葉で縛るのは危険だと考えています.私が「反天皇制共和主義者」だと宣言したように,もっと具体的なことばで語って欲しいです.
『戦後左翼になぜ共和主義者が現れなかったか』、何て疑問は、それは戦後左翼や60年安保闘争の幻想ですね。
終戦直後に左翼が、この日本国にどれぐらいいたと思いますか。?
そんなものはいませんでした。敗戦までに国家権力によって根絶やしにされていたんですよ。
50年代は左翼は生まれてヨチヨチ歩き程度の頼りなさ。共和主義なんてとてもとても。
ねこさん。
世界市民主義=グローバリズムではありません。
グローバリズム(新自由主義)とは、「新」とか「世界基準」とか、新しい何か世界的な装いを凝らしていますが、実態は『原始資本主義』です。
スローガンは簡単明朗。
200年ほど前の資本主義黎明期に先祖がえりして、
『弱肉強食』。『強者必勝のサバンナの掟が世界のおきて』と主張しているのです。
それが、9・11をおこしたブッシュのアメリカの実像ですよ。
南米ではその新自由主義が日本より10年早く始まっているので、10年早く国内経済が滅茶苦茶になった。金持ちはより金持ちになり、貧乏人はより貧乏になった。
左傾化は必然でしょう。
左傾化に功績があったのはカトリック左派『解放の神学』なんですが、歴代のバチカン当局は異端として弾圧しているようです。
1949年には、教皇ピオ12世は、共産党に入党した者や共産党を「何らかの方法で助ける」(同党の候補者に投票することも含まれる)者はあらゆる秘跡から退けられ教会から「破門」に処せられるという布告を出す。
第二次大戦中には共産勢力と対決するために、ソ連と敵対していたナチスと政教条約を締結して友好関係を維持していた。
バチカンだけは1970年代のまま、中国の共産党政権を承認せず、今でも台湾と正式な外交関係を維持している。
「解放の神学」の代表例である、ニカラグアのサンディニスタの反独裁革命を成功に対しても、徹底的に妨害工作をしていた。
サンディニスタ政権には、外務、文化、教育の各大臣、米州機構大使として4人の現職のカトリック司祭「解放の神学」が入閣していたが、これに対してバチカンは、彼らの辞任を要求し対立する。
教皇ヨハネ・パウロ2世のニカラグア訪問時にはひざまずく解放の神学者に対して、手で追い払った写真が残されています。
「解放の神学」を正式な派閥として認めたのではなく、組織のトップに枢機卿をすえることで右傾化、変質させようとしたんですよ。
>世界市民主義=グローバリズムではありません。
グローバリズムも世界市民主義も「日本人は外国に従属するべきだ」という従属思想です。
世界の各集団(政府・国民など)は、それぞれの利益を優先して行動します。それぞれの集団は利害が異なるので、互いに警戒していればいいのです。
「世界市民主義」を採用し日本側が無警戒の行動を強いられた場合、「他集団への従属」という結果になります。
911自作自演説は、従属主義(左派っぽい人と右派っぽい人両方含む)を木端微塵にする可能性があります。だからこそ、従属主義者は911自作自演説をものすごく嫌うのです。
「外国に従属」、「他集団への従属」では無くアメリカ一国への従属ですね。
>911自作自演説は、従属主義(左派っぽい人と右派っぽい人両方含む)を木端微塵にする可能性があります
全くそのとおりですね。
ただ,それだけの話ですよ.表だけ見て判断してはいけません.宗教問題というのはそれほど微妙なもの.私自身,東京神学大学のアホ教授たちと議論していて,こいつら誰の寄附で飯食っとるねんと思う次第.