2010年2月23日朝日新聞
僕はこれまで本当に多くの方にお世話になった。地元の方々、応援してくださった皆様、用具の面倒を見てくださる方、日本オリンピック委員会(JOC)の皆さん。すべての人の支えがあって、4大会連続五輪出場、金、銀、銅メダルの獲得があった。
不遜(ふそん)かもしれないが、申し送りをしておきたいことがある。少し、厳しい言い方になる。が、聞いていただければ幸いだ。
日本はまだまだスポーツ後進国というしかない。五輪の期間中、国中が注目しメダルの数を要求される。選手が責任を感じるのは当然だが、ノルマを課せられているような感じにもなる。それまでの4年間のフォローを国やJOCはきちんとしてきたのだろうか。
政府の事業仕分けが行われ、スポーツ予算は削られる方向になった。全体的な削減は仕方がないとしても、仕分けの仕方は適切だろうか。
例えばお隣の韓国はスポーツ先進国になった。国威発揚という特殊な事情があるにせよ、お金の使い方が違う。日本には国立スポーツ科学センターがある。韓国にも同じような施設がある。韓国ではそこに選手が集められ、招集された時点で、日当が出る。日本では利用するのに料金が発生する。韓国ではもし、メダルを取れば、ほぼ生涯が保証されるのに対し、日本の報奨金は多いとは言えない。
バンクーバー五輪では、JOCの役員、メンバーが大挙して現地入りしている。予算は限られている。そのため、選手を手塩にかけて育てたコーチや、トレーナーがはじき出され、選手に快適な環境を提供できていない。お金の使い方が逆だろう。
競技スポーツだけではない。「1人1ドルスポーツの予算をつければ、医療費が3.21ドル安くなる」という統計を見たことがある。ヨーロッパではスポーツ省のある国が多い。スポーツを文化としてとらえる発想が根付いているからだ。生涯スポーツが、また競技スポーツのすそ野となる。
五輪の時だけ盛り上がって、終わったら全く関心がないというのではあまりに悲しい。日本にスポーツ文化を確立させるため、国もJOCも努力を惜しまないでほしい。(長野五輪金メダリスト・清水宏保)
『スポーツ後進国日本のお粗末な指導者』
バンクーバー冬季オリンピックは日本人の優勝者ゼロで銀メダル3に銅メダル2の各国別ランキングでは20位である。因みに人口が日本の三分の一の韓国は金メダルが6個。
東京都の石原慎太郎知事は25日、バンクーバー五輪の日本選手の活躍に対する国内の反応について、報道陣に述べた言葉は何とも恥ずかしい。
曰く、
『銅(メダル)を取って狂喜する、こんな馬鹿な国はないよ。』
『国家という重いものを背負わない人間が速く走れるわけがない、高く跳べるわけない。いい成績を出せるわけがない。』
冬季五輪直前に夏季オリンピック誘致を計画して失敗していた都市の首長としては五輪精神云々以前である。
基本的なスポーツの『精神』(心)も理解できていないし、事実としても誤解で認識不足。余りにも見識が無いお粗末なコメント内容。
東京都は2016年の東京五輪招致の経費として予算案に46億円を計上。五輪招致の予算は3年間で100億円の予定だった。
冬のオリンピック競技は基本的に金がかかり夏季大会よりも各国が、どこまで金をかけたかによって成績がはっきりと違って来るから面白い。
北京五輪までの1年間に国が投じた選手強化費を他の主要なスポーツ大国と比べると、
日本の27億円に対してドイツ274億円、米国165億円、中国120億円、韓国106億円、(国立スポーツ科学センター、JOC調べ)
因みにバンクーバーオリンピックでは最大の年間強化費を注ぎ込んだドイツは開催国カナダに次ぐ2位でアメリカは3位、韓国は5位で『地獄の沙汰も金次第』ではないが夏季大会以上に冬季五輪は『金をどれだけかけたか』が露骨に成績に影響する。
『スポーツと伝統芸能(歌舞伎)を混同している日本人観客』
スポーツ(格闘技)だと思っていた大相撲が騒動(朝青龍角界追放劇)の結果、実は歌舞伎と同じ伝統芸能だったことが知れた日本のお寒いスポーツ事情で有るが、冬季五輪報道で一番盛り上がったフィギュアスケートでも『事情』は同じで有るらしい。
26日のキム・ヨナや浅田真央のフィギュアスケート女子シングルは大会記録の高得点をあげて感動を呼んだが、音楽が始まる前に会場を支配する一瞬の静寂。場内は物音一つしない。
ゴルフでは打つ瞬間には観客は黙っているのが礼儀で、大リーグでもピッチャーの投球時には全員が集中して騒々しい野球場が一瞬静まる。
浅田真央選手が演技開始のポーズをとって曲の出だしを待っている緊張の一瞬、会場内で『真央ちゃんがんばれ』という大声を出して雰囲気を台無しにした人物がいたが、多分間違いなく応援している日本人観客でしょう。(韓国人なら凄い頭脳プレーなのだが・・)
これでは勝てない。
選手にとって、一番大事な時に何という愚かなことをするのか。まさに贔屓の引き倒しである。
『沈黙の中の緊張感』と『興奮に包まれた大歓声』のコントラストこそが現場でのスポーツ観戦の醍醐味であるが、日本では残念ながらこの『沈黙』が無い。
大リーグでは野茂が投げたデッドボールでイチローが『ウゥ!』と唸った声がマイクに拾われているのですが、日本ではプロ野球でも試合を見ずにグラウンドに背を向けて間断無く応援して騒音を撒き散らして応援している高校野球と同じ状態である。
沈黙が無い分緊張感も低いが高揚感も低くなる道理で、日本人は何時から『短い沈黙の時間』が我慢出来ないようになってしまったのでしょうか。?
この『頑張れ』のお馬鹿な掛け声ですが、多分場内の『沈黙の緊張感』に耐え切れなくなったのですよ。
まあしかし、日本の国権の最高機関である国会でも間断なく野次る自民党の低級な騒音議員が多くいる現状ではスポーツ観戦でも同じになるのは当たり前かもしれないが実に情けない話ではある。
『不思議なマスコミの対応』
それにしても日本のマスコミは他にニュースが無いのか。
他に金メダルが取れそうな競技が無いからかも知れないが、浅田真央一色で長々と同じニュースともいえない全く同じ解説を何回も何回を流していたが、決勝戦の前日からキム・ヨナ選手の表記がそれまでのカタカナから漢字表記に改められている。実に不思議。
何の意味なのか。?
何故ならキム・ヨナ選手はほとんど北米で活動しており当然漢字ではなく英語で表記しているし、母国の韓国でもハングルが普通で漢字表記ではない。
キム・ヨナに限らず19歳の韓国人の場合には漢字表記が無い場合も珍しくなく、突然今まで全く行ってこなかった日本のマスコミが漢字表記に全員が横並びで変わったのかの意味が全く不明で、分からない。
調べてみると赤旗だけは今でもキム・ヨナのままなのですが、この新聞は他のマスコミが『韓国』と表記していても長い間『南朝鮮』と別表記していたので同じ意味なのかも知れませんが実に不思議なマスコミ各社の対応である。
因みに日本のマスコミ各社は60年代には全て南朝鮮、北朝鮮と表記していたのですが70年代から南朝鮮が韓国に変えられる。赤旗は90年代に近大中が大統領になる前辺りから韓国と表記されるようになっています。
僕はこれまで本当に多くの方にお世話になった。地元の方々、応援してくださった皆様、用具の面倒を見てくださる方、日本オリンピック委員会(JOC)の皆さん。すべての人の支えがあって、4大会連続五輪出場、金、銀、銅メダルの獲得があった。
不遜(ふそん)かもしれないが、申し送りをしておきたいことがある。少し、厳しい言い方になる。が、聞いていただければ幸いだ。
日本はまだまだスポーツ後進国というしかない。五輪の期間中、国中が注目しメダルの数を要求される。選手が責任を感じるのは当然だが、ノルマを課せられているような感じにもなる。それまでの4年間のフォローを国やJOCはきちんとしてきたのだろうか。
政府の事業仕分けが行われ、スポーツ予算は削られる方向になった。全体的な削減は仕方がないとしても、仕分けの仕方は適切だろうか。
例えばお隣の韓国はスポーツ先進国になった。国威発揚という特殊な事情があるにせよ、お金の使い方が違う。日本には国立スポーツ科学センターがある。韓国にも同じような施設がある。韓国ではそこに選手が集められ、招集された時点で、日当が出る。日本では利用するのに料金が発生する。韓国ではもし、メダルを取れば、ほぼ生涯が保証されるのに対し、日本の報奨金は多いとは言えない。
バンクーバー五輪では、JOCの役員、メンバーが大挙して現地入りしている。予算は限られている。そのため、選手を手塩にかけて育てたコーチや、トレーナーがはじき出され、選手に快適な環境を提供できていない。お金の使い方が逆だろう。
競技スポーツだけではない。「1人1ドルスポーツの予算をつければ、医療費が3.21ドル安くなる」という統計を見たことがある。ヨーロッパではスポーツ省のある国が多い。スポーツを文化としてとらえる発想が根付いているからだ。生涯スポーツが、また競技スポーツのすそ野となる。
五輪の時だけ盛り上がって、終わったら全く関心がないというのではあまりに悲しい。日本にスポーツ文化を確立させるため、国もJOCも努力を惜しまないでほしい。(長野五輪金メダリスト・清水宏保)
『スポーツ後進国日本のお粗末な指導者』
バンクーバー冬季オリンピックは日本人の優勝者ゼロで銀メダル3に銅メダル2の各国別ランキングでは20位である。因みに人口が日本の三分の一の韓国は金メダルが6個。
東京都の石原慎太郎知事は25日、バンクーバー五輪の日本選手の活躍に対する国内の反応について、報道陣に述べた言葉は何とも恥ずかしい。
曰く、
『銅(メダル)を取って狂喜する、こんな馬鹿な国はないよ。』
『国家という重いものを背負わない人間が速く走れるわけがない、高く跳べるわけない。いい成績を出せるわけがない。』
冬季五輪直前に夏季オリンピック誘致を計画して失敗していた都市の首長としては五輪精神云々以前である。
基本的なスポーツの『精神』(心)も理解できていないし、事実としても誤解で認識不足。余りにも見識が無いお粗末なコメント内容。
東京都は2016年の東京五輪招致の経費として予算案に46億円を計上。五輪招致の予算は3年間で100億円の予定だった。
冬のオリンピック競技は基本的に金がかかり夏季大会よりも各国が、どこまで金をかけたかによって成績がはっきりと違って来るから面白い。
北京五輪までの1年間に国が投じた選手強化費を他の主要なスポーツ大国と比べると、
日本の27億円に対してドイツ274億円、米国165億円、中国120億円、韓国106億円、(国立スポーツ科学センター、JOC調べ)
因みにバンクーバーオリンピックでは最大の年間強化費を注ぎ込んだドイツは開催国カナダに次ぐ2位でアメリカは3位、韓国は5位で『地獄の沙汰も金次第』ではないが夏季大会以上に冬季五輪は『金をどれだけかけたか』が露骨に成績に影響する。
『スポーツと伝統芸能(歌舞伎)を混同している日本人観客』
スポーツ(格闘技)だと思っていた大相撲が騒動(朝青龍角界追放劇)の結果、実は歌舞伎と同じ伝統芸能だったことが知れた日本のお寒いスポーツ事情で有るが、冬季五輪報道で一番盛り上がったフィギュアスケートでも『事情』は同じで有るらしい。
26日のキム・ヨナや浅田真央のフィギュアスケート女子シングルは大会記録の高得点をあげて感動を呼んだが、音楽が始まる前に会場を支配する一瞬の静寂。場内は物音一つしない。
ゴルフでは打つ瞬間には観客は黙っているのが礼儀で、大リーグでもピッチャーの投球時には全員が集中して騒々しい野球場が一瞬静まる。
浅田真央選手が演技開始のポーズをとって曲の出だしを待っている緊張の一瞬、会場内で『真央ちゃんがんばれ』という大声を出して雰囲気を台無しにした人物がいたが、多分間違いなく応援している日本人観客でしょう。(韓国人なら凄い頭脳プレーなのだが・・)
これでは勝てない。
選手にとって、一番大事な時に何という愚かなことをするのか。まさに贔屓の引き倒しである。
『沈黙の中の緊張感』と『興奮に包まれた大歓声』のコントラストこそが現場でのスポーツ観戦の醍醐味であるが、日本では残念ながらこの『沈黙』が無い。
大リーグでは野茂が投げたデッドボールでイチローが『ウゥ!』と唸った声がマイクに拾われているのですが、日本ではプロ野球でも試合を見ずにグラウンドに背を向けて間断無く応援して騒音を撒き散らして応援している高校野球と同じ状態である。
沈黙が無い分緊張感も低いが高揚感も低くなる道理で、日本人は何時から『短い沈黙の時間』が我慢出来ないようになってしまったのでしょうか。?
この『頑張れ』のお馬鹿な掛け声ですが、多分場内の『沈黙の緊張感』に耐え切れなくなったのですよ。
まあしかし、日本の国権の最高機関である国会でも間断なく野次る自民党の低級な騒音議員が多くいる現状ではスポーツ観戦でも同じになるのは当たり前かもしれないが実に情けない話ではある。
『不思議なマスコミの対応』
それにしても日本のマスコミは他にニュースが無いのか。
他に金メダルが取れそうな競技が無いからかも知れないが、浅田真央一色で長々と同じニュースともいえない全く同じ解説を何回も何回を流していたが、決勝戦の前日からキム・ヨナ選手の表記がそれまでのカタカナから漢字表記に改められている。実に不思議。
何の意味なのか。?
何故ならキム・ヨナ選手はほとんど北米で活動しており当然漢字ではなく英語で表記しているし、母国の韓国でもハングルが普通で漢字表記ではない。
キム・ヨナに限らず19歳の韓国人の場合には漢字表記が無い場合も珍しくなく、突然今まで全く行ってこなかった日本のマスコミが漢字表記に全員が横並びで変わったのかの意味が全く不明で、分からない。
調べてみると赤旗だけは今でもキム・ヨナのままなのですが、この新聞は他のマスコミが『韓国』と表記していても長い間『南朝鮮』と別表記していたので同じ意味なのかも知れませんが実に不思議なマスコミ各社の対応である。
因みに日本のマスコミ各社は60年代には全て南朝鮮、北朝鮮と表記していたのですが70年代から南朝鮮が韓国に変えられる。赤旗は90年代に近大中が大統領になる前辺りから韓国と表記されるようになっています。
高校野球も一緒で、少し頭の弱い劣等高校は野球選手を金で集めてきます。目的は勿論学校の宣伝ですが、優秀な人材が徐々に集まり学力でも有名になればそんな事をする必要もなくなりお金をかけなくなります。
韓国はまだこういう場所で国威発揚しなきゃならないレベルって事なのでしょうね
スポーツ人口は日本は多いですよ
町の有料スポーツジムもいっぱいあります(お金を払っても身体を鍛えたい人が大勢いる証)。
本当の意味でのスポーツ後進国は、国家からサポートされて運動だけをして金メダルを量産するスポーツエリートと健康やスポーツに無縁の大衆がいっぱいいる国でしょうね
結果を出さなければ、またお金が削られる・・・
こんな状況ではマイナー競技が日の目を見ることはないでしょうし、有力選手が引退した後、次世代の選手も育成されにくいのではないでしょうか?
フィギュアスケートといった、アスリートと観客以外の人間(メディア、協賛企業)にとって「お金になる」競技は安泰でしょう。
選手が結果を出しているから、当たり前ではありますが・・。
僕が選手ならば、メディアやお偉方、そして野次馬には
「口を出すなら最初に金を出せ」
と言いたくなると思います。
スポーツ界の中には露骨な格差があるように思いますし、界を取り巻く人たちの思惑というものが、本当に選手の為になっているのかというと、かなり疑問を感じますね。
国や組織のお金の使い方、石原氏のような影響力のある人間が無理解な発言をするのはおかしい、という意見にはとても共感します。
メディアのことに関して言えば、「ヨナvs真央」は腹が立ちましたね。
もとから二人ありきの構図が不愉快でした。
結果的には、やはりそうなったわけですが、出場する選手はこの二人だけじゃないだろ、と見てて思ってました。
鈴木、安藤両選手やフリーの最終滑走組の選手はどの人もすばらしい演技をしてましたし。
1位とか2位とかは演技の後についてくる話であって、順序が逆だろうと・・。
選手に対して失礼ですよ。
>「口を出すなら最初に金を出せ」
全く仰られるとおりで、金は出さずに口を出す輩が多すぎる。
欧米先進諸国と比べてお粗末すぎる予算配分で、その分成績に反映するのは当たり前の話ですが、
ましてや日本のように石原慎太郎のような時代錯誤の精神論の横行や、モット酷い先般の朝青龍や国母選手のような第一人者に対する品格バッシングなどスポーツの何たるかの知っている人物が一人も競技団体役員に居ないのかと不思議になります。
スポーツの世界の価値観は、そのスポーツを第一とするのが当たり前なのです。ところがそのようにはなっていない。
スポーツの世界であれなんであれ、第一人者に対して何ともいかがわしい『品格』云々で追放するなどはあってはならない暴挙で、現役選手の上に君臨する選手OBの役員(年寄り)たちの権力独占は組織を腐敗させる。
日本では科学的な思考方法よりも儒教の長幼の序が、スポーツの世界で幅を利かせているが、現役選手に発言権を認めない現状では今のように問題が起き続けてて不思議は無い。
長野五輪金メダリストの清水宏保もオリンピックの競技に出場する選手や選手を助けるコーチよりも役員が優遇されている現状を告発しているが、少ない予算を食い物にする関係者が多すぎるのでしょう。これでは日本が勝てなくて当たり前です。
またコメントすることがありましたら、よろしくお願いいたします。
こしぬけさんの様にナショナリズムに対して大人の考えが出来る人もいれば、
『国威の発揚』しか考えていない石原慎太郎みたいな人物もまだまだ大勢いますよ。(特にオリンピック関係者では。)
しかもこの石原東京都知事はオリンピックを東京に誘致しようとしていたと言うから大笑い。
今の世界的不況をまともに食らい経済状態が日本より悪い韓国が日本よりスポーツ振興に予算を割いて、オリンピックなど国際舞台で活躍しているのは『国威(ナショナリズム)発揚段階である』とでも解釈しないと、日本人としては自尊心が許さない。(ところが成熟した欧州諸国は韓国並に予算を配分している)
それにしても冬季競技の場合には露骨にかけた『金』の額と金メダルの数がシンクロするのです。
嫌なスポーツですね。
昨今のスポーツジムの隆盛ですが、
浜矩子氏(同志社大学大学院教授)の『ユニクロ亡国論』のスポーツ版ですよ。
本物のスポーツをする時間も経費も無いので手近に有るスポーツジムが流行るのです。
安いユニクロ製品は売れるが、少し高いデパートや専門店は軒並み売り上げを減少させ店じまいに追い込まれているのとまったく同じことが日本中で起こっている。
この『ユニクロ型デフレ』で日本は、ますます沈むでしょう。
浜矩子氏の的確で正しい警告に対して、未だに新自由主義万歳の池田信夫上武大学教授は、あいも変わらず『同志社大学では、こんなナンセンスな話を学生に教えているのだろうか。』と悪態をついて『ユニクロは売り上げも雇用も伸ばしている』ので『浜氏の「企業はコスト削減のために賃金を減らす……」以下はすべて誤り』などと大馬鹿を曝しているが、池田さんちの信夫チャンは救いがたい経済オンチですな。
経済学とはミクロな一企業の業績が云々するものではなく業界全体の業績を問題とするマクロな学問ですが池田先生は贔屓目に解釈しても経営学をかじった程度で経済学は素人である。
そしてユニクロ一社は黒字で好調であるが業界全体としては売り上げを確実に下げてデフレを加速させているのです。
何事でもピラミッドの底辺の人口が少ないと高さも自ずと低下する道理ですが、日本のスキー客の減少は著しく最盛期の90年代初頭の3分の1に激減して、スキー場の閉鎖も相次いでいる。
アルペンスキーの華で雪上のF1競技ともいわれている大滑降(ダウンヒル)の出来る常設スキー場は(世界第二位の経済大国)日本国内には1箇所も無いのが現状で、スポーツ後進国どころか、それ以下(アフリカ並み?)の情け無い水準です。
日本は夏季大会は一回しか開催されていませんが冬季オリンピックは札幌と長野と二回も開催されているのですよ。
浅田選手などフィギィアスケートの選手の殆どが名古屋周辺ですがスケート場の設備の問題が大きいのでしょう。
大阪府の橋下徹知事は府営スケートリンクの閉鎖を検討しているようですが、元々貧弱な設備をこれ以上縮小すれば結果は明らかです。
だけどその予算は通過して東京五輪のメダル獲得数は国別で3位でした。
その後も
メキシコ3位
ミュンヘン5位
モントリオール5位
でした。
最近では長野がそうでしたね。
バブル期のなごりでアテネも良かったです。
要するに科学技術や教育と同じく金を掛けなきゃ駄目って事ですね。
ちなみに長野後の冬の五輪の強化・育成費は長野五輪の黒字分40億円で賄われて来たそうですがそれも今回で使い果たしたそうです。
今後は遠征費も自腹になるんですかね。
こんな状態で選手にメダルを望む方がどうにかしてますよ。
余りにも他国とは待遇が違ってかわいそうです。
やっぱり足を引っ張ってるのは世論=マスコミだと思いますね。
>『やっぱり足を引っ張ってるのは世論=マスコミ』<
仰られるとおりで、全くの同意見です。ただ『世論=マスコミ』というよりも『マスコミが誘導する世論』で主導しているのはマスコミで此方が主犯ですね。
>『東京五輪に向けて選手の育成・強化を目的とした予算・・・反対』<
ですが、当該の国会の討論を正確には把握していないのですが、何事でもピラミッドの頂点の高さは底辺の広さに比例します。
個々のスポーツの強化予算に反対したのではなく国民一般に対するスポーツ予算の少なさを指摘した文脈の中から出てきたもので発言趣旨は『スポーツ予算に反対』では無く、その正反対の質問だったと思いますよ。
半世紀前の64年の東京夏季オリンピックでのメダル数ですが優勝(金)数は確かに三位ですがメダル数では大きく違っている
日本はこの時代は十数位の範囲なのですが、『金』に限って言えば常に上位にランクされているのですが、長野冬季五輪と同じように一点豪華主義の強化成果が出ているのでしょうか。?
そう考えて、ご指摘の数字(メダル数)をスポーツに対する費用対効果の方向から考えてみると実に興味深い数字ですね。
当ブログでは来て頂いている読者の皆さんのために、良好なブログ環境を維持する目的とコメントの管理の為に、タイトルも名前もないもの、あっても日本人の一人とか通りすがり、あるいはななし等個人が特定されていないコメントは原則として、削除するローカルルールを作っています。
次回投稿時からはなんでも結構ですから『ななし』ではない適当なHNとタイトルの記入を御面倒でしょうが、忘れずお願い致します。
私が気になるのは、中国人の人名をいまだに日本語読みすることです。
国際映像での選手名の英語表示が中国語読みになっているので、誰のことやらわからないでしょう。
表記は漢字で読みは中国読みにするのが、中国語もわかるようになってよいと思うんですがね。
決勝寸前で突然日本のマスコミがすべて横並びで変えたのには日本(マスコミ界)独自の面妖な理由があるのでしょうね。?
元々は中国の属国だったベトナム建国の父ホーチミンの漢字表記は胡志明なのですが、フランス植民地時代には宗主国の言葉のアルファベット表記にされ、それ以後は中国色(漢字表記)は無くなったようです。
文化の中でも『言語』は根幹を成しており、其々の国民の言葉の使用は歴史的な経過とともに、密接に植民地主義(帝国主義)に影響される。
日本と同じ漢字文化圏だった南北朝鮮では民族意識の高揚からか70年代から意識的にハングル表記が進められ、昨今は漢字離れが著しい。
敵対しているはずの南北両国ともに朝鮮半島では、今では一般に読まれている新聞や街中の看板に漢字がほとんど見られないのです。
南北の政府が申し合わせた筈は無いのですが、外国語(中国語)である漢字を事実上自国語から追放してしまった。
これはナショナリズムの影響であると思っているのですが、面白い事に日ごろから中国の悪口を言い募る日本の右翼が、不思議な事に誰一人漢字追放を叫ばない自己矛盾のダブルスタンダード。
それどころか日本の右翼連中はスローガンとして中国語の漢字だけで出来ている四文字熟語が大好きですよ。
歴史に疎い右翼は『漢字は日本のもの』とでも勘違いしているのでしょうか。?
そういえば欧米の習慣に合わせて『姓』と『名』の順番を逆さまに表記するのも日本だけの現象で、韓国の近大中も中国の毛沢東も外国(欧米)に合わせるなどはしていないで国内表記と国外での表記は同じです。
真の純粋な国粋主義(ナショナリズム)が日本には根づかないのでしょう。
ナショナリズムの韓国は日本と同じで同音異語が沢山あるので漢字を廃止した結果、かな(ハングル)表記では随分不便しているようですが、それでもやせ我慢して頑張っている。日本の右翼にも見習って欲しいですね。
そして今までの『日本語読み』を優先するのは、日本の植民地政策(帝国主義)と関係があるようですね。
近年その国での実際の発音に近い表記に改められた事は喜ばしい限りですが、拉致問題を解決するはずの家族会とか救う会の関係者はわざわざ『金正一(きんしょういち)』と呼んでいるが何を目的にしているのか。?到底問題を解決姿勢ではなくその逆の問題を複雑にして解決を遅らせる行為にしかならないでしょう。
右翼はひらがなが嫌いなようですね。
ひらがなは曲線主体なのでファシストの感性には合わないのでしょう。
言い換えれば、右翼が民族主義者などではなく、ただのファシストであることの証明みたいなもんです(^^;。
中国人名については政府およびマスコミによるこれまでの説明としては、中国音読みしないのは相互主義の立場からなんだそうです。
つまり、中国側が日本人名を日本音読みしないから、こちらもしないのだとのことです。
しかし、これでは何かと不便が生じるので、各業界で個別に対応するところもあります。既に映画業界なんかは中国音読みに踏み切っています。
しょうがないので、マスコミも中国俳優を紹介する際は渋々「チャン・ツィイー」などと中国音読みするようになりました。ただし、字幕表記もカタカナですけど。
相手がマヌケな事をしているのに、「相互主義」などと言って、こちらがそれに合わせる必要はない。
中国人名を中国音読みする方が中国語の理解にも役立つのに権力者たちにはそれがわからないようです。
そういえば、日米開戦時、米国では日本語を学習する人が増えました。例の「汝の敵を知れ」ってことです。
一方、日本では英語を学習する人が減りました。それどころか、英語を学習する者はスパイ扱いされたり、国賊扱いされたり、ヘタをすると逮捕されたりもした。
相変わらず、日本は変わっていないということですね。