中国の鳥市場とひとくちに言っても、そこには種々様々な鳥がいます。鳥インフルエンザH7N9で本当にヤバイ鳥は何なのか・・・
- 鶏、ウズラ、ハト、北京ダック含む鴨3種、ガチョウ(chickens, Japanese quail, pigeons, Pekin ducks, Mallard ducks, Muscovy ducks, and Embden geese)の咽頭スワブ採取。
- A/Anhui/1/2013 検出されるも臨床症状を呈していない例。
- ウズラと鶏では、他の種よりもはるかに大量かつ長期間のウイルス排出が認められた。
- ウズラでは、直接接触で効果的に感染していったが、ハトや北京ダックではそうならなかった。
- 咽頭スワブでは、肛門スワブより、はるかに抗体価が高かった。
- 遺伝子分析ではN123D, N149D, and L217Qのアミノ酸3部位変異が高頻度で見られた。
中国人は翼のあるものは飛行機以外、4本足のものは机以外何でも食べると格言がありますが、今回の調査対象になっているものはすべて、食品とみなされているものです。鳥市場に普通に売っています。
昨年の上海の第一波では市場の鳥を全部殺処分して鎮静化しましたが、売り物を取り上げられ殺処分される方はいたたまれないでしょう。ヤバイ鳥とヤバクナイ鳥が峻別される・・・というのは、ある一定の方々には朗報になるのかもしれません。
咽頭分泌物に比べて糞便中のウイルスがぐっと少ないらしいというのも、糞便含んだ埃がもうもうと漂う鳥市場の雰囲気を一度でも経験した身としては少しほっとしますが、咽頭分泌物まで含んだミストを拡散してしまう、かの国の羽毛脱毛器の存在を考えると、やはり、渡航医学現場における旅行者に対するアドバイスとしては「鳥市場には禁足令!」で変わりはないと思います。
Role of poultry in spread of novel H7N9 influenza virus in China
Published ahead of print 26 February 2014, doi: 10.1128/JVI.03689-13 JVI.03689-13