いまヤンゴンから戻り中のソウル インチョン空港でトランジット中。デングもチクングニヤもマラリアも存在するミャンマーでは、リペラントも在庫豊富。自国で生産していないので、タイやインドやオーストラリアや香港や・・と各国から入ってきて世界選手権状態です。
海外赴任者研修講演での供覧教材用に、街の薬局でいろいろ買い集めてきたので、いくつか紹介。
リペラントについて本当に有効な成分はと色々聞いてまわると、NEJMではDEETのみ有効とあり、一部、シトロネラは20分おき(!)に塗りなおせばどうにかこうにかと言う人もあるけれど、ほぼDEET一択ということに落ち着きます。そのDEETは12%のもので2時間有効、20%で4時間ですが、日本ではガラパゴス的規制があって最大12%までしか買えません。
1.タイ製3種類。真ん中のオレンジ色のがDEET20%で実用的。右のはDEET12%。左のはシトロネラで頼りなし。お値段はどれも同じで約170円(1650チャット)
2.オーストラリア製。がっちり頼りになるDEET80%。お値段高めで約1300円(12750チャット)
3.お金のない人にはインド製がわずか30円! (300チャット)。中身はDEET12%。
日本は最大12%だから、つまり、日本国内では規制により、現地で30円相当のものしか買えないことになります。こんなガラパゴス規制やめてほしいなあ。
3.DEET12%に香料を追加したもの。植物の絵がついていますが、これは、香りをつけていますという意味。中身はれっきとしたDEET。
4.これはほとんど詐欺レベル。シトロネラ10%染みてるだけなのに、このパッチを貼った長時間有効ですと。外国製ならなんでもよいわけではなく、選択に注意が必要。
DEET最大12%なんてガラパゴス規制やめてほしいなあと書きましたが、現実問題、2020年オリンピックまでにはマジでやめなきゃダメでしょう。世界中から来る皆さんに、野外観戦中、2時間おきに塗らせるのかと。インフルワクチンと異なり、国内産業保護という大義もたちませんし(規制さえやめれば、濃度をあげるだけで技術的問題があるとも思われず)、意味不明。現状はヤンゴン未満。
ヤンゴンのリペラントコーナーの充実ぶりは世界選手権状態!