風極の岬 えりも 法光寺住職の「善き人々に出逢う旅」

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続~布施行について=滝川のお寺で訴えたこと

2015-10-07 20:07:29 | 日記
10月6日の午前と午後、滝川のお寺の本堂は、活気がありました。
中年、初老、老齢?、年齢不詳の女性群~
常に増してノートをとる方も多く、熱心な教場でした。

写真は昨年完成したという、立派な会館の外観と、床の間です。





さて、布施について、もう少し敷衍してみます。

一般的には、僧侶に法礼として差し出すものと、理解されていましょう。
しかし、布施には様々な意味があります。

1、「財施」=物や金銭等を、困窮されている方に、差し伸べる
2、「法施」=教えを施す。
  (僧は信者から財施を頂戴する。そして信者に法施を伝える)
3、「無畏施」(むいせ)=安心を与えること


その他にも、何も持たない方が、布施をする「無財の七施」
 (席を譲る、泊まる場所を提供する等等
)という分類もあります。

道元禅師様は、独自のお言葉で布施を示していらっしゃいます。

「一句一偈の法をも布施すべし」
 ~たとい一句一偈であっても、その方のためになると思えば布施すべきです。
「布施というは不貪(ふとん)なり」
 ~布施とは、貪らないことです。貪らないということは(世に言う)へつらわないことです。
「一銭一草の財(たから)をも布施すべし」
 ~金額の多いことや、量が多い少ないなどは関係ありません。
  わずかなお金でも立派な浄財です。たとい一本の花、草木でも真心を持って仏さまにそなえましょう。

さて、お釈迦さまは、すべての布施の中で「法(教え)を施すことが最も優れている」とお示しです。
未熟な拙僧ですが、お釈迦さまの法を、解り易くお伝えする努力を重ねているつもりです。

「分かち合う心」が畢竟布施の現れです。


昨年の東北での講演は、このような演題でした。