「必死剣 鳥刺し」
ユナイテッドシネマ豊島園にて。
原作・藤沢周平
監督・平山秀幸
わたしも歳なのでしょう。こういう作品を観るといいな~・・!としみじみ思うようになりました。
本作は藤沢周平原作の短編の一つです。「武士の一分」「隠し剣 鬼の爪」などのこれまでの藤沢作品と同じく、東北にある“海坂藩”が舞台となっています。
あらすじ的には・・海坂藩のいわゆる殿様である右京太夫(村上淳)が、側室である連子(関めぐみ)に骨抜きにされまして、藩の政事、財政などは実質上この連子様の言うがまま・・・勤勉に仕事をこなしている何の罪も無い勘定方になんくせをつけ、切腹を命じたり、民百姓からの年貢を吊り上げて自らの目的に使い、逆らう農民を打ち首に処すなど・・天下のご政道はこの連子様のおかげで荒む一方でした・・。
右京太夫とは「別家」の立場にある帯屋隼人正(吉川晃司)は農民の藁にもすがる思いを聞き、右京太夫直々にご政道を正すべく参ずるも、何と右京太夫のすぐ横には連子が不敵な笑みを浮かべていました・・。
右京太夫の側近の一人である兼見三左ェ門(豊川悦司)はそういう事態を静かに、しかし憂いて見ていました・・。
そして、ある日、お能の舞台が終わり、廊下を引き揚げる連子様を、三左ェ門は刺殺します・・。
前の歳に、妻・睦江(戸田菜穂)を病で亡くし、生きる意味を失った三左ェ門にとっては、連子刺殺は打ち首覚悟の最期のお務めのつもりでした・・。
しかし、中老・津田民部(岸辺一徳)が読み上げた殿よりの御沙汰は、少しの禄減らしと、自宅での閉門蟄居という、いたって軽いものだったのです・・。
そして閉門蟄居が明けた三左ェ門は、なんと殿のたっての命により、近習頭取に召し上げられたのです・・。
とある夜、三左ェ門は津田民部の屋敷に招かれ、「そなたの“天心独名流”の腕前で殿をお守りするのだ・・。」
そう、三左ェ門は“天心独名流”のきっての使い手であり、「鳥刺し」という彼にしか出来ない技の持ち主なのでした・・。
まあ、ここまでで、あとは是非観て欲しいです(^^♪。
亡くなった睦江の妹で、三左ェ門を支え、思慕の思いを寄せる理尾役を、池脇千鶴が好演しています!私は彼女の他の出演作は「ジョゼと虎と魚たち」しか知らないんですけれど、好きな女優さんです~(^^♪。
本作は、オープニングから途中までは、「画面の感じ」が「あ~、東映だな~・・。」とでも申しましょうか、TVの時代劇の雰囲気がそこはかとなく漂っていて、「う~ん、いまひとつなのかな~・・。」と、心配になっていました・・。
しかし、農民の一揆を、別家・隼人正が止めに入るシーンあたりから、ビリビリして来ました!私は吉川晃司の隼人正役、イメージに合っていたと思います(^^♪。
三左ェ門と理尾が結ばれるシーンは、正直のところ、「えっ?こうなるの??」と思いましたが・・・。
隼人正と三左ェ門との一騎打ちからラストまで、シビレました・・!
決してスマートな殺陣ではありません。まさに“斬り合い”です。でも、だから、凄いんです・・。
映画を観て 鳥肌が立ったのは久しぶりです・・!
ひきばっち的満足度★★★★★ 5/5
ユナイテッドシネマ豊島園にて。
原作・藤沢周平
監督・平山秀幸
わたしも歳なのでしょう。こういう作品を観るといいな~・・!としみじみ思うようになりました。
本作は藤沢周平原作の短編の一つです。「武士の一分」「隠し剣 鬼の爪」などのこれまでの藤沢作品と同じく、東北にある“海坂藩”が舞台となっています。
あらすじ的には・・海坂藩のいわゆる殿様である右京太夫(村上淳)が、側室である連子(関めぐみ)に骨抜きにされまして、藩の政事、財政などは実質上この連子様の言うがまま・・・勤勉に仕事をこなしている何の罪も無い勘定方になんくせをつけ、切腹を命じたり、民百姓からの年貢を吊り上げて自らの目的に使い、逆らう農民を打ち首に処すなど・・天下のご政道はこの連子様のおかげで荒む一方でした・・。
右京太夫とは「別家」の立場にある帯屋隼人正(吉川晃司)は農民の藁にもすがる思いを聞き、右京太夫直々にご政道を正すべく参ずるも、何と右京太夫のすぐ横には連子が不敵な笑みを浮かべていました・・。
右京太夫の側近の一人である兼見三左ェ門(豊川悦司)はそういう事態を静かに、しかし憂いて見ていました・・。
そして、ある日、お能の舞台が終わり、廊下を引き揚げる連子様を、三左ェ門は刺殺します・・。
前の歳に、妻・睦江(戸田菜穂)を病で亡くし、生きる意味を失った三左ェ門にとっては、連子刺殺は打ち首覚悟の最期のお務めのつもりでした・・。
しかし、中老・津田民部(岸辺一徳)が読み上げた殿よりの御沙汰は、少しの禄減らしと、自宅での閉門蟄居という、いたって軽いものだったのです・・。
そして閉門蟄居が明けた三左ェ門は、なんと殿のたっての命により、近習頭取に召し上げられたのです・・。
とある夜、三左ェ門は津田民部の屋敷に招かれ、「そなたの“天心独名流”の腕前で殿をお守りするのだ・・。」
そう、三左ェ門は“天心独名流”のきっての使い手であり、「鳥刺し」という彼にしか出来ない技の持ち主なのでした・・。
まあ、ここまでで、あとは是非観て欲しいです(^^♪。
亡くなった睦江の妹で、三左ェ門を支え、思慕の思いを寄せる理尾役を、池脇千鶴が好演しています!私は彼女の他の出演作は「ジョゼと虎と魚たち」しか知らないんですけれど、好きな女優さんです~(^^♪。
本作は、オープニングから途中までは、「画面の感じ」が「あ~、東映だな~・・。」とでも申しましょうか、TVの時代劇の雰囲気がそこはかとなく漂っていて、「う~ん、いまひとつなのかな~・・。」と、心配になっていました・・。
しかし、農民の一揆を、別家・隼人正が止めに入るシーンあたりから、ビリビリして来ました!私は吉川晃司の隼人正役、イメージに合っていたと思います(^^♪。
三左ェ門と理尾が結ばれるシーンは、正直のところ、「えっ?こうなるの??」と思いましたが・・・。
隼人正と三左ェ門との一騎打ちからラストまで、シビレました・・!
決してスマートな殺陣ではありません。まさに“斬り合い”です。でも、だから、凄いんです・・。
映画を観て 鳥肌が立ったのは久しぶりです・・!
ひきばっち的満足度★★★★★ 5/5