バイクと綴る物語 ~CRF250 RALLYと旅風景~

転職を機に二輪免許を取得。以後、バイクの魅力に取り憑かれ、毎週末はソロツーリングへ。旅先で出会った出来事を綴ります。

秘境!? 秋山郷ツーリング

2017年08月27日 | CRF250RALLY
ここ数年、カヤノ平でソロキャンプが僕の夏休みの定番となってきた。久々にこの地にバイクで降り立つと、どこか、懐かしく、「帰ってきた・・・」感覚になる。
カヤノ平は、広いフリーサイトに炊事場、トイレ(シャワーもあるらしい!?)と言った、必要最低限の設備しかない。

でも、トイレは洋式水洗もあり(←とても綺麗)、炊事場の蛇口から出てくる水がうまい。そして開放的! ソロキャンパーも結構多い気がする。スペースが広いので、隣が気にならないのかな? いろいろ我慢しなければならないことも多いけど、総じて、大好きなキャンプ場。




毎夏、カヤノ平へ行く前に地図とにらめっこしていて、奥志賀公園栄線(県道502号)を奥志賀からカヤノ平へ向かう際に、「秋山郷」を指し示す山道があることが気になっていた。

マップルには、「有数の山道、ガソリン注意」とある。志賀高原、木島平付近はガソリンスタンドが少なく、旧愛車のXR250では、最後の給油からカヤノ平までですでに70キロは走っている・・・。秋山郷にたどり着いたとして、その後、ガソリンスタンドはあるのか? つまり、航続距離に不安があり、断念していた。

ただ、今回の愛車(=CRF250 RALLY)はとにかくタンクがデカイ(=10ℓ)。「これなら行ける!」と、40半ばにして初チャレンジ!

カヤノ平から奥志賀高原栄線に戻り、秋山郷への分岐点へ向かう。途中、雑魚川がバイクとランデブー。透明でとにかく綺麗でたくさんの水。真夏の太陽の下でも、そこだけひんやりと涼しく、別世界を作り出している。









秋山郷への分岐へ進む。雑魚川林道というのだろうか?(←全舗装ですが・・・)。マップル曰く、「有数の山道」だけに、最初は警戒しながら走る・・・。距離にして25-30㎞程度、道幅は狭く(=バイクなら問題ありません)、休める場所はなく、秋山郷付近まで分岐が出てこなく、勇壮な景色の中をとにかく走りっぱなし。ちなみにこの日、夏休みシーズンの平日でしたが、秋山郷の入り口である切明まで一台もすれ違わなかった。
※改めて後日に動画をアップします!

このバイクじゃなかったら、僕は一生この道を走ることはなかったのだな・・・と、考えると、RALLYに大感謝。

雑魚川林道の終点はT字路となり、左に行くと秋山郷の中心部、右に行くと、秘境で知られる切明。ちなみにこの切明は、川底を掘ると温泉が出るらしい。温泉の建物があり、駐車場にはお客さん(恐らく・・・)のクルマがちらほら止まっている。ここまで来て、ようやく人々の生活の息吹を少しだけ感じられるようになった。

この秋山郷には、国道405号線が大動脈のように郷の中央を走っている。国道405号線は群馬・草津、野反湖側からも走っており、「つながっているのかな?」なんて思ったけど、そうではないらしい。ズバリ、行き止まり。





どこまで走っても険しい道ばかりだけど、ところどころに小さな温泉宿が現れる。宿ごとに温泉の名前をつけているのだろうか? 僕は、屋敷温泉「秀清館(しゅうせいかん)」にお邪魔した。



ここは、「平家の隠し湯」と呼ばれ、秋山郷唯一の硫黄泉という。屋外には混浴があるが、あまりにオープンすぎてちょっと気が引けた(誰もいなかったから入っちまえば良かったかな?)。

その混浴風呂が、これ。





もちろん、しっかり館内にも、天然掛け流しの立派なお風呂があります。僕はそちらを堪能してきましたが・・・。


秋山郷は、「平家の落人文化」「秘境」として、同じ平家落人文化が息づいた五箇山などのような観光地的な見どころがある・・・。と思って行ってみると、少し違う。でも、もしかすると、険しい道を分け入って、山肌や川沿いのわずかなに開けた狭い土地にひっそりと家々が点在し、人目に付かぬように忍耐強く生きてきた本当の落人の生活とは、こちらかもしれない・・・。



ちなみにこの写真は、秋山郷の観光名所のひとつ、「猿飛橋」。中津川の一番狭くくびれた箇所にかかる橋だそうですが、腰の下ほどの低い欄干から下を覗き込むと・・・。エメラルドグリーンに濁った大量の水に引き込まれそうになります。身の危険を感じざるを得ません・・・。