ツツジ科、Ericaceae、エリカ属、地中海沿岸地域原産の常緑低木、
ヨーロッパ南部から南西アジアなどの地中海沿岸地域に分布、
学名:Erica arborea、
和名:ブライヤ(Briar)、エイジュ(栄樹)、
英名:Tree Heath、White Heath、Giant Heath、独名:Baumheide、Heide、仏名:Bruyere、
葡名:Urze-molar、Betouro、Urzo-blanca、
2009年6月、2015年6月13日、2016年6月13日、2017年5月23日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で、2014年3月28日、2015年2月12日、2021年3月3日、9日、コスタ・アズール地方で撮影、
1~3m程の高さに成長し(種によっては、最大で7m程にも成長)、葉は3枚ずつ輪生する。
3~7月頃に開花させ、枝先に鐘形で赤色を帯びた白色の小花を開く。花の直径は5mmほど。ヒースから集められた蜂蜜は冬でも凍ることがないと言われて人気があるとか。
山麓の岩場などに自生し、到底他の植物生育には適さない環境の 中に育っているため根塊は大変強い。
ブライヤは木としては強い難燃性を持ち、鉱物に比べ軽量であり、そのためタバコのパイプ(喫煙具)の材料によく用いられる。このブライヤの木の根(ブライアルート(briarroot))から作られるタバコ用のパイプは、高級品(高級材)としても広く知られている。ブライヤ材で作るパイプの原材料には、主にブライヤの木の根が使われることが多いが、廉価な製品では幹に近い箇所も利用される。
耐久性に優れ風合いなどが好まれることから広く普及しており、しばしば「パイプの王様」と位置づけられる。(Wikipediaより) エリカ・アルボレア Erica arboreaでした。
©2022 MUZVIT
(GKZ植物事典より) 和名の語源不詳。(エリカ属の中で、本種は特に樹高が高くなり、良く分枝もすることからではなかろうか?)属名はギリシャ語で「砕く」の意のエレイケーに由来している。かつて、エリカが胆石を砕く薬効を持つと信じられていたことによる。別の説では、ギリシャ語のeric(=ほうき)が語源であり、箒をこの属の植物で作ったことからと言う。種小名は「高木の」の意。
エイジュはツツジ科の常緑樹である。本種の属するエリカ属の樹木は概して樹高が50㎝前後程度の灌木が多い中で、本種は樹高が最大で7m程度にも及ぶと言う。そこで、英名ではTree heath或いはGiant heathと呼ばれている。茎は直立し、一般的な本種の樹高は1~4m程度である。根は英名ではBriar rootと呼ばれ、喫煙用のパイプが作られるが、高級品として扱われる。本種は、良くぶんしをするが、若枝の周囲は白色の短細毛で覆われている。葉は表面に強い光沢のある濃緑色、幾分厚味がある線形で、両側の縁部が外方に反り返るために丸味を帯びて見える。葉裏が白色のため、裏側は白色の条紋が走るようにも見える。葉は、3個が枝に輪生する。3~5月頃、枝先の葉腋から散形花序を出し、径5㎜程度で壺形の小花を3個ずつ下垂する。本種は、採蜜樹としても有用樹であり、材質がとても固いのでストーブの壁面材等としても用いられてきている。本種は、オーストラリアでは帰化状態にある。 (GKZ植物事典より)