The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

キノグロッスム・クランデスティヌム Cynoglossum clandestinum

2022-06-15 10:17:40 | ポルトガルの野の花

ムラサキ科、Boraginaceae、オオルリソウ(キノグロッスム)属、ポルトガル・スペイン・南イタリアに分布、多年草、

学名:Cynoglossum clandestinum、

和名:キノグロッスム・クランデスティヌム、

英名:Hound’s Tongue、葡名:Cinoglossa-de-flor-fechada、

2011年1月26日、2月、2015年2月5日、4月27日、2016年1月29日、2月16日、22日、29日、3月8日、2018年5月1日、3日、2020年2月21日、22日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

 

キノグロッスム・クランデスティヌム Cynoglossum clandestinum の花。花の直径は8mmほど。蕾に見えるがこれ以上開いた花を見たことがない。草丈は30cmほど。草原などにぽつりぽつりと自生。

 

属名の Cynoglossum はギリシャ語の kynoglossum(犬の舌)に由来し、葉の形から出た名前で、英語では hound's tongue という。

 

本来は旧大陸の温帯地方に分布していたが、性質が強健なため、現在は極地や砂漠、高山帯以外のほとんどの地域に分布しており、現在55種あまりの自生種が知られている。

 

長い柄のあるへら型の根生葉で越冬し、茎に付く葉は互生する。花は総状花序で、春から夏に咲き、青紫のものが多い。Cynoglossum officinaleは、かつて、虫さされや小さな傷の手当てに使われる薬草として用いられ、アメリカやオセアニア大陸にも持ち込まれたが、鍵状のとげのついたタネが、家畜の毛につきやすく、現在ではやっかいな雑草の一つになっている。(Wikipediaより)

 

花も茎も葉も植物全体が毛に覆われている。キノグロッスム・クランデスティヌム Cynoglossum clandestinum でした。   

©2022 MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より) 属名は、ギリシャ語のcyno(=犬)と glossa(=舌)の合成語で、葉の形状とざらついた感触とから。種小名は「隠れた」の意で、花弁が萼片の覆われていることから。

キノグロッサム・グランデスティヌムはムラサキ科の多年草である。草丈は30㎝程度となる。全草(茎・葉・萼)が長い白色の細毛で覆われている。葉は長さ4~7㎝程度の長楕円形で、縁部は全縁であるが緩やかに波を打つこともあり、先端部は鋭頭、基部は短い葉柄に連なり茎に互生する。2~5月頃、茎上部に円錐花序を出し、径8㎜程度で赤色の5弁花をつけるが、萼片に深く覆われ平開はしない。(GKZ植物事典より)

 

 

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ユーフォルビア・ポルトランディカ Euphorbia portlandica

2022-06-14 09:44:52 | ポルトガルの野の花

トウダイグサ科、Euphorbiaceae、トウダイグサ属、ヨーロッパ、大西洋沿岸地帯原産、常緑多年草、

学名:Euphorbia portlandica、

和名:ユーフォルビア・ポートランディカ、ポートランドスパージ、

英名:Portland Spurge、

2011年2月12日、2014年7月28日、9月7日、2015年1月24日、2月1日、12日、5月5日、2016年2月7日、16日、2020年6月17日、7月8日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ユーフォルビア・ポルトランディカ Euphorbia portlandica の花。花の直径は8mmほど。草丈は10~20cmほど。

 

葉は楕円形~スプーン形で灰緑色。密集した散形。花序に黄緑色の花がつく。

 

和名のトウダイグサ(灯台草)属は形が燭台に似ることから。園芸植物などについては学名の英語風読みのユーフォルビアで呼ばれることが多い。学名の Euphorbia は、ヌミディア王ユバ2世に仕えたギリシャ人医師エウポルボス (Euphorbos) に由来する。ユバ2世の一人目の妻はマルクス・アントニウスとクレオパトラ7世の娘クレオパトラ・セレネである。

 

エウポルブスはサボテンに似たユーフォルビア植物が強力な瀉下薬となることを記した。紀元前12年、ユバ2世は、侍医のアントニウス・ムーサの像を作ったアウグストゥスに応えて、この植物の名前をエウポルブスから名付けた。ユバ2世自身は、芸術および科学の著名なパトロンであり、いくつかの探検や生物学的研究の後援をしていた。彼はまた著名な作家であり、博物学に関する論文や最もよく売れたアラビアへの旅行案内といったいくつかの専門書や一般向けの学術書を書いている。

 

Euphorbia regisjubae(ユバ王の Euphorbia)は、博物学におけるユバ王の貢献とこの属を表に出した彼の役割を称えて命名された。植物学者のカール・フォン・リンネはエウポルブスを顕彰し、この「Euphorbia」を属名として採用した。(Wikipediaより)ユーフォルビア・ポルトランディカ Euphorbia portlandica でした。   

©2022  MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より) 属名は、ローマ時代のモーリタニアの医師 Euphorbus の名に因んでいる。種小名は「ポートランド島の」の意。

ユーフォルビア・ポルトランディカはトウダイグサ科の多年草である。本種は、原産地の項に記した地の沿海地に見られる砂浜に近い草原や砂丘、崖などに自生の見られる野草である。草丈は10~20㎝程度となる。葉は長さ8~13㎝、幅2,5~3,5㎝程度の長楕円形~倒披針形で茎に互生する。葉は主脈部位で中折れ状で舟底型となり、縁部は全縁であるが、先端部は幾分尖る。葉色は灰緑色となる。4~6月頃、茎頂に杯状花序を出し、径1㎝程度で黄色い小花をつける。(GKZ植物事典より)

 

 

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アリウム・ネアポリタヌム Allium neapolitanum

2022-06-13 09:56:01 | ポルトガルの野の花

ユリ科、Amaryllidaceae、ネギ(アリウム)属、地中海沿岸地域、南欧~トルコ~北アフリカ原産、多年草球根植物、

学名:Allium neapolitanum、別名:Allium cowanii、

和名:アリウム・ネアポリタヌム、アリウム・コワニー、

英名:Naples Garlic、Daffodil Garlic、False Garlic、Flowering Onion、Naples Onion、Guernsey Star-of-Bethlehem、Neapolitan Garlic、Star White Garlic、Wood Garlic、Bride's Onion(花嫁のタマネギ)、

葡名:Alho-sem-cheiro、Cebolinho-cheiroso、

2011年2月、2015年1月24日、2月1日、2018年5月1日、2020年3月4日、ポルトガル コスタ・アズール地方で撮影、

 

花の直径は1~2cm。草丈は50cmほど。乾燥した草原などに自生。葉は線形で長く、浅い竜骨がある。

 

花茎を伸ばして散形花序をつけ、星形の白い花を咲かせる。花には芳香がある。30~40cmの花茎に純白の6弁花が10~20個程度付く。

 

やや長い花柄を持つ。線形の細い葉が数個根出する。根生葉は10-30cmの線形から披針形。

 

属の総称「アリウム」の由来はラテン語の「におい」、ラテン古語の「ニンニク・ニラ」に由来する。種小名のネアポリタヌムは「ナポリの」という意。

 

アリウム・ネアポリタヌムでした。  

©2022  MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より)  属名は、ニンニクのラテン古名から。種小名は「イタリア・ナポリの」の意。

アリウム・ネアポリタヌムは、ネギ科(←ユリ科)の多年草である。鱗茎はとても小さい卵形である。葉幅は1~2,5㎝程度で斜上する。5月頃、20~30㎝程度の花茎の先に散形花序を出し、白色の径1~2㎝程度の花を15~30個程度つける。花には甘い芳香がある。 (GKZ植物事典より)

 

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ルメックス・ブセファロフォルス Rumex bucephalophorus

2022-06-12 09:23:45 | ポルトガルの野の花

タデ科、Polygonaceae、スイバ属、ヨーロッパ原産の多年草、北半球の温帯に広く分布、

学名:Rumex bucephalophorus、

英名:Red Dock、

葡名:Azedinha-de-cão、Azedinha-falsa、Azedão, catacuzes、Falsa-azedinha、Labaças、

2011年2月、ポルトガル、アルガルベ地方で、2015年1月24日、2020年3月4日、コスタ・アズール地方で、2018年5月15日、アレンテージョ地方で撮影、

 

ルメックス・ブセファロフォルス Rumex bucephalophorus の花。

 

開花時期は2月から7月。

 

 

 

 

 

葉はその特徴的な酸味のためにサラダで使用されるが、調味料としても使用される。

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、学名の音読みから。属名はラテン古名 rumez(=槍)の意で、葉の形状から。種小名は、ギリシャ語の boukephalos(=牛の頭)と phoros(=持参する)の合成語からで、花の形状を示している。

ルメックス・ブセファロフォルスは、タデ科の多年草である。本種は、地中海沿岸地方の概して乾燥した砂壌地にに自生の見られる野草である。茎は直立し、草丈は40㎝程度となり、単一の茎の儘で分枝はしない。茎は、暗赤色となり、表面は粘性がある。葉は長さ2㎝程度の楕円形~披針形で、茎に互生する。5~8月頃、茎上部に長い総状花序を出し、赤色の筒状花を多数つける。花冠は10裂程度に細裂する。本種の花は風媒花で、種子は自然散布される。本種は種子による自然繁殖以外に地下茎の横走によっても繁殖をするそのために、群落を構成することが多い。本種には太い直根は無く、細い地下茎が伸びるだけである。 (GKZ植物事典より)

 

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ピクリス・スピニフェラ Picris spinifera_subsp.spinifera

2022-06-11 10:17:26 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、コウゾリナ(ピクリス)属、地中海沿岸地域原産、

学名:Picris_spinifera_subsp.spinifera

2020年5月21日、28日、6月25日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

越年草。茎は直立して枝分かれし、全体に剛毛がある。

 

葉は互生し、縁には微凸歯がある。頭花は黄色で花柄は長い。総苞は筒鐘状で総苞片は2-3列。痩果の冠毛は羽毛状。

 

地中海沿岸地方を中心に約30種がある。日本にはコウゾリナ1種を産するが、変異の幅が広く、いくつかの亜種や変種に分かれる。

 

 

 

ピクリス・スピニフェラ Picris spinifera subsp.spinifera でした。

(C)2022  MUZVIT

 

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パレンツセリア・ヴィスコサ Parentucellia viscosa

2022-06-10 10:19:05 | ポルトガルの野の花

ハマウツボ科、Orobanchaceae、セイヨウヒキヨモギ(パレンツセリア)属、南西ヨーロッパ原産、半寄生の一年草、

学名:Parentucellia viscosa、

和名:セイヨウヒキヨモギ(西洋引蓬)、別名:ゴマクサモドキ(胡麻草擬)

英名:Yellow Bartsia、Yellow Glandweed、葡名:Erva-peganhenta、

2010年4月、2014年4月27日、5月4日、2015年4月29日、2018年5月10日、23日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2015年5月7日、15日、アレンテージョ地方で撮影、

 

パレンツセリア・ヴィスコサ Parentucellia viscose の花。花の直径は2,5cm~1cm。上部ほど小さくなる。

 

草丈は30~40cm。茎は直立し、開出した腺毛が生える。葉はやや厚く、茎の上部で互生し、下部では対生し、基部で茎を抱き、両面に毛が生える。

 

5月から6月にかけて上部の葉腋から唇形の花を咲かす。花冠は黄色で、下唇が3裂している。

 

種小名の Viscosa は「ねばねばした、粘性のある」の意。ゴマノハグサ科としているサイトもあるが当ブログではハマウツボ科を採用。

 

パレンツセリア・ヴィスコサ Parentucellia viscosa でした。  

©2022  MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より) 和名は、外来のヒキヨモギの意から。属名は、15世紀ルネサンス教皇ニコラス五世 Pontefex Maximus(旧名Tomaso Parentucelli)への献名。種小名は「ねばねばした、粘性のある」の意。

セイヨウヒキヨモギはハマウツボグサ科(←ゴマノハグサ科)の1年草である。概して河川の土手や路傍等に自生の見られる半寄生植物である。つまり、自身にも葉緑体を持ち光合成を行うが宿主からも栄養を吸収する植物である。比較的新しく確認された帰化植物であり、始め千葉県で発見され、その後西進して各地で野生化状態にある。草丈は30~60㎝程度に。茎は直立し、全草に開出した腺毛が見られる。葉は厚味があり、茎の基部では対生し、上部に行くと互生する。5~6月頃、茎上部の葉腋に唇形で黄色い花をつける。本種の下唇は3裂している。本種と同様な草姿で白色の花をつけるものは等しくヨーロッパ原産の帰化植物でヒサウチソウである。昭和48年(1973)に千葉県舟橋市で発見、現在、我が国各地で帰化状態にある。( GKZ植物事典より)

 

 

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ベラルディア・トリシャゴ Bellardia trixago

2022-06-09 09:55:54 | ポルトガルの野の花

ハマウツボ科、Orobanchaceae、ヒサウチソウ(ベラルディア)属、地中海沿岸地域原産の越年性半寄生植物、

学名:Bellardia trixago、Bartisia trixago、

和名:ヒサウチソウ(久内草)、

英名:Mediterranean Lineseed、Trixago Bartsia、Garden Bellardia、葡名:Flor-de-ouro、

2010年4月、2014年4月27日、2015年4月29日、5月5日、2016年6月9日、2018年5月3日、4日、5日、23日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2015年5月7日、2018年5月15日、アレンテージョ地方で撮影、

 

ベラルディア・トリシャゴ Bellardia trixago の花。花の直径は1cm~1,5cm。上部に従って小さくなる。

 

草丈は10-30cmで、茎は直立し、全体には軟毛と腺毛が密生している。北アメリカやオーストラリア、日本(東海、近畿、四国)に外来種として定着している。

 

日本では1982年に愛知県名古屋市で初めて発見された。

 

和名は日本の植物学者である久内清孝に記念して命名された。春から初夏にかけて、白色の花を咲かせる。花は穂状花 で、上唇は薄い紫色となる。

 

ベラルディア・トリシャゴ Bellardia trixago でした。 

©2022  MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より) 和名は、我が国最後の博物学者とも言われ、東邦大学薬学部教授でもあった故久内清孝教授への献名。久内教授は昭和25年(1950)に『帰化植物』を出版しておられる。昭和56年(1981)に97歳で逝去されている。属名はarabist(=アラビア語研究者)からのアクロニウム(頭字語)から。種小名は「毛深い」の意。

ヒサウチソウは、ハマウツボ科(←ゴマノハグサ科)の1年草である。概して本種は我が国各地の河川の土手や荒れ地等に群落を作ることの多い帰化植物で、半寄生植物である。草丈は、10~80㎝程度に。葉は、線状披針形~広披針形で縁には粗い鋸歯があり、先端は鋭頭、茎に対生する。5~6月頃、茎頂に穂状花序を出し、白色の花をつける。花冠は2唇弁で構成され、上唇は場に色を帯びる。花後に、白毛に覆われた暗褐色の蒴果をつける。本種と同様の草姿で黄色い花をつけているものが見当たれば、セイヨウヒキヨモギである。本種は、本来地中海沿岸地方原産の野草であるが、現在、アメリカ大陸(特に南米)やオーストラリア大陸に帰化状態にある。我が国では、昭和57年(1982)に名古屋市で確認されたのが最初と言う。現在は、中部地区、近畿地区、関東地区で帰化状態にある。 (GKZ植物事典より)

 

 

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カマエメルム・ミクストゥム Chamaemelum mixtum

2022-06-08 09:51:19 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、カマエメルム属、ヨーロッパと北アフリカの地中海沿岸地域原産、

学名:Chamaemelum mixtum、

和名:ワイルドカモミール、

英名:Weedy Dogfennel、Chamomilla Recutita、Rauschert Matricaria Chamomilla、

2015年5月5日、2020年5月17日、6月9日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

花の直径は3cm程。

 

草丈は20cm~60cm。

 

種小名の mixtum は「混合」の意。白い舌状花と黄色い管状花。

 

 

 

カマエメルム・ミクストゥム Chamaemelum mixtum でした。

©2022  MUZVIT

 

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オキザリス・アルティクラタ Oxalis articulata

2022-06-07 10:12:40 | ポルトガルの野の花

カタバミ科、Oxalidaceae、カタバミ属、南アメリカ原産、多年草、

学名:Oxalis articulata 、生薬名:酢漿草、

和名:イモカタバミ(芋片喰)、別名:フシネイモカタバミ(節根芋片喰)、

英名:Pink Sorrel、Jointed Woodsorrel、

2011年6月、ポルトガル、ベイラ地方で、2016年11月22日、12月18日、2018年5月1日、2020年3月4日、5月21日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

 日当たりの良い草むらや道端に咲く。ヨーロッパ、アフリカ、オーストラリア、ユーラシアなどに分布、

 

イモカタバミ(芋片喰)の名前は、根の上部に芋状の塊茎を作ることから。種小名articulataは「節目のある」という意味で、別名フシネハナカタバミ(節根花片喰)ともいわれる。

 

「ムラサキカタバミ」に比べて花の色が濃く、咽部が濃紅紫色で、葯が黄色。草丈は約30cm、地下に鱗茎があり、地上には葉と花柄だけを伸ばす。

 

葉は三出複葉、小葉はハート形、裏面の基部に黄色い腺点がある。

 

花は主に夏に咲き、葉の間から伸び出した花柄は葉を越えて伸び、先端に数輪を散形花序につける。花は桃色。種子は付けない。繁殖は鱗茎の周囲に小さな鱗茎を生じることで行われる。 同属の種のムラサキカタバミに似ているが、比較すると、地下に芋状の塊茎を持つ、花の色が濃い、葯の色が濃い、という特徴がある。(Wikipediaより)オキザリス・アルティクラタ Oxalis articulataでした。  

©2022  MUZVIT     

 

 

(GKZ植物事典より) 和名は、地下に芋状の塊茎をもつことから。属名は、ギリシャ語のoxys(=酸性の)の語から来ている。種小名は「関節がある、有節の」の意。

イモカタバミはカタバミ科の多年草である。草丈は10~25㎝程度。和名の示すとおり、地下にイモ状の塊茎を持つ。葉は3出複葉で、小葉は心形である。 4~9月頃、花茎を伸ばし散形花序をつけ、花径2㎝程度で桃紫色の花を付ける。本種の場合、花の中心部が色濃くなり、葯の色が黄色い特徴を持つ。 我が国へは、江戸末期に観賞用として導入されているが、現在では、国内各地で広く帰化状態にある。本種は南米原産であるが、北米・オーストラリア・熱帯アジア各地で帰化状態にある。 (GKZ植物事典より)

 

 

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ソラヌム・ニグルム Solanum nigrum

2022-06-06 10:00:53 | ポルトガルの野の花

ナス科、Solanaceae、ナス属、ヨーロッパ南部~中央部原産、世界の熱帯から暖帯に分布、多年生低木、

学名:Solanum nigrum、生薬名:リュウキ(竜葵)、

和名:イヌホオズキ(犬酸漿)、別名:バカナス(馬鹿茄子)、クサナスビ(草茄子)、

英名:Deadly Nightshade、Black Nightshade、Popolo、 Snakeshade、Terong Meranti、European Black Nightshade、Nightshade、Garden Nightshade、

葡名:Erva-moura、

2011年3月10日、2014年7月31日、8月3日、9月2日、11月16日、2015年7月25日、11月28日、2016年2月7日、15日、9月21日、2016年11月2日、2018年1月30日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2014年10月26日、アレンテージョ地方で、2014年9月25日、2016年9月25日、バイラーダ地方で撮影、

 

花の直径は5mmほど。花は白いナス状の花びらに、黄色いおしべが突き出している。道端や空き地に自生。

 

茎はまっすぐに立ち、よく分枝して、草丈は20-60cmになる。まばらに短い毛を生じるが、無毛のこともある。

 

葉は長さ3-10cmで、基部には1-5cmの翼を持つ葉柄がある。葉は広卵形、先端は鈍いかわずかに突出し、基部は丸いかくさび状。縁はなめらかか、波状の鋸歯がある。葉質はかさついた感触で、葉の両面に短い毛を有する(個体差が大きいが)。発芽したばかりの葉はナスやトウガラシと若干類似する。

 

果実は未熟な場合には青く、小さいトマトのようである。熟すと径6-7mmの黒色の果実となり、つやが無い(個体にもよる)。果実は時には有毒であるが、時には食料にもなる。和名のイヌホオズキは、バカナスとも呼ばれ、ホオズキやナスに似ているが役に立たないことから名付けられた。花言葉は「嘘つき」。(Wikipediaより) 

 

茎の途中から花柄を出し、その先端に一見すると散房状(一点から複数が周りに広がる形)に4-8個の花をつける。民間薬として、生の果実や全草を塩で揉み、絞り汁を腫れ物などに用いる。イヌホオズキは,ホオズキの名前がつけられているが,Solanum 属(ナス属)に属していて,ホオズキ属(Physalis)には属していない。ソラヌム・ニグルム Solanum nigrum でした。

©2022  MUZVIT

 

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フロミス・プルプレア Phlomis purpurea 

2022-06-05 09:51:59 | ポルトガルの野の花

シソ科、Lamiaceae、 オオキセワタ(フロミス)属、地中海沿岸地域イベリア半島原産、耐寒性常緑低木、

スペイン、ポルトガルに分布、

学名:Phlomis purpurea 、

和名:パープル・エルサレム・セージ、

英名:Dusky Pink Flowered、 Purple Phlomis、Purple Jerusalem Sage、

葡名:Marioila、Candieiros、

2010年5月、2014年4月26日、2015年4月29日、2018年5月3日、23日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

フロミス・プルプレア Phlomis purpurea の花。エルサレムセイジ(フロミス)の原種の一つで、初夏に美しい紫~ピンクの花を穂状に咲かせる。

 

種小名の purpurea は紫のという意味。

 

田舎道の道端に咲くフロミス・プルプレア Phlomis purpurea。パープル・エルサレム・セージの名は葉がセージに似ていることから。

 

 

 

牧場の縁で。フロミス・プルプレア Phlomis purpurea でした。  

©2022  MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より) 別名は英名の音読みからであるが、葉姿がセージに似ていることによる。属名のPhlomisとは、ギリシャ語の「焼く」の意。種小名は「紫色の」の意。

フロミス・プルプレアは、シソ科の常緑低木である。本種は、原産地の項に記した地で、概して日当たりの良い草原に自生の見られる灌木である。樹高は0,5~1,5m程度となる。茎も葉も白色の軟細毛で覆われる。葉の長さは最大で10㎝程度の楕円状披針形で、縁部には粗い鋸歯があり、基部は短い葉柄に連なり対生する。葉の表面は葉脈に沿って細かな凹凸がある。葉の両面に白色の星状毛が多数見られる。4~6月頃、長い花茎を立ち上げ、数段になって各葉腋から輪生状散形花序を出し、桃色で花弁が船底形の花を数個つける。花弁の上にはやはり船底形の萼片がある。萼片の表面には細毛が密生する。(GKZ植物事典より)

 

 

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シラー・モノフィロス Scilla monophyllos

2022-06-04 10:04:50 | ポルトガルの野の花

  

キジカクシ科、Asparagaceae、ツルボ(蔓穂)属、地中海沿岸地域原産の多年草、

学名:Scilla monophyllos、

英名:Spring Squill、葡名:Cebola-albarrã、Cila-de-uma-folha、

2009年2月、2011年2月、ポルトガル、アルガルベ地方で、2015年2月11日、2016年2月1日、15日、20日、2021年2月14日、3月3日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

シラー・モノフィロス Scilla monophyllos の花。花の直径は1,5cmほど。草丈は15cmほど。

 

球茎をもつ多年草。葉が球根1球に対し1枚しか展開しない。

 

花は花茎の先端近くに総状につき、径10~16mmで菫青色まれに白色。

 

 スペイン、ポルトガル、モロッコなどの礫地に自生。潅木などの中、半日陰の藪に自生。

 

水平線を望む岩場でも、シラー・モノフィロス Scilla monophyllos でした。  

©2022 MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より)  属名の Scilla とはギリシャ語で「害になる」の意であるが、害の有無については不明。種小名は「単葉の」の意。

シラー・モノフィロスはキジカクシ科の多年草である。本種は、原産地の項に記した沿海地の低地で、概して砂壌地や岩礫質な土壌に自生の見られる野草である。草丈は15㎝程度となる。地下に球根を持ち、葉は、学名に示されるように1個だけ出る。葉の形状は線形で、先端部は尖り、葉の中央部は主脈部位が下方に凹み、中折れ状となる。2~4月頃、花茎を立ち上げ、上部に総状花序を出し、径1,5㎝程度で青色の花を数個つける。花被片は6個。渡来時期不詳。園芸界でシラーとして流通しているのは、スキラ(シラー)属 Scilla とエンディミヨン属  Endymion の二つの属の植物であり、両者は、かつて同じ属とされていたことによる。両者は、共通する部分も多いのだが、鱗茎の出来方並びに苞の数によって、今日では別の属として分類されている。 (GKZ植物事典より)

 

 

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エルカ・ヴェシカリア Eruca vesicaria

2022-06-03 11:28:53 | ポルトガルの野の花

アブラナ科、Brassicaceae、キバナスズシロ属、ヨーロッパ地中海沿岸原産の1年草、

学名:Eruca vesicaria、

和名:キバナスズシロ(黄花蘿蔔)、ルッコラ、

英名:Salad Rocket、Rucola、Rucoli、 Rugula、Colewort、Roquette、伊名:Rucola、

葡名:Mostarda-persa、Rúcula

2011年2月、2014年2月2日、7月31日、11月21日、2015年1月13日、27日、28日、4月29日、11月28日、2016年1月2日、2月16日、2020年3月15日、ポルトガル、アルガルヴェ地方、コスタ・アズール地方で撮影、

 

エルカ・ヴェシカリア Eruca vesicaria の花。花の直径は1cmほど。草丈は20~30cmほど。ゴマのような風味と多少の辛み・苦みがあり成長とともに苦みが強くなる。栄養素としてはカルシウム・鉄分・ビタミンCが豊富である。

 

花は春に咲き、クリーム色をしている。アブラナ科に特有の4花弁の十字型をしており、花弁には紫色の脈が入っていて、中央部は黄みがかっている。「キバナ」という和名にもかかわらず、花は白色ないし薄いクリーム色である。

 

主にサラダとして葉を生食する。ホウレンソウやオランダガラシなどと共にサラダに混ぜて使われる。おひたしや炒め物にも使われる。独特の辛み・苦みは加熱によって消える。種には強壮作用があるとされハーブティーに用いられる。塩田の畦道に咲く。

 

 

 

イタリアでは、焼きあがったピザに載せる具材としてごく一般的に用いられる。また、カルパッチョなどの肉料理やパスタにも向いている。ステーキ・ハンバーグや魚のムニエルなどの添え物としてもよく見られる。ザリガニといっしょにサンドイッチや巻き寿司などに使われることも多い。ほれ薬の効果があると信じられ、ローマ帝国の時代から栽培されてきたものの、大規模な生産は1990年代になるまで進んでいなかった。栽培地としてはイタリア北西部のヴェネト州が有名。(Wikipediaより)エルカ・ヴェシカリア Eruca vesicaria でした。  

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、葉がダイコンに似ていて、しかも花が淡黄色のためであるからとか。属名はラテン語の eruca(=キャベツ、カキネガラシ)を語源としているものと推測される。種小名は「小胞からなる、小嚢からなる」の意。亜種名は「栽培された」の意。

キバナスズシロはアブラナ科の一年草である。草丈は40~80㎝程度となる。葉には厚身があるが、形状はダイコンの葉に良く似ている。葉には、軽やかなゴマの香りがし、味は、ピリリとした辛味があり食欲をそそる。葉は、長い葉柄を持った楕円形であるが、縁部が全裂したり、不規則な波形になったり、荒い鋸歯を見せたりと個体差がある。2~4月頃、長い花茎を立ち上げ径1㎝程度で白色~クリーム色の4弁花をつける。花弁には、不規則な線状紋が入る。萼筒は紅紫色で、刺状の突起に覆われている。我が国ではロケットの名で親しまれているハーブの一種である。古代エジプト時代から地中海沿岸では栽培されていたというから、栽培の歴史は古い。ロケットと呼ばれるようになったのは16世紀頃からと言われている。 (GKZ植物事典より)

 

 

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フェディア・コルヌコピアエ Fedia cornucopiae

2022-06-02 10:12:13 | ポルトガルの野の花

オミナエシ科、Valerianaceae、カノコソウ(フェディア)属、南西ヨーロッパ原産の多年草、

学名:Fedia cornucopiae、

英名:African Valerian、Horn-of Plenty、葡名:Alface-de-argel、Cornucópia、

2011年2月、2015年12月23日、ポルトガル、アルガルヴェ地方で撮影、

 

フェディア・コルヌコピアエ Fedia cornucopiae の花。和名のセイヨウカノコソウやベニカノコソウとは少し違う種。

 

花の大きさは5cmほど。草丈は20cmほど。葉は大きく広く対生。

 

花色にあまり変化はないが、別に白花も確認している。

 

 

 

2月初旬、アルガルヴェ地方の牧場は既にお花畑。このあたりの平原では他の花を圧倒し、群生していた。フェディア・コルヌコピアエ Fedia cornucopiae でした。  

©2022  MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より) 属名の語源不詳。種小名はギリシャ語の cornu(=角)と copiosa(=たくさんの)の合成語から。

フェディア・コルヌコピアエは、スイカズラ科(←オミナエシ科)の多年草である。多肉質で無毛の茎を持ち、丈は35㎝程度となる。葉は卵形~楕円形で、縁部には粗い鋸歯を持ち、先端部は尖り、基部は茎を抱き、茎に対生する。2~4月頃、茎頂に複散形花序を出し、紅紫色(希に白色もあると言う。)の筒状花を多数つける。 (GKZ植物事典より)

 

 

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ヴィンカ・マヨール Vinca major

2022-06-01 10:10:00 | ポルトガルの野の花

キョウチクトウ科、Apocynaceae、ツルニチニチソウ(ヴィンカ)属、地中海沿岸地域原産の常緑ツル性多年草、

学名:Vinca major、

和名:ツルニチニチソウ(蔓日々草)、ツルギキョウ(蔓桔梗)、

英名:Bigleaf Periwinkle、 Large Periwinkle、Greater Periwinkle、 Blue Periwinkle、

葡名:Congoça、Congonha、Congossa、 Congossa-maior、Congoxa、Pervinca 、Pervinca-maior、

2010年5月、2011年3月10日、2015年1月9日、24日、2月12日、2016年2月8日、12月18日、2020年3月4日、2021年3月1日、9日、ポルトガル コスタ・アズール地方で、2012年1月23日、2015年12月25日、アルガルベ地方で撮影、

 

ヴィンカ・マヨール Vinca major の花。花の直径は3cmほど。花期は、春~初夏。草丈は80cmほど。

 

花の形がニチニチソウに似ているが、色は青紫色。

 

柱頭は円盤状をしており、その上に毛のある突起物がある。このような柱頭の植物は珍しい。

 

花びらが6枚ある、珍しいヴィンカ。

 

葉は幅広い。ニチニチソウ同様に繁殖力が非常に強く、観賞用にもよく栽培される。北アメリカ、南アメリカ、オーストラリア、日本に帰化している。ビンカアルカロイドとは異なるアルカロイドを含む。ヴィンカ・マヨール Vinca major でした。   

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、蔓性のニチニチソウの意。属名の vinca はラテン語で「結ぶ」の意であり、「紐」を意味している。種小名は「巨大な、より大きい」の意。

ツルニチニチソウは、キョウチクトウ科の常緑多年草(亜低木)である。蔓性で匍匐するが、花茎は直立する。草丈は80㎝程度となる。葉は、卵形で、対生する。夏場に葉腋に径3㎝程度で淡紫色の筒状花をつける。花冠は5裂する。 (GKZ植物事典より)

 

 

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